トタン壁の張り方は?メリットやデメリットについて解説!
トタン壁の張り方は?メリットやデメリットについて解説!
外壁材の種類はさまざまありますが、そのなかでもトタン壁は金属のなかでも錆に強い性質を持っています。トタン壁をうまく活用すれば、耐久性が高い外壁に仕上げることが可能です。
今回はトタン壁の張り方や、メリット、デメリットについて詳しく解説します。トタン壁の特徴や張り方について紹介していくので、外壁材として使用するか参考にしてみてください。
トタン壁とは?
トタン壁とは、具体的にどのような外壁材なのでしょうか。金属材ですが、比較的錆が発生しにくいといった特徴を持っています。全く錆ないわけではありませんが、耐久性は少し高めなのが特徴です。
トタン壁の特徴としては、下記の通りになります。
- トタン壁の概要
- トタン壁の特徴
- トタン壁の課題
トタン壁とは、具体的にどのような特徴を持っているのか、詳しい内容を解説しますします。
トタン壁の概要
トタン壁は、薄い金属板を使用した外壁材で、主に鋼板を素材としています。
この鋼板は、錆びにくくするために亜鉛メッキが施されており、耐久性と軽量性を兼ね備えているのが特徴です。
トタンは、コストパフォーマンスが高く施工が容易なため、古くから日本の建築において広く使用されてきました。特に、農業用の建物や倉庫、簡易住宅などでよく見られる素材です。
近年ではデザイン性の高いトタンが登場し、住宅の外壁材としても採用されることがあります。
トタン壁の特徴
トタン壁の最大の特徴は、その軽量性と加工のしやすさにあります。金属素材でありながら薄く、建物の構造に過剰な負荷をかけることがないため、耐震性にも優れているのが特徴です。
また、板状にカットしやすく、釘やビスで簡単に固定できるため、施工が短期間で完了します。さらに、価格が安価であることも魅力の一つです。亜鉛メッキの影響で防錆性能が向上しており、適切なメンテナンスを行えば長期間使用できます。
近年では、カラートタンや耐久性を向上させた製品も増え、従来の「安価で簡易的」というイメージから、デザイン性と性能を両立した外壁材として注目を集めているようです。
トタン壁の課題とメンテナンスの重要性
トタン壁にはメリットが多いですが、いくつかの課題も存在します。その一つが錆の問題です。
亜鉛メッキによる防錆処理が施されているとはいえ、長期間使用するうちに塗膜が劣化すると錆が発生するリスクがあります。また、金属製のため断熱性が低く、夏場には熱を吸収しやすいという弱点もあるので、季節によっては室温への影響が懸念されるでしょう。
さらに、強風や衝撃に弱く、曲がったり凹んだりする可能性があるため、使用環境には注意が必要です。これらの課題に対処するためには、定期的な塗装による防錆処理や、損傷が見られた際の迅速な補修が重要になってきます。
特に、雨漏りや錆の拡大を防ぐために、トタン壁の状態を定期的に点検することが建物の寿命を延ばす鍵となるでしょう。
トタン壁の張り方について
トタン壁を採用する場合は、張り方についても事前に把握しておくことが大切です。トタン壁の張り方としては、下記の通りになります。
- トタン壁の基礎準備
- トタンの取り付け方法
- トタン壁の仕上げとメンテナンス
トタン壁の張り方について、詳しい内容を解説します。
トタン壁の基礎準備
トタン壁を張る前に、まず基礎となる下地の準備を行う必要があります。トタンは薄い金属板で構成されており、耐久性を保つためにはしっかりとした下地が必要です。
一般的に木製の胴縁(どうぶち)を下地として使用し、トタンを固定するための支えとします。胴縁は水平または垂直に設置され、建物の構造材にしっかりと固定しましょう。
この際、水平が取れていないとトタンが歪んで見えるため、水平器を使って慎重に調整する必要があります。また、トタンを直接取り付けることで発生する結露を防ぐため、断熱材や防水シートを下地に追加することが大切です。
トタンの取り付け方法
トタン板の取り付けは、胴縁に対して釘やビスを用いて固定します。取り付けの際には、トタン同士が重なるように張り合わせていくことで、雨水が内部に侵入しないようにするのがポイントです。
特に横葺きの場合は、上から下に向かって重ねるように設置し、水が自然に流れる構造を作る必要があります。固定には専用のトタン釘やビスを使用し、固定箇所を均等に配置して板がしっかりと密着するようにしましょう。
この際、釘やビスを打ち込みすぎるとトタンに歪みが生じるため、適切な力加減で施工することが重要です。また、張り終えた後には、端部や継ぎ目にシーリング材を使用して防水性を確保してください。
トタン壁の仕上げとメンテナンス
張り終えたトタン壁には、塗装を施すことで仕上げを行います。塗装は防錆効果を高め、トタンの耐久性を向上させる重要な工程です。
まず、トタン表面の汚れや油分を取り除き、下地処理を行いましょう。その後、錆止め塗料を塗布し、乾燥後に仕上げ塗料を重ね塗りします。
カラー選びによって外観の印象を大きく変えることができるため、周囲の建物や環境との調和を考慮することが大切です。また、トタンは経年劣化しやすいため、定期的なメンテナンスが必要になります。
