玄関部位の名称は意外と知られていない?それぞれの名称について紹介!
家の玄関や屋根部分などは、ある程度の部位の名称を知っていても、全てを理解している人は少ないでしょう。
家を建てるときやリフォームするときは、事前に玄関部位の名称を理解したほうが業者に相談しやすくなります。
今回は、玄関部位や屋根部位などの細かい名称について、詳しく解説していくので、参考にしてみてください。
■玄関部位の名称■
玄関部位は家の印象を決めるうえで、重要な場所です。
事前に細かい玄関部位の名称を理解しておけば、注文住宅を建てるときに相談しやすくなります。
玄関部位の主な名称としては、下記の通りです。
- 塀(へい)
- 門(もん)
- 門扉(もんぴ)
- アプローチ
- 玄関ポーチ
- 犬走り(いぬばしり)
玄関部位の名称について、具体的にどのような部位なのか詳しく解説します。
【塀(へい)】
道路や隣の家との境界に設ける壁のことを「塀(へい)」と呼びます。
境界をはっきりさせる役割を持っており、住宅のプライバシーを守るためにも必要です。
塀の種類によっては、外から家のなかが見えないよう設計できます。
周囲から覗かれないような玄関にしたい人におすすめです。
【門(もん】
家の出入口に設置されている、通行用の塀が「門」です。
出入口がはっきりしているので、訪問者からも自宅を訪れやすい雰囲気が演出できます。
また、正面に門を設置すれば、誰が自宅に来たのか、すぐに理解することが可能です。
門のデザインを工夫すれば、おしゃれな家に作り上げられます。
【門扉(もんぴ)】
「門扉」とは、門と門の間に取り付けられている扉を指しています。
扉のデザインは既存のものから、特注で依頼することも可能です。
家の雰囲気を決めるうえで重要な要素となるので、どんな扉を取り付けるのか慎重に検討しましょう。
【アプローチ】
門から家のなかに入り、玄関までの道を「アプローチ」と呼びます。
アプローチのデザインは、庭の雰囲気を決めるうえで大切な要素となるでしょう。
庭が広いほど、アプローチの距離も長くなるので、どのようにして設計するのかが重要です。
高低差がある際は、階段を設置するケースがあり、階段の高さも慎重に設計する必要があります。
【玄関ポーチ】
玄関前の空間を「玄関ポーチ」と呼びます。
玄関周辺の雰囲気を決めるうえで重要な要素となり、高低差があるときは階段が設置されるケースが多いです。
また、階段は浸水防止のために設置されるケースがあります。
どのような玄関にしたいのか、イメージを固めてから設計していきましょう。
【犬走り(いぬばしり)】
建物の外壁に沿う形で施工されたコンクリートや砂利を「犬走り」と呼びます。
犬走りがあれば、雨水や泥が跳ね返って外壁が汚れるような事態を避けることが可能です。
住宅の見た目が悪くならない対策として好まれており、景観を損ねることなく維持できます。
■外壁部位の名称■
住宅の外観づくりに影響を与えるのが、外壁部位です。
外壁部位に関しても、細かい部位の名称を理解しておけば、注文住宅を購入する際に相談しやすくなります。
外壁部位の主な名称としては、下記の通りです。
- 入り隅・出隅(いりずみ・でずみ)
- 幕板(まくいた)
- 庇(ひさし)
- 雨戸(あまど)
- 戸袋(とぶくろ)
- 矢切り(やぎり)
外壁部位の名称について、具体的にどのような部位なのか詳しく解説します。
【入り隅・出隅(いりずみ・でずみ)】
外壁部分の面と面が合わさった箇所の内側にくぼんでいる部分を「入り隅(いりずみ)」と呼びます。
入り隅が1階部分に4箇所ある住宅は、耐震性に不安を覚えると判断され、建て替えを要求されるケースがあるようです。
なかには入り隅がなく、耐震性を意識した造りになっているケースがあります。
外壁部分の面と面が合わさった箇所の外側にくぼんでいる部分が「出隅(でずみ)」です。
どの住宅にも出隅は用意されており、いわゆる住宅の角の部分に該当します。
【幕板(まくいた)】
上階と下階の境界を分けるときに設置される、横長の板のことを指しています。
ツートンカラーの外壁に利用され、色味を分けるときに活用されるケースが多いです。
区切りのように設置する板であり、住宅の景観を損なわない工夫のために利用されます。
他にも、防水機能のために設置されるケースも多いです。
【庇(ひさし)】
窓や玄関部分の上部に設置される、屋根のようなものが「庇(ひさし)」です。
雨水が玄関のなかに入り込まないよう防止するための役割を担っています。
他にも、紫外線を遮るために活用する際に、設置されるケースが多いです。
庇のデザインもさまざまあり、住宅の外観を損なわないデザインに工夫する必要があります。
【雨戸(あまど)】
窓の外側に設置し、雨水が入らないよう工夫が施されている戸が「雨戸(あまど)」です。
