【屋上の防水②】屋上防水の基礎知識について解説します!~耐用年数・費用相場~
前回、屋上防水の基礎知識、工事の種類などについて解説しましたが、今回は屋上防水の種類それぞれの耐用年数、費用相場、メンテナンス方法について比較しながら解説していきます。
まずは前回のおさらいです。
【屋上の防水】屋上防水の基礎知識について解説します!~種類・劣化症状~はこちら
屋上防水の耐用年数
屋上防水工事の耐用年数はおおよそ10~20年です。
工法の種類によって耐用年数が変わってきます。
それでは種類別の耐用年数を紹介します。
ウレタン防水
ウレタン防水の耐用年数は10~12年です。
耐用年数が過ぎると、ひび割れや剥がれなどの劣化症状が出始めます。
ウレタン防水は比較的面積が狭い(80㎡以下)屋上に施工されることが多いので、ベランダ・バルコニーでも使用されます。
シート防水
シート防水の耐用年数は10~15年です。
耐用年数が過ぎてしまうとシートの継ぎ目が劣化し、剥がれるなどの劣化症状が出ます。
工場で製造されたシートを張っていく作業なので、均一の耐久性が期待できます。
アスファルト防水
アスファルト防水の耐用年数は15~25年です。
一番耐久性が高い施工です。
広い面積の屋上や、頻繁にメンテナンスが出来ない屋上に使用されることが多いです。
ウレタン防水 |
シート防水 |
アスファルト防水 |
|
耐用年数 |
10年~12年 |
10年~15年 |
15年~25年 |
1㎡当たりの 費用相場 |
4,000~ 6,000円 |
5,000~ 10,000円 |
5,500~ 8,000円 |
30坪 (80㎡) 費用相場 |
70~100万円 |
80~110万円 |
70~100万円 |
屋上防水の費用相場
屋上防水工事の費用相場は1㎡あたり5,000~10,000円前後です。
一般的なお宅30坪80㎡の場合は、下地の状態にもよりますが、70~100万前後かかります。
種類別ですと、以下のようになります。
ウレタン防水
ウレタン防水の場合、単価相場は4,000~6,000円/㎡程です。
ですが、ウレタン防水は職人が塗っていく作業なので、大きい面積になるほど手間が増えて工期が延びるということがあります。
工期が伸びるということは、作業日数が増えるということで、その分費用も掛かります。
ウレタン防水は比較的狭い屋上(80㎡以下)におすすめします。
シート防水
シート防水の単価相場は5,000~10,000円/㎡です。
材料である防水シートのグレードで費用が変わってきます。
シートを張っていく作業なので、乾かす時間も必要ありません。
広い面積の屋上におすすめです。
アスファルト防水
アスファルト防水の単価相場は5,500~8,000円/㎡です。
この工法は大きな道具を使う場合もあるので、狭い面積の屋上よりも広い屋上の方が1㎡あたりにかかる費用は軽減されます。
状況にあった防水工事の選び方
ウレタン防水
ウレタン防水は液体の防水材を塗っていく作業なのでどんな形の床面でも対応できます。
ですが、防水材を乾かす時間が必要なので、どちらかというと一般住宅・アパート屋上などのあまり大きくない(80㎡以下)屋上におすすめです。
シート防水
シート防水は工場で作られた防水シートを張っていく作業なので、凸凹や障害物の無い四角く表面が平らの屋上に適しています。
工事中、作業音はしますが、臭いはあまりありません。
工期も短いので近隣とのトラブルを避けたい方におすすめです。
アスファルト防水
アスファルト防水は、耐久性が高いので頻繁に工事するのが難しい大規模マンションの屋上などにおすすめです。
定期的なメンテナンスを
屋上防水は定期的なお手入れが必要です。
放置しておくと、劣化症状から雨漏りが発生し、施してあった屋上だけでなく建物自体の耐久性も下がってしまいます。
長持ちさせるために定期的なメンテナンスを心がけましょう。
3か月に一度の排水溝の清掃
3か月に一度は排水溝の清掃を行ないましょう。
排水溝にゴミが溜まって水が流れなくなってしまうと、防水層の劣化や雨漏りの発生につながります。
5年に一度のトップコート
5年おきにトップコートのみ施工しましょう。
トップコートとは表面保護の仕上げ塗装のことで、以下の役割を担っています。
- 紫外線からの保護
- 太陽光を遮熱
- 美観の維持
特に、紫外線により防水層が劣化しやすいためトップコートを施工して劣化を防ぐ必要があります。放置してしまうと被害規模が大きくなり、最悪のケースだと建物そのものの耐久性を著しく落とすことになります。
トップコートを施工することで防水層を紫外線から守り劣化を防ぐことが出来ます。
参考までに、費用はトップコートのグレードにもよりますが1,500~2,500円/㎡程です。
10年に一度の定期点検
屋上防水は、10年に一度点検を依頼しましょう。
防水層は建物を雨や紫外線から守っている大切な部分ですが、そう頻繁に確認できるような場所ではありませんよね。
ですが、劣化を見逃してしまうと雨漏りなどが発生し建物の耐久性が下がってしまいます。定期的な点検して、劣化を見逃さないようにしましょう。
◎ まとめ ◎
屋上の防水の基礎知識として、施工の種類別での耐用年数、費用相場などについて解説しました。
ご紹介したメンテナンス方法を参考にして、防水効果を長く持たせていきましょう。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
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