雨樋の縦樋とはどの部分?付け方の手順やポイントは
雨樋の縦樋とはどの部分?付け方の手順やポイントは
雨樋は、設置場所によって大きく「縦樋」と「横樋」に分類されますが、縦樋とはどの部分を指すのでしょうか。
今回は、縦樋・横樋の役割や付け方のポイントなど、雨樋に関する情報をお届けします。
DIYで起こり得る問題や業者に依頼するメリットも知り、雨樋の付け替え方法を検討する際の参考にしてください。
雨樋とは?縦樋はどの部分?
雨樋(あまどい)とは、屋根に降った雨水を地面に流すための設備です。
まずは、雨樋の役割や、縦樋がどこを指すかを確認しましょう。
雨樋の役割
雨樋は、屋根の軒先に沿って水平に、そして住宅に沿って垂直に設置されています。
これがないと、屋根に降った雨水は外壁を伝いながら地面に流れるため、住宅の劣化が早まる可能性があります。
雨樋の役割は、雨水で外壁が劣化したり、雨漏りしたりしないようにすることです。
また、雨水が外壁を伝って起こる騒音も、雨樋があれば防止できます。
縦樋は雨樋のどの部分を指す?
雨樋は設置箇所によって縦樋(たてどい)と横樋(よこどい)にわけられます。
縦樋は、屋根から地面に向けて垂直に取り付けられている筒状の部分です。「竪樋」と呼ばれることもあり、屋根部分で集めた雨水を地面に流す役割があります。
一方の横樋は「軒樋(のきどい)」ともいい、屋根の軒先に水平に取り付けられている部分です。
雨水を受け止めて外壁を守る役割を持っており、筒を半分に切ったような形をしています。
雨樋の取り付けに必要な道具は?
住宅に雨樋を取り付ける際には、以下の道具が必要です。
- ノコギリ
- 釘抜き
- コーキング
- ドライバー
- 接着剤
- 手袋
- 脚立・ハシゴ など
ノコギリは雨樋をカットできるもの、接着剤も雨樋同士を接着できる専用のものを用意します。また、ドライバーは電動がおすすめです。
続いて、単純な雨樋を設置するために必要な材料を紹介します。
- 縦樋
- 横樋
- 集水器(横樋を流れた雨水を集めて下へ流す部分)
- 取付金具(雨樋を固定するための金具)
- 軒継手(横樋同士を接続させる部品)
- 縦継手(縦樋同士を接続させる部品)
- エルボ(雨樋の向きを変えるための部品)
- 止まり(横樋の端につけ、雨水が流れ落ちるのを防ぐ部品)
- 呼び樋(縦樋と横樋をつなぐ樋) など
縦樋・横樋はもちろん、雨樋同士をつなぐためのパーツも必要です。
縦樋も含む、雨樋の付け方の手順
雨樋の付け方は、大きく5つのステップにわかれます。縦樋を含めた雨樋全体の付け方は、次の通りです。
①既存の雨樋や金具を外す
古くなった雨樋や金具を外し、新しい雨樋が取り付けられるように準備をします。縦樋・横樋は手でも簡単に外せます。取付金具を外す際は釘抜きを使い、抜いた部分にできた穴にはシーリング剤を入れて塞いでおきましょう。
②軒樋金具を取り付ける
横樋をはめ込むための軒樋金具(取付金具)を設置します。集水器に向かって傾斜をつけて横樋が取り付けられるよう、調整しながら位置を決めます。集水器の取り付け位置が下過ぎると、雨水が外壁を伝ってしまうこともあるため、集水器がベストな位置になるような一定の傾きにしましょう。
③軒樋を取り付ける
金具を留めつけたら、横樋を取り付けます。金具にはめ込むように取り付けていき、
長すぎる場合はノコギリで切ります。反対に、長さが足りないときには軒継手で新しい横樋をつなぎます。
水漏れしないように専用の接着剤を多めに塗り、軒継手と横樋をくっつけてください。縦樋につながる部分は横樋に穴を開けて集水器を取り付け、反対部分には「止まり」をつけ、雨水が流れ落ちないようにします。
④縦樋の金具を取り付ける
集水器に集まった雨水を地面に下ろせるよう、外壁に縦樋の金具を取り付けます。
集水器の下には「エルボ」を取り付けるため、集水器の真下ではなく、エルボと接合する場所に金具を取り付けましょう。縦樋は、住宅側にわずかに傾くよう勾配をつけます。
⑤縦樋を取り付ける
取付前に、縦樋をエルボから地面までの長さに合わせます。
横樋と同じように、ノコギリや縦継手を使って最適な長さにしましょう。その後、金具に縦樋を設置したら、雨樋の取り付けは完了です。
雨樋は付け方を知っていたら自分で修理できる?
