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【屋根漆喰】屋根瓦を長持ちさせたい!屋根の漆喰補修について解説します!

屋根の漆喰ってご存知ですか?

漆喰と聞くと主に外壁や内壁に使用されている建材というイメージがありますよね。

リフォーム会社や屋根業者から「屋根の漆喰が壊れています」「漆喰の補修をしないと雨漏りする可能性がありますよ」と言われた方もいると思います。

その業者は、私たちが漆喰について知らないのをいいことに、やらなくても良い修理をしようとしているのかもしれません。。。

そのような時に、屋根漆喰の知識があると安心ですよね!

 

今回は屋根漆喰の補修について徹底解説していきます。

 

 

屋根漆喰とは

瓦と瓦の隙間を埋める溶剤を漆喰といいます。

漆喰は石灰と植物の繊維、砂などに海藻から煮出したのりを加えて練ったもののことです。

真っ白なペースト状をしていて、空気に触れるとゆっくりと固まっていきます。

性質・使い方は、ほとんどセメントやコンクリートと同じで、コンクリートよりも軽く、湿気を吸着する性質があるため、日本家屋の壁や屋根によく使われています。

 

屋根の漆喰は、日本瓦の屋根に用いられます。

用途としては、瓦と瓦の接着や棟の下にある葺き土の固定や防水のために使われます。

漆喰が傷んで剥がれてくると、瓦がずれてきたり、雨漏りが始まったりと深刻な事態に発展することがあるため、補修が必要になります。

 

 

 

屋根漆喰のDIYはオススメしません!!

このように劣化した状態の屋根漆喰を見ると、DIYで出来るのでは?!と思われそうですが、漆喰のDIY補修はオススメしません。

まずは、高所作業ということで、とても危険だからです。

階建ての屋根の上は6m以上あり、さらに傾斜がある屋根は、瓦屋根ということもあって足場が安定しません。

ただでさえ歩きづらいのに、補修作業で出てくる砂や塵によって滑りやすくもなるため、転倒、転落といった事故につながってしまうことがあります。

また、屋根材自体の劣化が重く脆くなっていたため、屋根を突き抜けて落下した事例もあります。

命に関わる危険性があるため屋根の上の作業は。必ず専門業者に任せるようにしましょう。

 

また、漆喰補修の仕方が正しくなかった場合、劣化の進行を止めるどころか加速させてしまう恐れがあります。

例えば漆喰の厚みですが、のし瓦よりもはみ出るほど厚いと、漆喰が雨水を吸い込んでしまいます。

そうすると漆喰自体の劣化も早まり、防水のために漆喰を塗っている意味が無くなってしまいます。

逆に、薄すぎるとすぐに剥がれてしまい、葺き土が直接雨水を吸い込んで雨漏りにつながります。

このように漆喰の厚さ調整は、経験を積んだ職人でなければ難しいのです。

そして、漆喰の瓦を接着させる役割が発揮されないと、瓦や棟部分が落下してしまう可能性もあるのです。

 

 

 

屋根漆喰の補修方法

漆喰が剥がれると、そこから雨水が入り込み、雨漏りの原因になります。

それを防ぐために、そして屋根を長持ちさせるために、これからスタンダードな屋根漆喰の補修方法「漆喰詰め直し工事」についてご説明します。

 

①古い漆喰を取り除き、葺き土に湿気を与える

まず、養生します。

そのあと、表面の漆喰をヘラで丁寧に取り除きます。

その時、漆喰の後ろにある「葺き土」は残したままにします。

(「葺き土」は、漆喰の下地となる土のことです。)

 

次に、漆喰を塗り込む葺き土の面を、コテなどで平らにしていきます。

そして、漆喰を馴染みやすくするため、霧吹きで湿らせます。

 

剥がした漆喰のカスを残しておくと滑りやすく危ないので、刷毛などでキレイに取り除きます。

葺き土が濡れていたり、草やコケが生えていたら、雨水が浸入しているサインです。

その状態だと、雨漏りが始まる可能性があるので、棟全体の補修が必要になる場合もあります。

 

②漆喰を塗りこむ

漆喰を隙間なく均一に塗ります。

この厚さを間違えると、雨漏りや漆喰の剥がれに繋がってしまうので、熟練の技が必要になります。

 

③表面を整えて仕上げます

専用コテで漆喰の表面を整えていきます。

この時、雨が漆喰に当たらないよう考慮して(雨仕舞いといいます)、漆喰の量を調節します。

乾燥すれば完了です。

 

 

だいぶ劣化が進んでいる場合は・・・

 

ほとんど漆喰が残っていないなどの劣化の度合いが重いと、葺き土を支える力が弱まっていて、瓦が外れたり棟が歪んだりしていることがあります。

その場合は、棟瓦を剥がして取り直す工事になります。

(棟瓦・・・のし瓦と冠瓦など複数種類の瓦が使用されていて、それらの瓦をまとめて棟瓦と呼びます)

 

 

工程としては、劣化した既存の屋根、葺き土を全て取り除きます。

剥がした瓦に関してはヒビが入っていなければ再利用します。

その後、瓦を積む為の土台(葺き土の代わりに漆喰を使ったりもします)を作ります。

その土台の両側を挟むようにのし瓦を積んで、耐震性を高めるために瓦同士を銅線などで繋ぎ合わせ、積み終わったら冠瓦を乗せて固定します。

鬼瓦の接続部分にも漆喰をしっかりと塗り込み、棟の最上部に載せる冠瓦を設置して終了です。

 

 

取り直し工事は費用も時間もかかります。

補修で済むように、日頃からチェックしておくことをオススメします。

 

 

 

◎ まとめ ◎

屋根漆喰は目立たないので普段注目しづらい箇所ですが、漆喰は屋根を守るために重要な役割があることがおわかりいただけたと思います。

漆喰が傷んできたら、自分で何とかしようとせずに専門の屋根業者に相談するようにしましょう。

早期の解決が、工事の費用を抑えて丈夫な屋根を長持ちさせるポイントといえますね。

 

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