サイディングの上にガルバリウム鋼板を張るメリットは?施工時の注意点も
サイディングの上にガルバリウム鋼板を張るメリットは?施工時の注意点も
外壁にサイディングを使用している場合、メンテナンスでカバー工法を選択するケースも少なくありません。
サイディングの上にガルバリウム鋼板を設置すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
今回は、ガルバリウム鋼板やカバー工法の特長を解説します。
サイディングの上にガルバリウム鋼板を設置する際の注意点も知り、よりよい家づくりの参考にしてください。
注目の外壁材、ガルバリウム鋼板の特長
ガルバリウムは、アルミと亜鉛、シリコンで作られた合金でメッキされた素材です。
まずは、昨今人気の外壁材・ガルバリウム鋼板の特長を見てみましょう。ガルバリウム鋼板を外壁材に用いるメリットは、大きく5つあります。
耐久性・耐震性に優れている
金属と聞くと、サビが気になる人も多いかもしれませんが、ガルバリウム鋼板はアルミと亜鉛を合わせて作られているので、金属系サイディングのなかでも特にサビに強いといえます。
また、薄くて軽量で建物への負担が少ないため、耐震性を上げた家づくりを実現したい人にもおすすめです。
吸水しにくい
窯業系サイディングは、劣化すると水分を吸収し、変形する恐れがあります。
特に、寒冷地では外壁材の吸水率が高いと、凍結と溶解の繰り返しによって外壁材がひび割れたり、倒壊したりするため危険です。
しかし、ガルバリウム鋼板は水に強く吸水しにくいので、さまざまな気候に対応可能で、長期間美しさや機能性を保ちます。メンテナンス頻度が少なくて済むのも、ガルバリウム鋼板のメリットです。
デザイン性が高い
ガルバリウム鋼板は、シンプルでスタイリッシュなデザインのものが多いです。高いデザイン性により、都会の街並みに馴染みやすいスタイリッシュさから、自然の多い場所でも違和感のないナチュラルな雰囲気まで、さまざまな外観を実現できます。
環境にやさしい
ガルバリウム鋼板はリサイクルができるので、外壁の張替えで剥がしたあとも廃材として処分しなくて済みます。
また、生産工程でのエネルギー効率も優れており、環境にやさしいのも特長だといえます。
カバー工法に使用できる
前述の通り、ガルバリウム鋼板は薄くて軽量です。よって、既存の外壁の上から新しい外壁材を重ねる「カバー工法」にも使用できます。外壁だけでなく、屋根のカバー工法に使用しても軽量で耐震性を落とさず、さまざまなメリットを生かした家づくりに貢献します。
外壁工事でカバー工法がおすすめの理由
塗装や張替えなど複数の施工方法で悩んだら、カバー工法がおすすめです。
外壁のカバー工法には、大きく3つのメリットがあります。
張替えよりも工期が短い
カバー工法は、外壁を張替えるよりも工期が短いのが特長です。
張替えは既存の外壁を剥がすところから始めますが、カバー工法は外壁を剥がさず施工するため、そのぶん時間を削減できます。
張替えより費用も抑えやすい
外壁の張替えの場合、古い外壁を剥がす人件費、剥がした外壁材を処分する費用などが発生しますが、カバー工法ならこの費用がかかりません。工期だけでなく、費用を抑えやすいのも、カバー工法のメリットです。
断熱性や遮音性が高くなる
カバー工法で外壁が二重になると、分厚くなったぶん断熱性や遮音性が高まります。
コストを抑えて外観を美しく蘇らせるだけでなく、家のなかでのより快適な暮らしにも貢献するカバー工法なら、日々の暮らしのなかでの悩みを解消できるかもしれません。
サイディングの上にガルバリウム鋼板を張るメリット
カバー工法でどのような外壁材を選ぶかは、施主さまにとって大きな悩みの1つです。
外壁材で迷ったら、サイディングの上にガルバリウム鋼板を張るのも1つの方法です。
軽量で耐震性に影響しにくい
ガルバリウムは金属ですが、薄い板状に伸ばしたガルバリウム鋼板は軽量で、耐震性をできるだけ落とさずに外壁を一新できます。建材や構造への負担が軽いガルバリウム鋼板は、カバー工法に特に適した外壁材だといわれています。
