【トタン外壁】トタン外壁の耐用年数、劣化とメンテナンスについて
耐震性や耐久性に優れていて、安価なトタン外壁のリフォームする方が増えてきています。
なぜなら、最近のトタン外壁はおしゃれでカラーが豊富で、デザイン性がとても高いからです。
そんな人気のあるトタン外壁、今回はトタン外壁の耐用年数、劣化症状、メンテナンス方法などについて解説します。
まずは、トタン外壁の種類、メリット・デメリットについておさらいです!
トタン外壁の種類・メリット・デメリットについてはこちら↓
【外壁リフォーム】トタン外壁の基礎知識!種類・メリット・デメリットについて
トタン外壁の耐用年数
トタン外壁は何年くらいが交換時期なのでしょうか。
適切にお手入れするためにも、トタン外壁の耐用年数やメンテナンス時期を知っておくと良いでしょう。
トタン外壁の耐用年数はだいたい10年~20年といわれています。
しかし、実際の耐用年数はトタンに塗られた塗料の種類によってかわってきます。
塗料の種類は主に4種類あります。
それぞれの耐用年数を分かりやすく下に表にしてあります。
参考にしてください。
塗料 |
耐用年数 |
アクリル塗料 |
5年 |
ウレタン塗料 |
8年 |
シリコン塗料 |
12年 |
フッ素塗料 |
15~20年 |
これはあくまでも目安で、直射日光や湿気など気象条件でも耐用年数は変わってきます。
耐用年数の数字だけを参考にするだけでなく、明らかな劣化がないかチェックすることがとても重要です。
トタン外壁の塗り替え時期
トタン外壁は塗装のメンテナンスで、上記のように耐用年数を長く保つことができます。
それでは、再塗装の時期はどのようなタイミングで行うと良いのでしょうか。
代表的な塗膜の劣化についてご紹介します。
①チョーキング、浮きサビ・赤サビ
チョーキングとは、塗装表面にチョークのような粉が吹き出てくる症状です。
紫外線などによる経年劣化によって、塗料の成分を結合させている樹脂が崩壊し、染料成分などが剥がれ落ちることで発生するので、チョーキングが起きている状態では塗膜による保護能力はほとんど残っていません。
そして浮きサビとは、塗膜の奥でサビが発生して塗膜が浮き上がっている症状のことです。
既に塗装内部にサビが進行してしまっている状態ですので、すぐに塗装を剥がしてサビを除去し、塗装し直して表面を保護する必要があります。
また、表面に赤サビが発生している場合も塗り直しが必要です。
②塗膜の割れ、膨れ、剥離
塗料の成分によるものですが、劣化が進んでもチョーキングのように粉状にならず、フィルム状に剥がれてしまうことがあります。
この状態になると塗装の柔軟性が失われるほど劣化が進んでおり、防水性が完全になくなっている可能性が高いので、早急な塗り直しが必要です。
塗膜の割れについては、剥離と原因は同じですが、剥離に比べると劣化度合いはやや少ない状態で発生するため、多少修繕時期までには余裕があります。
膨れについては塗膜の劣化の他に、内部のサビが原因となっている可能性があるため、原因次第では早急な対処が必要です。
③変色や褪色が見られる
塗られている塗料の色が、施工時に比べ褪せたり変わったりした場合は、塗り替えを行う時期が近いと考えられます。
これは、太陽光に含まれている紫外線により塗膜の分子結合が分解されていて、塗装がボロボロになっていることが理由です。
このような状態ですと、塗膜の防水性能が低下している可能性が高く、塗装で保護されているように見えていても、トタン部分にサビが発生する可能性があります。
④カビやコケの発生
湿気が多く、通気性が悪い場所の場合は、トタン板の表面にカビや苔が発生してしまうことがあります。
軽度のカビや苔の場合は、ブラシと外壁用洗剤を用いて洗浄すれば除去することができますが、塗装内部にまで侵食が進んでいる場合は塗り替えによる対処が必要です。
苔の範囲が小さい場合でも、サビの原因になる可能性がありますので、見つけたらできるだけ早く除去するようにしましょう。
➄腐食や穴、凹みがある場合
サビや凹みがある場合や、穴が開いている場合は、塗り替えではなくトタン板そのものの交換を考えた方が良いでしょう。
このような状態の場合、サビを除去してもトタン板そのものが薄くなっている、破損していることが考えられるため、再塗装を施しても十分な強度が確保できません。
外壁は家を支える重要な部位です。
トタン外壁のメンテナンスもしっかりと行いたいものです。
ではトタン外壁にはどのようなメンテナンス方法があるのか、また気になる費用はどれくらいかかるのかを見て行きましょう。
トタン外壁のメンテナンス方法
①外壁塗装
トタン外壁のメンテナンスの一つが「外壁塗装」です。
外壁塗装とは、名前の通りトタンの表面を塗りなおすことを指します。
外壁塗装の費用は、使う塗料・塗る面積によって変わってきますが、だいたい70万円~100万円として予算を考えておくとよいでしょう。
ただし費用を安く抑えたいからといって、安い塗料をお願いするのはNGです。
結局すぐに劣化してしまい、次のメンテナンス時期が早まってしまうだけです。
表面上の費用に飛びつかないことが大切です。
②外壁張り替え
トタン外壁の再塗装では解決しない場合には、外壁そのものを張り替えるメンテナンスになります。
たとえばトタン外壁に穴が開いている場合や、トタンそのものが変形してしまっている場合などは塗装で対応できないので張り替えしなければいけません。
家の外壁をすべて張り替えるので、費用は外壁塗装よりも高く200万円ほど。
外壁塗装と比べると費用が2倍近く変わってきます。
③カバー工法は施工が出来ない場合がある
トタン外壁は「塗り替え」と「張り替え」以外に、カバー工法も一つのメンテナンス方法です。
ただしトタン外壁のメンテナンスでカバー工法をすることは、そうありません。
カバー工法とは、傷んだトタン外壁の上から重ねて外壁を張っていくメンテナンスのことです。
これは元々の外壁の傷みを補修しているのではないので、あくまで一時的な処置になります。
張り替えと違い、カバー工法の方が施工日数が短いため費用も安いのですが、根本的な問題が解決できない状態での処置なので家の強度が保証できません。
それに加え、既存の外壁の上から新しい外壁で囲ってしまうので、外壁の重量が増え家の負担になります。
よって、家の耐久性が落ちてしまいますから、トタン外壁のカバー工法はあまりおすすめできないといえるのです。
◎ まとめ ◎
今回はトタン外壁の劣化症状、メンテナンスの時期、メンテナンス方法について解説しました。
トタン外壁の耐用年数は塗料の性質によりますが10年~20年、塗り替えの目安は10年です。
しかしトタン外壁には10年たたずに劣化がおきることもあります。
トタンの元は鉄の板ですから、塗料が劣化するとたちまち錆びてしまいます。
10年たたなくても劣化症状が目に見えて現れるようなら、それがメンテナンスのサインといえます。
そのような場合は10年を待たずに早急に対処しましょう。
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