【フェンス②】外構フェンスリフォームについて~選ぶポイント~
前回の【フェンス①】では、フェンスに使用されている主な素材や種類について解説していきました。
フェンスと言っても、金属系や木材、採光フェンスや和風フェンスまで、思っていたよりも素材や種類が多かったのではないでしょうか。
今回は、フェンスのリフォームを考えたとき、具体的にどのようなことに気を付けて(=注意して)フェンスを選べば良いのか、そのポイントについて詳しく解説します。
◎圧迫感が出ないように注意しましょう
フェンスは家の外から中が見えないようにするというのが大前提ですが、フェンスの高さや素材、色によっては圧迫感が出てしまいますので注意しましょう。
①フェンスの高さ
フェンスを設置することによって目隠しはしたいけれど、圧迫感のあるものは避けたいと思いませんか?
この場合は、一般的な目線の高さがちょうど隠せるものを選ぶと良いでしょう。
大人の目線の高さから家の中を隠せる高さは、一般的に180cm程度です。
そのため、フェンス全体の高さの目安を180cm~200cmにするケースが多く見られます。
ブロック塀の上にフェンスを設置する際は、ブロック塀とフェンスを合わせた高さで考えます。
ただ、必ずしも180cm以上、200cm前後が最適な高さというわけではありません。
隣接する家のフェンスやブロック塀の高さも考慮し、全体の視覚的バランスを取ることも必要です。
また、フェンスは外側からだけではなく、フェンス内側からの眺めも大きく影響します。
その家で暮らすご家族の身長の違いから、同じ180cmあるフェンスでも低いと感じたり、高いと感じたりするでしょう。
②フェンスの色
色の持つパワーはすごいと思いませんか?
同じフェンスでも、色によって印象がガラリと変わってしまいます。
暗い色は、フェンスのデザインや形状によって狭く見えてしまうことがありますので、息苦しさを感じてしまうかもしれません。
圧迫感を抑えたい場合は暖色系やホワイト系、ベージュ系といった淡色系など、明るい色を選びましょう。
③素材や形状
目隠しフェンスとしての機能を果たしつつ、圧迫感を少しでも減らしたい場合は、素材や形状にも気を付けると良いでしょう。
角材素材や樹脂系ウッド調にすると、やわらかい印象になります。
また、一枚板のタイプではなく、複数の板を組み合わせることで、板と板の間に隙間が出来ます。
この隙間によって開放感を得ることが出来、圧迫感も軽減することができます。
◎採光性・通気性も大切です
高さのあるフェンスは、フェンスの設置箇所や設置した方角等によって若干の差はありますが、家の中の採光性や風通しを左右しています。
フェンスがあっても、出来れば太陽の光はあまり遮ることなく、風通しが良いものを選びたいですよね。
採光性や通気性の良いフェンスにすることで、庭が明るくなり、風通しが良くなると、湿気の篭りを防ぐことができます。
目隠しの機能としては、一枚板タイプのフェンスと比べるとどうしても劣ってしまいますが、このデメリットもルーバー状になっているタイプを選ぶことで、問題が解決されます。
ガーデニングが好きなご家庭ですと、あえて網目の粗いフェンスや隙間の広いフェンスを設置し、ツル性植物を絡ませてグリーンカーテンのようにしたり、季節ごとに違う植木鉢を掛けて楽しむのも素敵ですね。
◎違和感のないデザインを意識しましょう
目隠し要素の強いフェンスですが、最終的には家の外側から敷地を眺めたときも、庭やリビングなどの室内から外を眺めたときも、どちらも気になり過ぎないデザインのものがベストです。
フェンスも家の一部として考えると、フェンスがあることによって全体のバランスが取れ、家の体裁を引き締めてくれます。
そこであまりにも個性的なカラーを選ぶと、フェンスだけが目立ちすぎてしまう結果になることも考えられます。
家の外壁や窓枠と同系色のものを選ぶと、失敗を減らすことが出来るでしょう。
例えば落ち着いた雰囲気のお住まいでしたら、木材素材のものや、重厚感のある色合いのものを選ぶと良いでしょう。
ホワイト系であれば、アルミ製のフェンスや淡色カラーの塗装が施されたフェンスがしっくりくるでしょうし、純日本建築であれば竹垣フェンスがおすすめです。
また、難易度は高くなりますが、設置の位置によって採光フェンスや金属製のフェンスなど、複数の種類のフェンスを組み合わせるという方法もあります。
数種類のフェンスを上手く配置することで、1種類のフェンスのみを使用する場合と比べて、よりおしゃれな仕上がりを実現することが可能になるかもしれません。
◎狭い敷地でフェンスを設置した場合
敷地の大部分に住居を建てている場合は、フェンスを設置するスペースが十分に確保できないことが多いですね。
このような場合は、敷地全体ではなく、目隠しをしたい部分だけにフェンスを設置すると良いでしょう。
そうすることで庭のスペースを確保しつつ、プライバシーも守ることが出来ます。
ピンポイントで設置するフェンスであっても、植栽と合わせられる木材系のものにすれば、圧迫感も軽減されますし、デザインの違和感も抑えることができて、全体的におしゃれな仕上がりになります。
◎まとめ
フェンスを設置する場合、そこで暮らす家族の身長や土地の形状、周辺環境によっても、選ぶ視点が変わってきますね。
機能性とデザイン性、そのどちらも重視しながら選んでいきましょう。
近所をお散歩の際、フェンスを見てみるもの良いでしょう。
何かのヒントを得ることが出来るかもしれません。
次回はフェンスの塗装について、解説します。
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