【防水工事】シート防水がお勧めの屋上とは?メンテナンスのタイミングもご紹介
最近は、屋上防水で一般的な工法のシート防水についてブログをあげていますが、今回はシート防水におすすめな屋上の形状とメンテナンスのタイミングについて解説していきます。
シート防水に向いている屋上とは
①貯水槽やトップライト(天窓)が無い屋上
シート防水は、貯水槽やトップライト(天窓)が無くて、できるだけ平坦な所におすすめです。
凹凸、障害物が無い屋上の方が、防水シートの継ぎ目を少なくでき、後々水が浸入してきてしまうといった心配がないためです。
逆に、固定されている物が多い場所にはシート防水で施工をしないほうがベターです。
凹凸へのシート接着というものが難しいので、障害物と屋上の隙間から水が入ってきてしまう恐れがあるからです。
このような場所にはウレタン防水といった防水材を塗装する施工を選ぶと良いでしょう。
シート防水を施工するなら、固定されている障害物が無く、フラットな屋上がおすすめです。
貯水槽(貯水槽とは、防火用水や水道水等を貯めておくためのタンクです)
トップライト
防水工事が2回目以降の屋上
防水工事が今回で2回目以降の屋上の場合、シート防水がお勧めです。
なぜなら、下地の状態を選ばずに施工ができるからです。
既に行われている防水と違う種類のものを施工する場合、組み合わせによっては材質の相性が悪く、不具合が起こることがあります。
シート防水は、以前防水工事を行った箇所の上にそのままシートを被せるので、下地の状態によって後から不具合が起こる心配がまずありません。
シート防水を行うべき状態(メンテナンス)とは
シート防水(メンテナンス)を行うべき劣化症状を4つ紹介します。
屋上への施工を検討中で、一つでも当てはまるものがありましたら、一度専門業者に点検を依頼した上で防水工事を行いましょう。
①表面がひび割れしている
経年劣化によるものですが、この状態ですと屋上自体がひび割れてしまっています。
1箇所でもひび割れがあるなら、業者に点検を依頼してください。
このままにしておくと、ひび割れから水が侵入し、建物の中に水が入ってしまいます。
ひび割れだけを直しても、根本的な解決はできないので防水工事が必要です。
②藻や雑草が発生している
藻や雑草が発生してしまうと、屋上やベランダに根をはります。
意外と植物の根は強くて、このまま放置しておくと植物の湿気・腐食などで屋上やベランダが傷み、雨漏りの原因となります。
こちらも早めに業者へ点検を依頼しましょう。
③水たまりがある
単なる水たまりと思うかもしれませんが、屋上に水たまりがある場合も、一度業者に点検を依頼してください。
そのままにしておくと水が溜まった箇所から徐々に水が侵入し、雨漏りの原因となるためです。
また、水たまりの原因は、屋上の排水口が落ち葉や泥で詰まっていることも考えられます。
詰まっている場合は、防水工事と一緒に清掃をお願いしましょう。
水はけを良くすることで、劣化をおさえられます。
④防水シートに浮きや剥がれがある
経年劣化や外部からの衝撃(風により飛ばされてきた物の衝撃など)により、防水シートに浮き・剥がれが発生します。
1箇所でもあれば業者に点検を依頼してください。
小さな隙間からでも、雨水が侵入することで雨漏りの原因となるためです。
浮き・剥がれがある範囲が狭い場合は、そこだけの部分補修が可能な場合もあります。
補修で済めば工事の費用も抑えられますので、小さな浮きだから大丈夫・・と思わず、なるべく早めに業者に相談しましょう。
シート防水の費用相場
シート防水を30坪、80㎡の屋上に施工した場合、費用相場はおおよそですが約40~80万円程です。
使う材料や屋上の形、置いてあるもの、人件費などによっての変動はあります。
耐用年数は10年~15年(シートによる/塩ビシート・・・13年~15年、ゴムシート・・・10年~12年)ですので、他の防水工事の種類と比べ、長い目でみるとコストパフォーマンスは良いです。
参考)
ウレタン防水 |
FRP防水 |
シート防水 |
アスファルト防水 |
|
単価相場 ㎡ |
4,500~7,000円 |
6,000~8,000円 |
4,000~8,000円 |
5,500~8,500円 |
耐用年数 |
8~10年 |
10~12年 |
10~15年 |
15~25年 |
工法 |
防水材を塗る |
防水材を塗る+貼る |
防水材を貼る |
防水材を塗る+貼る |
施工場所 |
ベランダ バルコニー マンション ・ビル屋上 |
ベランダ バルコニー |
マンション・ ビルの屋上 |
マンション・ ビルの屋上 |
また費用は、下地の劣化状況(ひび割れの数や傷みの状態)によっても変わります。
正確な金額で見積もりを作成してもらうためにも、見積もり前に必ず現地調査をしてもらいましょう。
◎ まとめ ◎
シート防水は、塩化ビニールやゴムでできたシートを、専用の接着剤や金具で固定する防水工事です。
最近は塩化ビニール製のシートで施工することが一般的で、耐用年数は13年~15年程です。
劣化症状をよくチェックして、適切なタイミングで工事をしてお家を長持ちさせましょう。