台風に強い屋根・外壁とは|葺き替えとカバー工法の選び方
台風が近づいている方へ。 屋根のリフォームは台風が過ぎてから落ち着いて検討してください。今は片付けと安全の確保を優先してください。
早わかり
- 台風への強さを決めるのは、屋根材の種類より 「きちんと留まっているか」。国も2022年1月から、新築の瓦屋根はすべての瓦を留めることを義務にした
- 屋根の弱点は 棟(いちばん高い所)と端(軒先・けらば)。形によって風の当たり方も変わる
- 屋根全体を見直すなら、今の屋根の上から覆うカバー工法と、はがして新しくする葺き替えがある。下地の傷み具合で選ぶ
「台風に強い屋根にしたい」というご相談をよくいただきます。台風への強さは、屋根材の種類だけでなく、留め方・下地の状態・屋根の形で決まります。この記事では、台風に強い屋根・外壁の考え方と、屋根全体を見直す時の工法の選び方をまとめます。
目次
- 台風に強い屋根とは?
- 屋根の形で、風の受け方は変わる?
- 屋根材ごとの台風への考え方は?
- カバー工法と葺き替えは、どう選ぶ?
- 外壁で台風に備えるには?
- 当社の実際の工事例
- よくある質問
- まとめ
1. 台風に強い屋根とは?
「屋根材がしっかり留まっていて、下地が傷んでいない屋根」です。
| 台風への強さを決めるもの | 中身 |
|---|---|
| 留め方 | 屋根材・棟・端の部材が、釘やビスでしっかり留まっているか |
| 下地 | 屋根材を留めている木材が腐っていないか。防水シートが傷んでいないか |
| 部材の重さと形 | 軽い屋根材は建物への負担が少ない。風で浮きにくい形・重ね方か |
| 端と棟の納め方 | 風がいちばん当たる端と棟が、きちんと納まっているか |
国土交通省は、令和元年房総半島台風で瓦屋根の被害が多く出たことを受け、2022年1月1日から、新築の瓦屋根は軒・けらば・棟・平らな部分のすべての瓦を、釘やねじで留める方法を義務にしました(出典:国土交通省「令和元年房総半島台風を踏まえた建築物の強風対策」・国土交通省リーフレット「あなたの家の瓦、緊結されていますか?」)。「しっかり留める」ことが、台風への強さの基本だということです。
2. 屋根の形で、風の受け方は変わる?
変わります。 どの形でも、端(軒先・けらば)と棟が風の力を受けやすいのは共通です。
| 形 | 特徴 | 気をつける所 |
|---|---|---|
| 切妻(きりづま)屋根 | 本を伏せたような形。いちばん多い形 | 妻側の端(けらば)と棟 |
| 寄棟(よせむね)屋根 | 4方向に面がある形 | 棟が多いので棟の数だけ点検箇所が増える |
| 片流れ屋根 | 1方向だけに傾いた形 | 高い側の端(棟の役目をする所)に風が集中しやすい |
屋根の形は、リフォームで簡単に変えられるものではありません。自分の家の屋根の弱点がどこかを知って、そこを重点的に点検・補強するのが現実的です。
3. 屋根材ごとの台風への考え方は?
| 屋根材 | 台風への考え方 | 見直す時のポイント |
|---|---|---|
| 瓦 | 重く、1枚ずつの留め方で強さが変わる | 古い瓦屋根は、すべての瓦が留まっていないことがある |
| スレート(薄い板状の屋根材) | 軽い。棟板金の留め方が弱点になりやすい | 棟板金と下地の木材(貫板)の状態 |
| 金属屋根(ガルバリウム鋼板など) | 軽く割れにくい。固定の状態が大事 | 屋根材と板金の留め方、さび |
気象庁の資料では、平均風速25〜30m/sで「固定の不十分な金属屋根の葺材がめくれる」とされています(出典:気象庁「風の強さと吹き方」PDF)。どの屋根材でも、「固定が十分か」が台風への強さを分けます。
年数とともに弱くなる所 → 築何年で台風に弱くなる?屋根材別の目安
4. カバー工法と葺き替えは、どう選ぶ?
