【二階建ての補修】足場を組むための費用はどれくらい？相場を知って信頼できる業者に依頼を
【二階建ての補修】足場を組むための費用はどれくらい？相場を知って信頼できる業者に依頼を
二階建ての住宅の外壁補修の際には、足場を組む必要があります。
補修費用に加えてかかる足場の費用相場を事前に知っておけば、信頼できる業者選びにもつながります。
今回は、二階建て住居にかかる足場費用について解説します。足場の必要性や、相場より高い理由などにも触れていますので、外壁塗装を検討する際の参考になれば幸いです。
足場を組むのにかかる費用相場
二階建ての外壁塗装では、足場を組むのが一般的です。足場を組むのにかかる費用相場は、どれくらいなのでしょうか。
足場の費用相場
1㎡あたりの足場費用の相場は、600～800円です。必要な足場面積の目安は「外周×高さ×1.1」で算出できます。
たとえば建物の外周が35ｍ、建物の高さが7ｍの場合、前述の式に当てはめると「35×7×1.1」で、足場面積は269.5㎡となります。これに足場費用相場の700円をかけると、足場費用は188,650円程度になることがわかります。
「足場代無料」は本当？
外装工事を依頼する際、業者によっては「足場代無料」を謳っているケースがあります。しかし、足場を設置するにはコストがかかるので、無料で設置できることはまずありません。
足場代は0円でも、その他の費用を見てみると相場より高くなっている可能性があります。結果的に足場代を請求されるのとあまり変わらない施工費になることは多いので、安易に「無料」に飛びつくのはおすすめできません。
足場はなぜ必要？なしではダメなの？
足場の設置にはそれなりに費用がかかるので、少しでも費用を抑えたい場合は「足場なしでもよいのでは？」と思うかもしれません。しかし、外壁や屋根の工事に足場は必須です。
その理由は、以下の3つです。
- 安全性確保
- 品質保持
- トラブル回避
1つずつ詳しく見ていきましょう。
理由①安全性確保
日本では、労働安全衛生法で2ｍ以上の高所で作業する場合、足場の設置が義務づけられています。二階建ての外装工事は2ｍ以上の場所での作業になるので、足場を設置するのは法律による義務です。
もし法律で定められていなかったとしても、足場なしで作業するのは大きなリスクを伴います。高くて不安定な場所で、細かな作業をするとなると、命に関わる可能性もあるため、危険を最大限排除するためにも、足場は設置しなければなりません。
理由②品質保持
足場がなければ、職人は不安定な場所での作業を強いられ、精度が落ちます。また、落下の危険性から精神的な負担も大きくなり、作業効率や仕上がりに影響するかもしれません。
職人が安定した場所で安心して作業ができる足場には、品質を保つ役割もあるといえます。
理由③トラブル回避
足場を組むと、飛散防止ネットの取り付けも可能になります。飛散防止ネットがあれば、作業中に発生するホコリが飛び散りませんし、もし塗料が飛散してもネット内だけで済むので、近隣住民とのトラブル防止のためにも、足場は重要です。
ちなみに、飛散防止ネットの取り付け費用の相場は、1㎡あたり100～200円です。足場のみの費用を提示されている場合は、飛散防止ネットの費用についても事前に確認しましょう。
足場費用が二階建ての相場より高いのはなぜ？
二階建ての外装工事の見積もりを依頼すると、足場費用が相場（600～800円/㎡）よりも高いことがあるかもしれません。飛散防止ネットを含めても、一般的な費用相場は800～1,000円/㎡ほどですが、これよりも高い場合に真っ先に疑うのは悪徳業者でしょう。
しかし、相場よりも費用が高いのには、理由があることも少なくありません。当然、3階建て以上の住宅は二階建てよりも費用が高くなりますが、それ以外の理由も知っておくと、見積もりを見た際に納得できるでしょう。
立地的に足場を組むのが難しい
住宅が建っている場所によっては、足場を組むのが難しい場合があります。隣の家との感覚が近かったり、高所に建っていたりすると、足場の費用は高くなる傾向です。
足場は高所作業時の安定性を確保するものなので、立地によっては足場を伸ばして設置することもあります。こうした作業が必要な場合も、費用はかさみます。