雨樋の付け方がわかれば、壊れた雨樋や劣化した雨樋を自分で修理できると考えるかもしれません。
しかし、自分で雨樋を取り付けると、次のようなデメリットが起こる可能性が高いです。
高所からの落下
横樋は屋根の軒先に取り付けるため、高所での作業が求められます。
自分で取り付ける場合は自宅にあるハシゴなどを使うことが多く、安定感が非常によいとはいえないため、作業中に落下するリスクがあります。また、縦樋も屋根に近い部分は高所での作業を避けられず危険ですし、不安定な足場での作業は、雨樋を正しく取り付けられないことにもつながります。
金具の取り外し・取り付けが外壁を損傷することがある
雨樋そのものは金具にはめこんであるだけなので手で簡単に外せますが、古い雨樋の取付金具を外すのは、素人には難しい作業になります。また、新しい取付金具を設置する際も、失敗すれば軒先や外壁を損傷してしまうかもしれません。
金具の取り外し・取り付けによってできた傷は見映えを悪くし、住宅全体の劣化を速める可能性もあります。また、作業中に釘抜きや電動ドライバーでケガをするかもしれないのも、注意したい点です。
水漏れする可能性もある
縦樋・横樋を「継手」で長くしたり、集水器やエルボとつないだりする作業は、手順としては難しく感じないかもしれません。
しかし、慣れていない人が取り付けると、うまく接合できず水漏れする可能性があります。
雨樋から漏れた水は、外壁を伝ったりベランダを浸水させたり、軒下にあるものを濡らしたりと、さまざまな悪影響を及ぼします。せっかく取り付けた雨樋が役割を果たさなくては、DIYで費用を抑える意味がないので、慣れない作業は自分で行わないほうがよいといえます。
縦樋、雨樋全体の施工は業者への依頼がおすすめ!
縦樋をはじめとした雨樋全体の施工は、専門業者に依頼するのがおすすめです。
自分で取り付けるよりも費用はかかりますが、前述のようなデメリットが生じることなく、手間をかけずに新しい雨戸に交換できます。
業者は足場を組んで安全に作業をしてくれますし、安定した場所で技術力の高い職人が作業をすれば、仕上がりもよくなります。希望すれば、雨樋を取り付ける際に屋根や外壁の状態もチェックし、必要に応じたメンテナンスを同時に実施してくれるのも、業者に依頼するメリットです。
外観のさまざまな施工と併せて雨樋の付け替えを行えば、人件費や足場代も節約できますので、外壁や屋根、ベランダなどのメンテナンスのタイミングで依頼するのもよいでしょう。
雨樋の付け方は難しい!縦樋を含む取り付けは、業者に相談を
雨樋は縦樋と横樋、これらをつなぐパーツで構成されており、縦樋には横樋で集めた雨水を地面に下ろす役割があります。雨漏りや騒音、住宅の劣化を防ぐ効果がある雨樋は、付け方を知っていれば自分でも取り付けられますが、ケガや失敗のリスクを軽減させるには業者への依頼がおすすめです。
費用・仕上がり・実績などを踏まえて信頼できる専門業者を見つけ、最適な施工を提案してもらいましょう。
弊社でも、雨樋の取り付け工事を行っています。縦樋・横樋の正しい付け方を熟知した職人が、見た目も機能性も高い雨樋の設置を行いますので、お気軽にご相談ください。