【屋根のコケ編】コケができにくくするための予防法
ご自宅の屋根に緑や黄色のコケが生えていたら気になりますよね。
外壁にできるコケや屋根にできるコケの、生える原因、除去方法について、解説してまいりましたが、今回は「屋根のコケを予防する方法」をご紹介します。
まずは、コケが生える原因と除去方法についておさらいです。
コケってなんで生えるの?~屋根のコケと劣化~についてはこちら
コケってなんで生えるの? ~屋根のコケを除去する方法~についてはこちら
コケを放っておくと屋根の寿命が縮む!
屋根のコケを放っておくと屋根材自体が劣化し、屋根の寿命が縮んでしまいます。
そのため、コケが見つかったら根を張る前に早めの除去することが大切です。
屋根のコケを防ぐには
見た目だけでなく、家そのものにもダメージを与えかねないコケは、できることなら生えてこないようにしたいですよね。
屋根のコケを防ぐ方法をご紹介します。
コケに強い塗料を使って塗装する
屋根は、約10年を目安に塗装工事をすることで、劣化に強く見た目もキレイな状態を保つことができます
屋根塗装に使う塗料の選び方によって、コケの付着や繁殖を防ぐことができるので、コケに強い塗料にはどんなものがあるのか、確認していきましょう。
艶(ツヤ)のある塗料
コケの胞子は、表面がツルツルしているものには付着しにくいので、艶のある塗料で屋根塗装をするのがオススメです。
塗料には艶があるものとないものがあり、艶がある塗料を使って屋根塗装をした方が汚れが付きにくくなります。
艶ありの塗装は見た目も新築のように生まれ変わるので、お家をより綺麗な印象にもなります。
防藻・防カビ効果のある塗料
コケと同じようにお家の屋根に発生しやすいのが藻やカビです。
屋根塗装に使う塗料の中には、防藻・防カビ効果のある塗料もたくさんあります。
屋根に藻やカビが生えると、湿気が溜まりやすくなり、屋根の塗装も劣化していくのでコケの胞子も付着しやすくなってしまい、ますます屋根が汚くなってしまいます。
藻やカビを防ぐことは、コケの発生を防ぐことにもつながるので、防藻・防カビ効果のある塗料を使った屋根塗装もオススメです。
表面にデコボコが少ない屋根にする
表面が細かくデコボコしている屋根材を使うと、へこんでいるところに雨水が残りやすく、土やホコリも溜まってしまうので、それにともなってコケも生えやすくなります。
次のような表面にデコボコがすくない屋根材に変えると、コケも生えにくくなります。
金属屋根
代表的な金属屋根の「ガンバリウム」はサビに強い金属で、汚れも付きにくくコケ予防に適した屋根です。
屋根の重ね葺き(カバー工法)によく使われる屋根材で、一般的なお家ではスレート屋根が主流ですが、こちらも人気がある屋根材です。
釉薬瓦(ゆうやくがわら)
屋根瓦にも種類があり、粘土を焼いて作った「いぶし瓦」という灰色の瓦が一般的ですが、これに対して釉薬瓦は「いぶし瓦」と同じように粘土で作ったあと、瓦を焼く前に釉薬という上薬を塗ってから焼いて作ります。
釉薬瓦は表面に塗っている釉薬によってツルツルで、根を張ることができないので、洗浄するだけでキレイになり、塗装によるメンテナンスも必要ないことがほとんどです。
コケが目立たないおすすめの屋根色
コケが目立たないオススメの屋根の色をご紹介します。
塗装後もコケが目立たないようにしたい方は是非参考にしてみてください。
・ブラウン
コケは紫外線を浴びることで枯れてしまうと茶色になります。
そのため、ブラウンの屋根はコケが目立ちにくいです。
とくに、赤味のあるブラウンを選ぶと、更に目立ちにくくなります。
・グリーン
コケの黄色味や緑色はグリーンの屋根で目立ちににくくなります。
そして、どんな瓦の形に塗っても洋風のおしゃれな仕上がりになります。
綺麗な屋根を長持ちさせたい方は、グリーンに塗り替えるのがおすすめです。
メンテナンスが必要?
家の屋根にコケが生えているということは、屋根の水はけが悪くなっていることが考えられるので、全体的に劣化している可能性が高いです。
洗浄してコケをキレイに取り除くことが出来たとしても、環境によってはまたすぐにコケが生えてしまうかもしれないので、信頼できる業者さんに、メンテナンスについて相談してみるのもオススメです。
コケの洗浄や部分補修で済ませても、数年おきに補修を繰り返すようであれば、以下のように屋根の全体的なメンテナンスを行った方が、長い目で見た時にお家に掛ける工事費用を抑えることができます。
そして、それぞれのメリット、デメリット、工事費用を参考までにまとめました。
①屋根塗装・・・劣化を補修、防水性を高めたりする屋根の塗装工事
②葺き替え・・・屋根を新しく替える工事
③重ね葺き・・・現在の屋根の屋根の上に新しい屋根を重ねる工事
工事内容 |
約30坪の費用相場 |
メリット |
デメリット |
屋根塗装 |
約40~80万円 |
・工事期間が短い ・費用を抑えられる |
・屋根の下(防水シートなど)の補修ができない ・塗料によっては数年後また塗り直しをしないといけない |
葺き替え |
約60~200万円 |
・屋根が新しくなるのでしばらくメンテナンスの心配がない |
・古い屋根の解体や撤去があるので他の工事よりコストと工事期間がかかる |
重ね葺き |
約80~120万円 |
・古い屋根を撤去しないので葺き替えより工事期間が短く少ない費用でできる |
・屋根が二重になる分重くなるので家に負担がかかる ・数十年後に屋根を取り替えるときは屋根を撤去しないといけないので工事が高額になる |
葺き替えよりも費用を抑えることができる重ね葺き(カバー工法ともいいます)は魅力的な工事ですが、お家自体の耐久性に不安がある場合や、今ある屋根の劣化が激しく雨漏りや腐食がある場合には、重ね葺きをすることができません。
傷みがひどいまま屋根材を重ねてしまうと、劣化によってトラブルが起きやくなっている屋根に負担が掛かり、すぐに補修が必要になった場合も、屋根を剥がす作業が増えるため、大きな費用が掛かってしまいます。
お家の屋根の劣化が激しい場合は、葺き替えをして屋根材をすべて新しくすることで、大切なお家を長く守っていくことができます。
◎ まとめ ◎
・屋根のコケを放っておくと、屋根自体の耐久性が悪くなり、屋根自体 の寿命が縮んでしまいます。
・コケが生えにくい塗料は「艶(ツヤ)のある塗料」と「防藻・防カビ 効果のある塗料」です。
・コケが目立ちにくい屋根の色は「ブラウン」や「グリーン」です。
・コケの洗浄や部分補修で済ませても、数年おきに補修を繰り返すようであれば、屋根の全体的なメンテナンスを行った方が、長い目で見た時にお家に掛ける工事費用を抑えることができます。
ただのコケだと思っていてそのまま放置しておくと、屋根の劣化が進み、洗浄や塗装だけでなく、葺き替え工事が必要になってしまう事も考えられます。
日頃からチェックして、コケが酷くなる前に除去、洗浄などで、対処しておきたいですね。
御覧いただきありがとうございました。
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