断熱塗料ガイナとは?性能や効果、断熱効果の実績をまとめて公開します!
高い断熱効果を持つ塗料「ガイナ」。断熱・遮熱性に優れた塗料で多くの受賞歴を持つ塗料ですが、
「そもそもガイナってどんな塗料なの?」と疑問に思う人も多いでしょう。そこで今回は、断熱塗料「ガイナ」の特徴や効果などをまとめてご紹介します。
断熱塗料ガイナとは
断熱塗料ガイナは日進産業が開発している屋根・外壁用の断熱塗料です。
特殊中空セラミックが配合されており、届いた熱を積極的に戻す機能が断熱塗料ガイナには搭載されています。そのため、温度変化を減少させることができるようになっています。
▼日進産業の会社情報は以下の通りです。
代表取締役 | 石子 達次郎 |
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創立 | 1977年 4月 |
設立 | 1988年 4月 |
資本金 | 1,000万円 |
事業内容 | 機能性環境改善塗材の研究開発、製造、販売及び関連事業 断熱材、熱反射材の研究開発、製造、販売 機械器具設置工事及び関連事業 塗装工事業 |
許認可等 |
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主な受賞歴 |
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より詳しい日進産業についてはこちらをご覧ください。
ガイナの性能
ガイナには特殊セラミックビーズが配合されており、高い断熱効果があります。
これにより「夏は涼しく、冬は暖かい」家の実現が可能となっています。また、後ほどご紹介しますがガイナには以下のような特徴があります。
- 遮音・防音
- 空気質改善
- 防露
- 高耐久
- 低VOC(揮発性有機化合物)
- 不燃
ガイナ以外にも断熱性を持った塗料は存在しますが、機能面や実績を加味するとガイナが頭一つ抜けています。
ガイナの実績
もともとガイナはJAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発した塗料です。
宇宙ロケット用として開発されており、宇宙開発技術から生まれた民生用製品が認定される「JAXA COSMODE」の公認ブランド第一号商品でもあります。2017年には省エネ大賞「審査委員会特別賞」を受賞したことでも知られています。
▶︎日進産業の受賞歴はこちら。
ガイナの断熱効果はどれくらい?
「ガイナは断熱効果がすごい!」と言われますが、そもそもどんなデータを持って「すごい!」と謳っているのでしょうか。
金属製ロッカーを使った実験
独立行政法人国際協力機構(JICA)が公開した「ベトナム国 遮熱性能を有する 多機能セラミックコーティング材の 現地展開にかかる基礎調査」があります。
この研究では夏の野外にロッカーを放置し、内部温度の推移を測定。ガイナを塗装しているロッカーと塗装していないロッカーで温度差がどれだけあるのかを調査したところ、ガイナを塗装したロッカーが最大約7℃下がるという結果に。
▼ガイナを塗装したロッカー
▼ガイナを塗装していない未施工のロッカー
また、昼間のロッカー内部の平均温度差は4.5℃となっています。
島根大学による実験
また、島根大学では内装ガイナ仕上げ実験棟とビニールクロス仕上げの2棟を用意し実験を行いました。
冬季就寝時の体温変化をサーモグラフィーで確認したところ、ガイナ内装仕上げの空間は朝方まで体温が下がりにくい結果に。
このことからガイナは高い断熱性を持っていることがわかります。
ガイナを使った施工費用相場
そんなガイナを使った施工費用相場は以下の通りです。
延べ坪数 | 塗装面積 | 外壁塗装相場 | 外壁・屋根塗装相場 |
---|---|---|---|
10坪 | 40㎡ | 37.5万~45万円 | 45万~52.5万円 |
20坪 | 79㎡ | 75万~90万円 | 90万~105万円 |
30坪 | 119㎡ | 105万~135万円 | 120万~165万円 |
40坪 | 158㎡ | 135万~180万円 | 150万~195万円 |
50坪 | 198㎡ | 180万~225万円 | 195万~270万円 |
60坪 | 238㎡ | 225万~270万円 | 270万~315万円 |
ただこれはあくまで相場に過ぎません。条件によって費用は変動しますので参考程度に見ておいてください。
ガイナのカラー見本イメージ
ガイナでは200色以上の色合いに対応しています。
全部で52色の取り扱いがあります。調合により様々な色合いを出すことができますが、別途費用がかかることがあります。
ガイナの仕上がりバリエーション
ガイナの仕上がりバリエーションは以下の通りです。
一般的な塗料よりも薄めの色合いが多くなっています。断熱・遮熱性を高めるためにも白色に近い色合いを扱う必要があることから、暗めの色はあまり取り扱っていません。
断熱塗料ガイナの使用上の注意点
多くの特徴があるガイナですが、まだまだ注意すべきことがいくつかあります。メリットばかりに目を向けずに注意点にも目を向けておきましょう。
1.歴史が浅い
日進産業のHPで公開されていませんが、ガイナは他の塗料と比べると歴史がまだまだ浅いです。
- 1918年創業:関西ペイント
- 1955年創業:エスケー化研
- 1881年創業:光明社を前身とする日本ペイント
大手塗料メーカーと比べるとガイナがHPに掲載され始めた2005年はつい最近のことです。ガイナの耐用年数は約15年ですから、まだガイナの「高耐久性」を実証できる物件は日本にほとんどありません。もちろん、効果がないことはありませんが期待する効果が得られない可能性があります。
2.臭いがある
一般的な外壁塗料は以下の3つに分類されます。
- 臭いが少ない:水性の塗料
- 強いシンナーの刺激臭がする:溶剤塗料
- 溶剤塗料の刺激臭を若干抑えた:弱溶剤塗料
ガイナは水性塗料で刺激臭はありませんが、若干不快な臭いが含まれています。風通しが悪いと不快な臭いが充満してしまう可能性があります。
3.施工費用が高額になりがち
一般的な外壁塗料を使った塗装工事と比較すると、費用が高額になりがちです。
シリコン樹脂塗料 | ガイナ | フッ素樹脂塗料 | |
単価(㎡) | 2,300〜3,200円 | 3,800〜4,500円 | 3,800〜4,500円 |
30坪戸建ての塗装費用目安 | 約80万〜90万円 | 約100万円 | 約100万円 |
耐用年数 | 約10〜15年 | 約15〜20年 | 約15〜20年 |
より比較したい方は『外壁塗装の費用相場は?費用を左右する要素や業者選びのコツも!』をご覧ください。
4.マットな仕上がりになる
ガイナの良いところでもあり悪いところでもあるのですが、仕上がりが基本的にマットです。
例えば、一般的な外壁塗料は以下のようにツヤの度合いを調整することができます。
- ツヤあり
- 7分ツヤ
- 5分ツヤ
- 3分ツヤ
- ツヤ消し
しかし、ガイナはツヤ消しタイプしか販売されておらずマットな仕上がりになります。マットを求めている方にはマッチするかもしれません。
まとめ
断熱塗料ガイナはまだ誕生してから日が浅いにも関わらずここまで多くの家に塗装される塗料となりました。大手メーカーと比較すると歴史は浅いですが確かな実証結果がありますので、ぜひ検討してみてください。