メンテナンスが楽
高い耐久性のガルバリウム鋼板は耐用年数が長く、メンテナンスが楽なのもメリットです。
ガルバリウム鋼板の耐用年数は25~35年ほどといわれており、15年を目安に塗装やコーキングの補修を行えば、40年以上持つ場合もあります。
外壁材のなかには5年、10年でのメンテナンスが必要なもの、メンテナンスをしても20年ほどしかもたないものもあるので、ガルバリウム鋼板の耐久性がいかに優れているかがわかるでしょう。
ただし、耐用年数は気候などにもよりますし、定期的に点検をしないと劣化が進んで短期間での張替えが必要になる可能性もあるので注意が必要です。
おしゃれな外観になる
ガルバリウム鋼板のデザイン性の高さを生かせば、おしゃれな外観になります。
なかでも黒や白、グレーなどの無彩色は人気で、スタイリッシュさやモダンさを強調したい人におすすめです。
サイディングの上にガルバリウム鋼板を張る際の注意点
ガルバリウム鋼板の特長は、カバー工法でも存分に生かせます。
しかし、サイディングの上にガルバリウム鋼板を張るときには、次の4点に注意しましょう。
費用はやや高め
サイディングのなかでも主流の窯業系と比べると、ガルバリウム鋼板は費用がやや高めになります。
施工費用が限られている人や、安価に施工したい人は、ガルバリウム鋼板が向かないかもしれません。
しかし、施工でやや費用がかさんでも、その後長い期間点検やメンテナンスが不要なため、結果的にかかる費用は同じか、ガルバリウム鋼板のほうが安くなることもあります。
衝撃に非常に強いわけではない
金属を薄くのばしたガルバリウム鋼板は、外部からの衝撃にあまり強くないのがデメリットです。
ボールが少し強く当たっただけで凹んでしまうこともあるため、建物の近くで子どもを遊ばせないといった配慮が必要になります。
なかには、断熱材が一体となった厚みのあるガルバリウム鋼板もあります。
また、凹みにくいデザインのものもあるので、凹むのが不安な場合はこうした外壁材を選ぶとよいでしょう。
選べるデザインが限られる
デザイン性に優れ、おしゃれな雰囲気の家づくりができるガルバリウム鋼板ですが、デザインの種類はあまり多くありません。
デザインやカラーへのこだわりが強い場合は、窯業系サイディングのほうが理想的な外観に仕上がります。
シンプルなデザインや落ち着いたカラーが好きという人は、ガルバリウム鋼板で納得の外観を実現可能です。
サビにも注意が必要
金属のなかでは錆びにくいとはいえ「100%錆びない」ということはないため、サイディングの上にガルバリウム鋼板を張る際は、サビにも注意しましょう。たとえば、強風による飛来物が当たってできた小さな傷が、サビの発生につながることもあります。
また、ほかの金属から出たサビによる「もらいサビ」、飛んできた鉄粉なども、サビの原因となります。ガルバリウム鋼板のサビが広がると、剥がして別の外壁材に張り替えなければならないので、やはり定期的なメンテナンスは重要です。
サイディングの上にガルバリウム鋼板を張るカバー工法はメリットがたくさん!
外壁や屋根をカバー工法でメンテナンスする場合は、軽量でメリット豊富なガルバリウム鋼板がおすすめです。サイディングの上にガルバリウム鋼板を張る利点は多くありますが、反対にデメリットもあるので、事前に把握しておくと施工後のミスマッチが防げます。耐用年数が長く、コストパフォーマンスの高いガルバリウム鋼板を活用し、住宅のよりよい状態を維持しましょう。
弊社でも、サイディングの上にガルバリウム鋼板を張るカバー工法が可能です。ガルバリウム鋼板以外にも、お客様のご要望に沿った最適な外壁材をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
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