【外壁塗装】吹き付け塗装の「スタッコ仕上げ」とは?② メリット・デメリットを徹底解説!
前回、スタッコ仕上げ(スタッコ吹き付け)の特徴、リシン仕上げとの違い、劣化症状などについて解説しました。
スタッコは、外壁を守る素材として十分な耐久性を兼ね備えていて、約10年の耐用年数を誇ります。
そのため、サイディングボードやガルバリウム鋼板など優れた外壁材が登場している現在でも、定番の外壁仕上げ方法となっています。
今回はそんなスタッコ仕上げのメリット、デメリットについて解説いたします。
まずは、スタッコ仕上げ(吹き付けスタッコ)についておさらいです↓
【外壁塗装】吹き付け塗装の「スタッコ仕上げ」とは?① スタッコの特徴を徹底解説!
スタッコ仕上げのメリット
①耐久性が優れている
スタッコ仕上げは耐久性に優れていて、およそ10年程は大きく劣化せず使用できます。
スタッコ仕上げはリシン仕上げなどに比べ厚く吹き付けて施工するので、ほかの仕上げ方法よりも耐久性を高めることができるのです。
一方で、下地となるモルタルの塗り壁は、ひび割れを起こしやすいという弱点があります。
その点を補強するために、進化したスタッコ材が登場しています。
ひび割れを防ぐ伸縮機能があるもので、他にも汚れを寄せ付けない光触媒機能や暑さや寒さから住人を守る高断熱機能など、このような様々な機能を持った建材が現れています。
②重厚感と高級感
スタッコ仕上げがなぜ、長年定番の仕上げ方法として利用されているのか。
それは、外観の高級感や重量感を演出できるからです。
スタッコ仕上げは厚く塗装するので、まるで石材でできたかのような外観にすることができ、カラーを入れることによって、なお重量感や高級感が増します。
個性的でオシャレな外壁にしたいという方は、スタッコ仕上げをお勧めします。
③費用が安い
仕上がりに重厚感や高級感がでる建材ですが、比較的安い費用でスタッコ仕上げを行う事ができます。
塗料のメーカー、種類、工法にもよりますが、安いのは1㎡あたり850円程からあり、特別高いというわけではありません。
スタッコ仕上げのデメリット
①汚れやすい
スタッコ仕上げは凸凹があるため汚れをためやすくなっています。
そのため、定期的にメンテナンスをしていないと、汚れの目立つ外壁になってしまうのです。
特に窓枠の下など、雨だれが常に落ちるような箇所に茶色、あるいは黒っぽい汚れがつきやすいです。
汚れが気になるという方は、外壁の塗装色を決める時に明るい色を避けましょう。
濃くて暗めの色を選択すると、比較的汚れが目立たないのでおすすめです。
このスタッコ特有のザラつきを無くすと、汚れの付きやすさを軽減することができます。
ザラつきをなくすには、微弾性フィラーという塗料を下塗り剤として利用します。
微弾性フィラーを塗装しておくことで、スタッコの凸凹部分をしっかり塗装できるので汚れが付きにくくなります。
また、この塗膜は小さいクラックも防いでくれます。
②塗装前の洗浄が大事
スタッコ仕上げは凹凸がある分汚れが溜まっているので、再塗装の際は高圧洗浄機などで念入りに掃除する必要があります。
劣化現象のチョーキングが見られる場合も、塗装前に汚れをきれいに落とすことが必要になります。
チョーキングは塗膜が劣化して粉上になったものですので、この上から塗装しても塗料がしっかり付着しません。
③再塗装の時、凹凸が深いため塗料を多く使用する
凹凸が強い外壁は平面の外壁に比べると、塗料を約3倍程使用します。
ですので、通常よりも外壁塗装の費用が若干高くなる可能性があります。
スタッコ仕上げで塗装を検討されている方へ
スタッコ仕上げは、凸凹の表面を形成するため、通常の塗装より技術が必要になります。
スタッコ仕上げで塗装したいという場合は優良で信頼できる業者依頼をしましょう。
また、職人さんの腕は確かでも、塗料を薄めて施工する業者もいますので注意が必要です。
粘り気のある硬い塗料よりも、水に近いサラサラの塗料のほうが、凹凸の隙間まで入り込むため塗りやすさが増します。
悪徳業者は、塗料代と作業時間を節約するために、わざと多めに薄めた塗料で塗装して、あたかも、他の業者よりも作業が早く行えたかのように演出することがあります。
塗料は薄めてしまうと、耐用年数持たずに劣化現象が始まってしまうなど、本来の機能を発揮できなくなります。
完璧で長く持つ塗装を求めるなら、優良業者を探しましょう。
◎ まとめ ◎
スタッコ仕上げは汚れやすいという難点はあるものの、色や素材の選び方によって、汚れの目立ち具合を軽減することができます。
また、適切なタイミングで再塗装を行えば、最近はスタッコ以外にも耐久性の長い塗料がたくさん出てきていますので、ご自宅の資産性を高める事が可能です。
外壁塗装をスタッコ仕上げにすることを検討している方は、メリットとデメリットの両面を理解した上で、専門業者に相談することをおすすめします。
スタッコに似た表面仕上げ材、吹き付けタイルの特徴についてはこちら↓
【外壁塗装】吹き付けタイルとは?① ボンタイルについても徹底解説!
スタッコに似た表面仕上げ材、リシン吹き付けの特徴についてはこちら↓
【外壁塗装】リシン吹き付けとは?① メリット・デメリット、メンテナンスのタイミングを徹底解説!!
次の記事へ
【クリヤー塗装④】クリヤー塗装施工時の注意点 »