コンクリートの表面がザラザラ!補修方法はある?
コンクリートの表面がザラザラ!補修方法はある?
駐車場をはじめ、住宅のさまざまな場所にコンクリートを採用するケースは少なくありません。
耐久性が高く掃除も簡単とメリットの多いコンクリートですが、表面がザラザラしてきた場合はどう補修すればよいのでしょうか。
今回は、コンクリート表面のザラザラを自分で補修する方法を解説します。
コンクリートに起こりやすいトラブルや業者による補修方法なども知り、きれいな状態でコンクリートを使い続けるための参考にしてください。
■コンクリートの表面がザラザラになる理由■
ツルツルした美しい状態に仕上げたコンクリートも、使い続けるうちに表面がザラザラしてくることがあります。
その理由は、大きく3つです。
砂すじ
砂すじとは、細骨材(コンクリートやモルタルを作る際に使用する砂や砂利)が多く集まっている不均一な部分です。
型枠からペーストが漏れたり、コンクリートの打設後に、配合した水が上面に上がってきたりすると起こります。
雨打たれ
コンクリートが長年雨に打たれると、表面が脆くなります。
この「雨打たれ」によって、表面がザラザラするだけでなく、凸凹が現われる場合もあります。
刷毛引き上げ
コンクリートは流し込んだあとにしっかり乾燥させなければいけませんが、乾かないうちに刷毛で表面に筋のような模様をつける仕上げ方があり、これを「刷毛引き上げ」といいます。
刷毛引き上げ自体はあえて凹凸をつけることでコンクリートの滑りやすさを軽減させる効果があります。
しかし、経年劣化によって表面のザラザラ感が加速すると、筋模様の美しさが損なわれ、見映えなどが気になってしまう人もいます。
■コンクリートの表面のその他のトラブル■
コンクリート表面の劣化によるトラブルは、ザラザラだけではありません。
多く見られる3つのトラブルについて、簡単に解説します。
白華
白華は、コンクリート表面に白い粉が付着する現象です。
これは、コンクリートやモルタルに含まれる水酸化カルシウムが、雨水などに溶け出し、空気中の二酸化炭素に反応することで起こります。
白い粉は化学反応によって発生した炭酸カルシウムで、コンクリートの見映えを悪くします。
変色
コンクリート材には、レイタンスという不純物が含まれています。
この不純物が雨水などの水分に含まれる成分によって変色することもあります。
変色が起こるとコンクリートにムラがあるような見た目になるため、打ち立ての頃の美しさが損なわれます。
色むら
コンクリートの乾き方が原因で、場所によって色むらが起こることもあります。
湿り気が残っていると黒く、乾いていると白っぽくなり、仕上がりに影響してしまうため注意が必要です。
コンクリートの表面のザラザラは自分で補修できる?
コンクリート表面に発生したザラザラが気になる人のなかには、「DIYできるのでは?」と思う人もいるかもしれません。
ザラザラしたコンクリートは、自分で補修できるのでしょうか。
コンクリートの種類によっては可能
コンクリートは大きく、一般的な建築に使用されるものと特殊なものに分類されます。
一般的なコンクリート素材であれば、市販の補修剤での補修が可能です。
よって、コンクリート表面のザラザラが気になった場合、まずはコンクリートの種類を調べる必要があります。
種類がわからない場合は施工業者に確認すると、どのようなコンクリートを使用したかを教えてくれます。
特殊なコンクリートは主に業務用なので、一般住居に使用されているケースはあまり多くありません。
しかし、特殊なコンクリートが使われているときには、自分で補修せずに業者への依頼を検討しましょう。
ザラザラの補修方法
表面のザラザラは、カンナやヤスリ、サンドペーパーなどで削って平らにすることで補修できます。
削ってみてへこみやひび割れが見られる場合は、補修剤を埋め込みましょう。
このような簡単な工程で、DIYによるザラザラの補修が可能です。
しかし、コンクリートの状態によっては自分で補修するのが難しいこともあるので、迷ったら業者に相談することをおすすめします。
コンクリートの補修材はどう選ぶ?
