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【住宅基礎②】基礎塗装のメリット・デメリットとは?~意外と知らない住宅基礎~

前回の【住宅基礎①】では、布基礎とベタ基礎の特徴について解説しました。

住宅基礎は、人間の身体で言えば足腰にあたる部分。

足腰が人の身体を支えているように、住宅基礎は建物を支える、重要な箇所であるということが分かりましたね。

そして基礎には『布基礎』、『ベタ基礎』、『深基礎』、『杭基礎』の4種類があり、その中から多く採用されている布基礎とベタ基礎についても解説しています。

今回は、基礎の塗装について解説します。

 

◎基礎塗装のメリット

『住宅の基礎は塗装しなくてもいいんじゃないの?塗装の費用もコストダウンしたいし・・・』と思われている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし本当にその考え方は合っているのでしょうか。

基礎は建物の重みを支えています。

そして、建物の重さや地震や強風などの外壁要因によって加えられる力などを、バランスよく地盤に伝えることで、地盤と建物をつなぐ重要な役割を担っています。

 

基礎は、一度劣化が進んでしまうと、立て直しの難しい部分でもあります。

基礎を長持ちさせることは、今のお住まいに長く住み続けることが出来るということに繋がります。

そして、その基礎を守るために必要なのが『塗装』です。

 

基礎として使われている材料は、コンクリートやセメント、モルタルが一般的です。

昔の基礎は木や石などで造られていましたが、強度的な問題から少しずつコンクリートやセメント、モルタルにシフトして行きました。

コンクリートやセメントは、実は吸水性の高い素材です。

塗装を施すことで吸水性を抑えるばかりか、むしろ防水性を高めることが可能になります。

またカビやコケの発生も抑えたり、美観性を高めたりすることも出来ます。

 

◎基礎塗装のデメリット

メリットでもお話している通り、一般的に基礎に使用されているコンクリートやセメント、モルタルには防水性がありません。

防水性のない基礎は水分を吸い込み、気温の変化によって乾燥と収縮を繰り返し、その結果ひび割れにつながります。

ひび割れた箇所から、さらに水が浸入するのを放置し続けると、鉄筋の腐食につながり、安全性と耐久性が著しく低下する原因となってしまいます。

 

コンクリートはアルカリ性で、空気中に存在している炭酸ガスと二酸化炭素が原因となり、『中性化』を起こします。

コンクリートは中性化すると、コンクリートの中にある鉄筋を腐食させます。

腐食してしまった鉄筋は、体積が膨張しますので、表面のひび割れを促進したり、剥離や剥がれ(落下)などの劣化症状を引き起こすことに繋がります。

無筋コンクリートの場合であれば、コンクリートが中性化しても問題は起きにくいとされていますが、絶対に起こらないというわけではありません。

基礎の保護のためには、無筋コンクリートの基礎であっても、塗装は必要だと言えるでしょう。

 

◎基礎に起こりやすい劣化症状

①ひび割れや剥がれ

基礎に使用されている材料がコンクリートやモルタルの場合だと、施工時にはどうしても水分が入ります。

施工後に乾燥と収縮を繰り返すため、ある程度のひび割れは避けられません。

ここで言う『ある程度のひび割れ』というのは、幅0.3mm以下、深さ4mm以下のヘアークラックと呼ばれるもので、髪の毛のように細いのことを指しています。

ヘアークラックは大きな影響を与えるようなひび割れれはありませんので、そこまで心配しなくても大丈夫です。

 

ひび割れが起きる大きな要因として考えられるのが『水の浸入』です。

水の浸入にも、そのルートは2通りあります。

1つは雨水です。

基礎に侵入した雨水は、基礎内部に使用されている鉄筋を腐食させ、腐食した鉄筋は酸素と結合して膨張します。

そのことがさらなるひび割れや剥がれを誘発するということになります。

 

もう1つのルートは、地面です。

雨水の浸入を防ぐために塗装をしても、地面からの水の吸収を防ぐことができないばかりか、表面の塗膜が基礎から湿気を逃す邪魔になってしまう状態になってしまいます。

そうならないために、基礎用の塗料には『防水性』と『透湿性』が必要な機能となるのです。

 

ひび割れについて詳しく知りたい方はこちらから

 

②サビ汁や変色

コンクリート表面に発生するサビ汁は、建物の美観が損なうのと同時に、コンクリート内部に設置した鉄筋などの鋼材の腐食が原因となって発生していることが多いため、注意しなくてはならない劣化症状です。

コンクリート内部の鋼材に沿ったひび割れから発生することが特徴です。

窓枠や手すりなど、後付けした部材の金具部分に雨水が当たり、サビ汁が流れたような状態であれば、見た目は美しいものではありまえんが、建物の構造的には特段問題はありません。

しかしコンクリートの中性化や塩害、凍害が原因で発生した場合は、補修を検討した方が良いでしょう。

 

③空洞化や表面気泡

施工不良や地盤沈下によって強度が低いコンクリート基礎には、基礎内部で空洞化が起きたり、表面気泡が出たりする劣化症状になります。

コンクリートは、施工時にコンクリート中に含まれる空気の量が多くなるほど、強度が低下します。

つまり、基礎施工時には、コンクリート中の空気量が出来るだけ少なくなるよう、バイブレータで中の空気を出しながら入念に締固めを行うことが重要となるのです。

 

◎まとめ

これまで『屋根や外壁は塗装するもの。基礎は塗装しないもの。』という考え方をしていた方も多いのではないでしょうか。

繰り返し言うようですが、住宅基礎は建物を支える重要なものです。

丈夫で綺麗なお家で長期間安心して暮らすためにも、基礎塗装についても同じように考え、必要であれば塗装を検討してみましょう。

次回は、布基礎とベタ基礎はどちらが良いのかについて解説します。

 

布基礎とベタ基礎の概要についてはこちらから

 

布基礎VSベタ基礎についてはこちらから

 

基礎のひび割れ補修についてはこちらから

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