特に、錆や塗膜の剥がれが発生した場合には、早急に再塗装を行うことで寿命を延ばすことが可能です。
トタン壁のメリット
トタン壁を外壁材として採用することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。主に、軽量性と施工のしやすさが魅力となっています。
具体的に、トタン壁のメリットとしては下記の通りです。
- コスパが良い
- 軽量性と施工のしやすさ
- 多様なデザインと機能性の高さ
トタン壁を外壁材として使用するメリットについて、詳しく解説します。
コスパが良い
トタン壁の大きなメリットの一つは、その高い経済性です。他の外壁材と比べて素材自体の価格が安価であり、施工にかかる費用も抑えられるため、コストパフォーマンスに優れています。
特に、農業用建物や倉庫、簡易住宅など、大規模な建築物や予算を重視する場面で広く採用されているのが特徴です。また、軽量で加工が容易なため、運搬や取り付けの手間が少なく、工期を短縮できる点も経済的なメリットの一つとなっています。
これにより、初期費用を抑えつつ、必要十分な外壁性能を確保することが可能です。
軽量性と施工のしやすさ
トタン壁は非常に軽量であるため、建物にかかる負担を最小限に抑えることができます。この軽量性は特に耐震性に寄与し、地震が多い地域では安心材料となります。また、薄い板状の素材であるため、加工が簡単で、必要な形状や大きさにカットしやすいという特徴があります。施工方法も比較的シンプルで、釘やビスを用いて手早く固定できるため、専門的な技術がなくても取り扱いやすい素材です。この施工のしやすさが、DIYや短期間での建築を求められるプロジェクトにおいても選ばれる理由の一つです。
多様なデザインと機能性の高さ
近年のトタン壁は、かつての単調な銀色のイメージを覆し、多彩なデザインや色彩が選べるようになっています。カラートタンや模様入りの製品は、住宅の外壁材としても魅力的で、周囲の景観に調和させることができます。また、機能面でも進化を遂げており、防錆加工や耐久性を向上させた高性能なトタンが開発されています。一部製品では断熱材を組み込むことで、従来の弱点だった断熱性の低さを克服し、居住性を向上させています。これらの進化により、トタン壁はコストだけでなくデザイン性や性能を重視する建築プロジェクトにも採用されるケースが増えています。
トタン壁のデメリット
トタン壁は、コスパがよく機能性が高い外壁材です。しかし、なかには耐久性の課題を抱えているといったデメリットがあります。
トタン壁のデメリットとしては、下記の通りです。
- 耐久性の問題
- 断熱性や防音性の低さ
- 外部衝撃への弱さ
トタン壁のデメリットについて、詳しく解説します。
耐久性の問題
トタン壁の最も大きなデメリットの一つは、錆びやすさです。トタンは亜鉛メッキで錆を防ぐ処理が施されていますが、メッキや塗膜が劣化すると錆が発生しやすくなります。
特に、雨風にさらされる屋外環境では劣化が早まるため、放置すると錆が広がり、耐久性や美観に悪影響を与えるでしょう。また、塩害地域や湿気の多い場所では、錆の進行がさらに早くなる傾向があります。
錆びたトタンは穴が開くこともあり、防水性が損なわれるため、建物全体の寿命に影響を与えるリスクがあるので注意が必要です。定期的にメンテナンスを行って、耐久性や美観が損なわないよう配慮する必要があります。
断熱性や防音性の低さ
トタン壁は金属製のため、断熱性や防音性が他の外壁材に比べて劣ります。夏場には外部の熱を吸収しやすく、建物内部が暑くなりがちです。
また、冬場には熱を逃しやすいため、室内の温度が下がりやすく、冷暖房効率の低下を招きます。他にも、雨が降ったときや強風時には、トタンに直接当たる音が響きやすく、居住性に影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。
これらの問題を解決するためには、断熱材の追加や内装工事が必要となり、追加費用が発生する場合があります。
外部衝撃への弱さ
トタン壁は軽量で加工がしやすい反面、外部からの衝撃に弱いというデメリットがあります。例えば、強風で飛ばされた物が当たったり、人や物がぶつかったりすると、凹みや傷が生じやすいです。
これらの損傷は修理が必要になるだけでなく、美観を損なう要因となります。また、薄い素材であるため、防犯性にも限界があり、建物の用途や設置場所によっては安全面での配慮が求められるでしょう。
このように、物理的な耐久性の低さは、トタン壁を選ぶ際に考慮すべき重要なポイントです。
トタン壁の張り方は専門性が高いため業者に依頼しよう
トタン壁の張り方は、専門性が高いためDIYでは難しいでしょう。そんなときは業者に相談して、適切な対応を求めてみてください。
マルセイテックでは、外壁の対応から住宅のあらゆる悩みまで対応しています。相談から見積もりまで無料で対応しているので、お気軽にご相談ください。
トタン壁の張り方について、詳しい内容を知りたい人は今回の記事を参考にしてみましょう。