コンクリート表面のザラザラを補修する際には、表面を削るだけでなく、凹みを埋める補修材を使用することもあります。
補修材選びで注目したい4つのポイントを紹介します。
強度
コンクリートは住宅の駐車場や倉庫、玄関先などの屋外に使用されているケースが多いため、補修材の強度は非常に重要です。
強度が弱い補修材を使うと、補修後すぐはきれいな状態になっても、すぐにザラザラが気になったり、へこみやひび割れが表れてしまうので注意しましょう。
速乾性
後述しますが、補修材にはさまざまなタイプがあります。
多くは液状や柔らかい状態のもので補修して乾燥させるので、速乾性も補修材選びで必ず注目しましょう。
乾きにくい補修材を使用すると、きれいに補修ができても乾燥するまでに変形してしまうかもしれません。
また、補修箇所によっては補修材が流れたり、剥がれたりすることもあります。
価格
補修材に限らず、一般的な商品は価格と品質が比例する傾向にあります。
よって、あまり安価なものを選ぶと強度や品質に欠け、補修がうまくいかないかもしれません。
しかし、高価な補修材も使いこなせなければザラザラが改善されない、見映えが悪いなどの問題が生じるので、ただ高価なものを選ぶのではなく、求める品質に見合った価格の製品を検討しましょう。
タイプ
コンクリートの補修材には、パテタイプ・液体タイプ・塗装タイプの3種類があります。
パテタイプはヘラや左官用のコテなどで伸ばして使います。
スティック状のパテタイプ補修材も販売されています。
液体タイプは、ひび割れや凹みに流し込む補修材です。
コンクリートに欠けている部分がある場合には、接着剤としても使用できます。
補修材を流し込んだあとは、ヘラやサンドペーパーを使って仕上げをします。使いやすいタイプですが、補修箇所によっては乾燥前に流れ出てしまうため、注意が必要です。
塗装タイプは、ローラーや刷毛などで塗装するように仕上げる補修材です。
表面をなめらかにし、さらに保護もしてくれるので、きれいに仕上げたい、よい状態を長く保ちたいという人におすすめだといえます。
表面のザラザラだけでなく、コンクリートの色あせや汚れも目立たなくなるので、コンクリート部分全体を補修する際に重宝するでしょう。
■コンクリート表面のザラザラを業者で補修する方法■
コンクリート表面のザラザラの範囲が狭く、コンクリートの劣化もひどくなければ、自力で補修できる可能性はあります。
しかし、全体的に汚れが目立つ、ザラザラの度合いがひどいという場合は、業者による補修がおすすめです。
DIYよりも費用はかかるものの、失敗がなくコンクリートを新品のような美しい状態に戻してくれる業者の補修は、次のような方法で行われます。
コンクリート研磨
コンクリート研磨は、表面を専用の機械で研磨してツルツルにする工法です。
研磨する深さによって、見た目の仕上がりも変わります。表面を磨くだけなので養生や乾燥にかかる時間を削減し、スピーディに補修ができるのも特徴です。
コンクリート床下地補修
研磨だけではへこみなどが改善されないコンクリートは、下地の補修によってザラザラの改善が可能です。
表層を研磨したあとに薄く下地を塗り、ツルツルのコンクリート表面を取り戻せます。
セルフレベリング
セルフレベリング剤と呼ばれる材料を用いた補修方法もあります。
自己流動するとろみのあるセルフレベリング剤を流し込むと、自然と表面が水平になります。
駐車場や屋上防水、地下など幅広く使用でき、通常の改修工事よりも工期を短縮できるので、コンクリートの状態があまりよくなく打ち直したい場合におすすめです。
コンクリート表面のザラザラは補修できれいに!迷ったら業者に相談を
コンクリート表面のザラザラは、軽度なものなら自分でも補修できます。
しかし、慣れていない人が補修をすると失敗する可能性もあるので、迷ったら専門業者に依頼し、適切な補修を行ってもらうのがよいでしょう。
マルセイテックでも、コンクリートのザラザラを補修するさまざまな方法をご提案しております。
簡単な補修から本格的な回収まで、コンクリートの状態を見てベストな施工を行いますので、お気軽にご相談ください。
前の記事へ
« 木材を塗装するなら白がおすすめ?選び方や注意点を解説!次の記事へ
黒錆転換剤とはどんなもの?効果や使用方法を解説 »