強風や防犯に対抗する役割も担っており、住宅の多くに設置されています。
普段は雨戸は利用せず、豪雨や夜に室内の様子が見えないようにするために活用されるケースが多いです。
基本的に、雨風にさらされても腐食しないよう、雨戸の素材は金属が活用されています。
【戸袋(とぶくろ)】
引き戸を収納する際に利用されるのが「戸袋」です。
箱状のものであるケースが多く、古い家屋で利用されていました。
現在ではあまり見られなくなりましたが、和風住宅では採用されるケースがあります。
【矢切り(やぎり)】
外壁と屋根の間にあるスペース部分を「矢切り(やぎり)」と呼びます。
雨水があたりにくい箇所に設置されており、基本的に換気口として利用されるケースが多いです。
■屋根部位の名称■
屋根部位の名称は、住宅に詳しい人ではないと知っている人は少ないかもしれません。
事前に名称を理解しておけば、注文住宅やリフォームの際に役立ちます。
屋根部位の主な名称としては、下記の通りです。
- 破風(はふ)
- 鼻隠し(はなかくし)
- 軒点(のきてん)
- ケラバ
- 大棟(おおむね)
- 隅棟(すみむね)
屋根部位の名称について、具体的にどのような部位なのか詳しく解説します。
【破風(はふ)】
屋根部位の三角になっている部分を「破風(はふ)」と呼びます。
破風を設けることで、住宅に防風や防水の効果を与えられるのが特徴です。
また、破風に取り付けられている板を「破風板」と呼び、住宅の劣化を防ぐ役割を担っています。
破風は雨風にさらされると、劣化していくため定期的にメンテナンスが求められるでしょう。
専門業者に相談して、破風の状態を細かくチェックしてもらう必要があります。
【鼻隠し(はなかくし)】
屋根の強度を上げるために、軒先に設置される板材を「鼻隠し(はなかくし)」と呼びます。
垂木の腐食を防止する効果があるとされており、住宅の寿命を延ばすためにも必要な部位です。
【軒点(のきてん)】
玄関などから出ている屋根の裏部分を「軒天(のきてん)」と呼びます。
軒天があれば、延焼による被害を予防する効果が期待できるでしょう。
軒天は塗装が行われているため、基本的に防水機能があります。
ただし、経年劣化によって塗装が剥がれてくれば、徐々に防水機能が失われてしまうでしょう。
防水機能が低下すれば、軒天の一部が腐ってしまい、住宅に大きな被害を与えてしまいます。
定期メンテナンスを行い、塗装が剥がれる前に処置を施しておきましょう。
【ケラバ】
雨樋が付与されていないところの屋根部分を「ケラバ」と呼びます。
屋根の端の部分にあり、日光の当たり具合を調整する役割を持っているのが特徴です。
他にも、外壁への紫外線予防として利用されます。
【大棟(おおむね)】
屋根と屋根が頂上で重なる部分が「大棟(おおむね)」です。
雨の侵入を防ぐ効果があり、住宅の寿命を延ばす役割を持っています。
ただし、普段から雨風にさらされる場所にあるため、定期的にメンテナンスを行う必要があるでしょう。
【隅棟(すみむね)】
屋根の流れに沿う形で、隅の軒に続く棟のことを「隅棟(すみむね)」と呼びます。
一部の形状の屋根に採用されており、住宅の景観を決めるうえで重要です。
【玄関部位や外壁部位の名称を理解するメリット】
玄関部位や外壁部位の名称について、一部紹介してきましたが、理解するメリットとはどのようなことが考えられるでしょうか。
名称を理解するメリットとしては、下記の通りです。
- 注文住宅やリフォーム時に相談しやすい
- 特徴を理解していれば定期メンテナンスしやすい
玄関部位や外壁部位の名称を理解するメリットについて、詳しく解説します。
【注文住宅やリフォーム時に相談しやすい】
玄関部位や外壁部位の名称を理解しておけば、注文住宅やリフォームを業者に依頼するときに、相談がしやすくなります。
どこの部位を意識的にデザインしたいのか話しやすくなるので、自分好みの住宅に仕上げられるでしょう。
特に玄関や外壁は、住宅の印象を決めるうえで重要な要素になります。
見た目の雰囲気を決めるポイントになるので、慎重に検討していきましょう。
【特徴を理解していれば定期メンテナンスしやすい】
玄関部位や外壁部位の名称を把握し、特徴を理解しておけば、どのタイミングで定期メンテナンスを行えば良いのか判断しやすくなります。
劣化しやすい部位を優先的にメンテナンスすれば、長く家に住み続けることができるでしょう。
■各名称を理解して理想的な住まいづくりを実現しよう!■
玄関部位や外壁部位の名称を事前に把握しておけば、注文住宅やリフォームの際に業者に相談しやすくなります。
定期メンテナンスを受けるときも、電話で補修して欲しい箇所を詳しく伝えられるので、素早く補修対応してもらうことが可能です。
住宅の各名称を理解しておけば、理想的な住まいづくりに繋がるので、今回紹介した記事を参考に名称を覚えてみてください。