屋根足場が必要
外壁と一緒に屋根の塗装などを行う場合、屋根の傾斜によっては屋根足場も必要になります。屋根足場の費用が追加されると、足場の費用が上がります。
屋根足場の費用相場は、1㎡あたり900～1,100円です。傾斜がゆるやかな屋根の場合は、屋根足場の設置をしないで作業可能ですが、傾斜が急な屋根は屋根足場設置費用がかかることも覚えておきましょう。
足場の運搬費用がかかる
住宅が道路から高い場所にある、車が入れない細い道の先にある場合は、足場を人力で運ばなければいけません。足場を組むのに必要な材料を持って階段を上ったりするのは大変です。
運搬のためにかかる費用が、足場費用を高くするケースも多いといえます。
道路使用許可などが必要
足場を組み立てたり解体したりする際には、作業車両を道路上に停車することになります。交通量が多い道路や、車両禁止区域になっている場所では、作業時に「道路使用許可」を取得しなければなりません。また、足場の一部が道路に出てしまう場合には、「道路占用許可」の取得が必要です。
道路使用許可は事前に申請を行ったあと、書類を作成して市役所などに提出、その後、警察署に書類を提出し、受領できます。道路占用許可はさらに、審査が行われたのちに受領となります。どちらも申請に手数料（2,400円程度）が発生しますし、手間を省くために代行を依頼すれば、さらに費用がかかってきます。
二階建ての外壁・屋根工事の前に知っておきたいこと
二階建ての外壁や屋根の工事をする際の足場設置は、法律で定められています。工事の前には、さらに次の情報について把握しておくと、作業面も費用面も安心です。
- 安くても単管足場は避ける
- 足場組み立てと塗装は同じ業者に依頼する
- 外壁と屋根をセットで依頼するとお得
安くても単管足場は避ける
足場には以下の3種類があります。
- 単管足場：2本の鉄パイプを組み合わせただけのタイプ
- 単管ブラケット足場：単管に足を乗せる板をボルトで固定するタイプ
- くさび式足場（ビケ足場）：凹金具と凸金具で固定するタイプ
単管足場は狭い場所の設置も可能で、費用もほかの2種類と比較して安価です。しかし、安定性に欠けますし、そもそもこのタイプは違法な足場なので、もし見つかって通報されると、工事そのものが進まない可能性もあります。
単管ブラケット足場は単管よりも安全性が高く、くさび式足場もより安定しているので、最も作業がしやすいです。外装工事の見積もりを依頼する場合は、足場の費用だけでなく種類も必ず確認しましょう。
足場組み立てと塗装は同じ業者に依頼する
「足場の組立は足場屋に、工事は外壁塗装業者に依頼する」という方法も、避けたほうがよいといえます。別々に依頼するほうが費用を抑えられるかもしれませんが、万一トラブルが起こった場合、どちらが責任を負わなければいけないのかが曖昧になります。
また、作業内容をきちんと把握していない別の業者が足場を組むと、塗装などの作業時に職人の作業効率や精度が落ちる可能性があります。作業中に足場の一部を組み替えたい、板を追加して欲しいという要望が出た場合も、別々に依頼していると足場の変更に時間がかかります。
高所での作業に欠かせない足場は、「工事とセット」だと考えて塗装業者にまとめて依頼しましょう。
外壁と屋根をセットで依頼するとお得
「安全を優先しつつも、できれば足場費用を少しでも安くしたい」と思った場合は、外壁と屋根の塗装をセットで依頼するとよいでしょう。屋根の塗装の際にも足場は必要なので、セットで依頼すれば足場を組む費用が1回分で済みます。
足場を組むための費用は、驚くほど高額ではありませんが、「2回分でもたいしたことはない」という金額でもありません。数万円～10数万円の足場費用が1回分で済めば、そのお金をほかの目的で使えるので、ぜひ検討してみてください。
二階建ての外壁塗装は足場の費用もチェック！安全で信頼できる業者に依頼しよう
二階建ての外壁や屋根の工事には、足場が欠かせません。足場を組むための費用が相場よりも高い・安い場合には、立地などの条件や足場の種類が関わっている可能性があります。
業者に見積もりを依頼する際には内訳もしっかり確認し、安全な足場を使用しているか、なぜ相場よりも高いかなどを把握して、納得したうえで契約しましょう。
