【ジョリパット②】ジョリパット外壁のメリットについて
前回の【ジョリパット①】では、外壁の仕上げ材であるジョリパットの特長について解説しました。
外壁の仕上げ材としてだけではなく、内装でも使用することが出来たり、180以上のカラーと100以上のデザインから自由にバリエーションの組み合わせが出来たりと、多くの特長がありましたね。
今回は、ジョリパット外壁のメリットについて解説します。
①意匠性が高く、独自の温もりがある
ジョリパットの最大の魅力は、意匠性の高さです。
漆喰や珪藻土など、塗り壁仕上げの仲間であるジョリパットは、外壁表面を仕上げる際にコテや櫛などの道具を使うことで、様々なデザインを作ることが出来ます。
使用骨材やカラー、屋根や付帯部とのバランス、仕上げのパターンなどの組み合わせを変えることで、和風デザインにも洋風デザインにも合いますので、その可能性は無限に広がるでしょう。
②耐久性に優れている
ジョリパットの耐用年数は一般的に15~20年程度と言われ、外壁仕上げ材の中では長い方になります。
また、ジョリパットと同じく湿式工法のリシン仕上げは、ひび割れが発生しやすい外壁材ですが、ジョリパットはひび割れが発生しにくいとされています。
ジョリパットは乾燥して硬化すると、厚い塗膜を形成します。
もともとジョリパットは粘性ですので、形成された塗膜も粘性のあるものになるのですが、外壁に何らかの負荷がかかったとき、負荷の方向に追従して、ひび割れの発生を防ごうとするのです。
さらにジョリパットには外壁に付着した汚れを太陽光で反応させ、雨水で洗い落とす『光触媒タイプ』や、これまでの商品よりもさらに耐候性に特化したタイプもあります。
③耐候性に優れている
『耐候性』とは、太陽光や雨風、温度変化などの外的要素に対して、変質や劣化を起こしにくい性質のことを言います。
ジョリパットは耐候性に優れているため、それらの影響を受けにくいということになります。
そのため色あせや他の劣化が起きにくく、耐用年数の長さにも繋がってきます。
耐候性に特化した高耐候性タイプ『ジョリパットインフィニティ∞JQ-500』は、
促進耐候性試験によって、30年相当が経過しても大きな変化なく色合いを保っていることが実証されています。
④ひび割れが起きにくい
様々な道具と職人さんの技によって付けられた外壁の模様も、ひび割れ(クラック)が発生すると、修復の際には模様の一部が消えることになってしまうというデメリットがあります。
これは同じ塗り壁仕上げのリシン仕上げや吹き付けタイル仕上げで見られる現象です。
ジョリパットは『柔剛性(素材は硬いけれど柔軟性がある)』と『可とう性(折り曲げることが出来る性質)』があるため、外壁に掛かる負荷へ追従し、ひび割れが起きにくくなります。
このひび割れが起きにくいというメリットがあることで、外壁表面に様々な模様仕上げを施すことが出来るのです。
⑤防カビ、防藻性がありメンテナンスが簡単
ジョリパットには防カビ性と防藻性があり、日々のお手入れが簡単です。
ジョリパットのように外壁表面に凹凸のある場合、汚れが入り込み、こびり付いてしまい、劣化の速度を早めてしまうケースが多くあります。
ですがジョリパットの場合、ホコリや泥はねなどの普通程度の汚れであれば、ホースなどで水をかけてブラシで軽くこすれば綺麗になります。
水洗いで落ちない油汚れは、薄めた中性洗剤を使用することで綺麗に汚れが落ちます。
⑥気温が5℃以下でも施工可能
通常外壁塗装用の塗料は、気温が5℃以下になったときの使用はメーカーから禁止されています。
何故ならそのような気温の低い環境の中で塗装を行っても、塗料は硬化不良を起こし、結果として塗膜の膨れや剥がれを引き起こしてしまうためです。
ジョリパットの中には、寒冷地用・冬季施工タイプの『ジョリパットネオノンフリーズ』が販売されています。
こちらは気温がマイナス6度以上であれば施工が可能です。
⑦質感を残したまま塗替えリフォームが可能
ジョリパットやサイディングボードなど、表面にデザインのある外壁材の塗装をすると、デザインが塗料で塗りつぶされ、せっかくの凹凸が消えてしまう場合があります。
このような外壁材の塗装メンテナンスでは、クリヤー塗料で既存外壁の質感を残し表面を保護することも出来ますが、クリヤー塗装は外壁に色あせや汚れがある場合はおすすめ出来ません。
ジョリパットは専用の塗替え用塗料を使用することで、元々の風合いをそのまま残したまま、これまでとは違う色でカラーチェンジをすることが可能です。
改修専用タイプとして『ジョリパットフレッシュ』、『ジョリパットフレッシュクール』、『ジョリパットフレッシュ∞』などがあります。
⑧人体に優しい素材
ジョリパットはフォースター(F★★★★)を取得している、安全性の高い環境対応型の仕上げ材になります。
フォースターとはJIS工業規格によって定められており、シックハウスの原因とあるホルムアルデヒドの放散量が少ない商品のうち、最高等級を表すマークです。
ホルムアルデヒドを大量に吸い込んでしまうと、鼻水や咳、めまい、頭痛などを引き起こすことがあります。
ホルムアルデヒドは建材への使用規制がされており、フォースター製品を使用することで、建物内での発散量を抑え、安心して暮らすことが出来ます。
◎まとめ
外壁仕上げ材として採用されることが少ないジョリパットですが、意匠性やその他のメリットに惚れ込み、塗替えもジョリパットにされるケースが多いのも事実です。
次回はジョリパット外壁塗装で注意すべき点について解説します。
前の記事へ
« 資材置き場の整理、高圧洗浄機の点検を行いました