屋根全体を見直す時の主な方法は2つです。
| カバー工法 | 葺き替え | |
|---|---|---|
| やり方 | 今の屋根の上から、新しい屋根材をかぶせる | 今の屋根をはがして、下地から新しくする |
| 向いている時 | 下地の傷みが少ない | 下地まで傷んでいる、雨漏りが続いている |
| 利点 | 古い屋根材の撤去・処分が少ない。工期が短め | 下地から直せる。屋根が軽くなることも |
| 気をつけること | 屋根が重くなる。下地の傷みは直せない | 撤去・処分が増える。工期が長め |
どちらが合うかは、屋根に上がって下地の状態を確かめないと決められません。 古いスレートには石綿(アスベスト)を含むものがあり、はがすかどうかの判断材料にもなります。
工法の詳しい比較 → 屋根リフォームの工法比較|塗装・カバー工法・葺き替えの違いと選び方
当社の工事 → 屋根葺き替え・カバー工法
5. 外壁で台風に備えるには?
外壁は、台風の横殴りの雨の入り口になります。
| 見直す所 | 理由 |
|---|---|
| 外壁のつなぎ目のシーリング(すき間を埋める材料) | 切れていると、横殴りの雨が壁の中に入る |
| 窓・換気口まわりのすき間 | 同上 |
| 外壁材の浮き・反り | 風で外壁材がはがれるきっかけになる |
| 塗装の傷み | 外壁材が水を吸いやすくなる |
外壁のひび・シーリング → 外壁のクラック・シーリング切れは台風で悪化するのか
6. 当社の実際の工事例
- 葺き替え:大和市鶴間で屋根葺き替えの既存屋根撤去工事 → 防水ルーフィング施工 → 新しい屋根材の施工
- カバー工法:綾瀬市深谷上で屋根カバー工法/綾瀬市で屋根カバーの仕上げ作業
- 棟板金:青葉区で屋根カバー工法の棟板金取付工事
屋根工事の施工事例をまとめて見る → 屋根工事・屋根塗装の施工事例一覧
7. よくある質問
Q. 台風に強い屋根材はどれですか?
A. 屋根材の種類より、きちんと留まっているか、下地が健全かが大切です。軽い屋根材は建物への負担が少ないという利点がありますが、どの屋根材も固定が不十分なら台風で被害が出ます。
Q. 瓦屋根から軽い屋根に替えた方がいいですか?
A. 瓦の状態、下地の状態、留め方によります。すべての瓦をしっかり留め直す方法もあります。点検のうえで、選択肢を比べてください。
Q. カバー工法と葺き替え、どちらが台風に強いですか?
A. どちらも、正しく施工すれば台風に強い屋根にできます。違いは、下地を直せるかどうかです。下地が傷んでいれば葺き替えが向いています。
Q. 台風で壊れた所だけ直すのと、屋根全体を直すのと、どちらがいいですか?
A. 屋根全体の状態によります。ほかの部分も年数で傷んでいれば、一部を直しても次の台風で別の所が壊れることがあります。点検の写真を見て判断してください。
8. まとめ
- 台風に強い屋根の基本は 「しっかり留まっている」「下地が健全」
- 弱点は 棟と端。屋根の形によって風の当たり方が変わる
- 国は 2022年1月から新築の瓦屋根はすべての瓦を留めることを義務にした
- 屋根全体の見直しは カバー工法か葺き替え。下地の状態で選ぶ
- 外壁は シーリングと窓まわりのすき間 を見直す
ご相談ください
私たちは神奈川で屋根・外壁の工事をしている施工会社です。台風に強い屋根・外壁への見直しについては、次の2つでお受けしています。
- 屋根・外壁の点検と、工法ごとのお見積書・写真のご提供
- 他社のお見積りについてのセカンドオピニオン
最終更新: 2026年9月24日
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この記事の監修
石原 貴司(株式会社マルセイテック 施工管理責任者/一級建築士・一級建築施工管理技士)
監修者プロフィール
