2階建てから3階建てにリフォームはできる?費用相場や注意点を解説!
2階建てから3階建てにリフォームはできる?費用相場や注意点を解説!
住宅の老朽化が進んだら、リフォームで新築に近い状態を取り戻すケースも多くあります。
現在2階建ての家を3階建てにしたいと思った場合、リフォームによって実現することは可能なのでしょうか。
今回は、2階建てから3階建てにリフォームするメリットやデメリット、注意点を解説します。
費用相場も知り、リフォームでどういった住宅にするかを慎重に検討しましょう。
~2階建てから3階建てへのリフォームは可能?~
結論からいうと、2階建てから3階建てへのリフォームは可能です。
現在2階建ての家も、増築して3階建てにすることができます。
ただし、リフォーム前には後述する注意点を確認し、3階建てにできるかという条件を確認することも、忘れてはいけません。
~3階建てにリフォームするメリット~
2階建てから3階建てにリフォームするメリットはさまざまです。
大きく4つのメリットを紹介します。
■土地面積が限られていてもスペースを広げられる■
地域によっては、費用面やスペースの問題から、広い土地を確保するのが難しいこともあります。このような場合も、2階建てから3階建てにすることで、居住スペースを広げられます。
限られた土地のなかでも、「ガレージが欲しい」「二世帯住宅にしたい」など、さまざまな要望を実現できるのは、3階建てにリフォームするメリットです。
■費用を抑えて施工できる■
既存の住宅を壊して新たに立て直す場合、解体工事費用や、工事中に住む場所を借りる家賃などがかかります。
しかし、リフォームなら解体工事費用がかからず、仮住まいを確保する必要もありません。
リフォームは、費用を抑えてより快適な住宅に一新するのに最適な方法だといえます。
■プライバシー性を高められる■
個々の部屋があっても、隣同士だと音漏れによるトラブルが発生したり、プライバシーの確保が難しくなったりします。
しかし、3階建てにリフォームして各階に家族の個室を配置すれば、足音に注意するだけで済みます。
プライバシー性も高まるので、それぞれがより快適にプライベートタイムを楽しめるでしょう。
■間取りの自由度が増す■
2階建ての場合、「リビング階と居室階」に二分するケースが多く、間取りの作り方が限られます。
しかし、3階建てにすれば「書斎とガレージ・リビングなどの共用スペース・居室」「ガレージと子ども部屋・リビングと主寝室・水回りともう1つの子ども部屋」「ガレージと親世帯のスペース・リビングなどの共用スペース・子世帯の居室」など、さまざまな間取りを考えられます。
3階建ては、家族構成や日当たり、車の有無など、さまざまな観点からより最適な間取りの選択をすることも可能です。
~3階建ては不便?デメリットもチェック!~
2階建てから3階建てにしたいと思ったら、メリットだけでなくデメリットも事前に把握しておきましょう。
起こり得る問題は、3つあります。
■移動の負担が増える■
3階建ては、平屋や2階建てよりも階段を使った上下移動が多くなります。リビングや水回りが1~2階、居室が3階にあると、その頻度はさらに高まるので、間取りを決める際は移動の負担も考慮しなければなりません。
年齢を重ねて階段移動がつらくなってきた場合は、1~2階で生活を完結させることもできますが、せっかくリフォームで増やした3階を持て余してしまうのは、もったいないでしょう。
ホームエレベーターを設置すれば移動負担の問題は解決できるものの、設置費用がかかるのはデメリットだといえます。
■温度差が大きくなる■
各階の温度差が大きくなるのも、3階建てにするデメリットです。
夏場は3階の気温が上がりやすく、冬場は2階、3階と比べて1階の気温が低くなります。
オープン階段にした場合、上下階の温度差によって冷暖房効率が悪くなってしまうため、光熱費も上がってしまいます。
温度差を少しでもなくすためには、断熱対策が欠かせません。
万全の断熱対策を施すとそのぶん費用はかかりますが、その後の生活が快適になるのでおすすめです。
■日当たりの悪い部屋ができてしまう■
2階建てから3階建てにリフォームするのは、土地面積の問題で家を横に広げられない場合が多いです。
周辺の家も同じような土地面積だと、3階建ての家が増え、日当たりに影響する可能性があります。
3階の日当たりが悪くなることは滅多にありませんが、特に1階、周辺環境によっては2階も、日当たりが悪く1日中薄暗い部屋ができてしまうかもしれません。さまざまなケースを想定し、下の階の日当たりも考慮した間取りを考えたほうがよいでしょう。
~リフォーム前にチェック!3階建てにする際の注意点~
2階建てから3階建てにリフォームする前には、「3階建てにできるか」という根本的な部分を確認する必要があります。3階建てへのリフォームを実現できるかどうかには、以下の6点が大きく関わってきます。
- 通し柱(2階まで通した柱)の有無:通し柱を切ると住宅が倒壊する恐れがあります
- 建ぺい率:敷地の広さに対する建物面積の割合には上限があるので、超える場合は3階建てにできません
- 容積率:敷地面積に対する延べ床面積の割合にも決まりがあります
- 用途地域による制限:「第一種低層住居専用地域」や「第二種低層住居専用地域」内では、3階建てリフォームをするのは難しいです
- 住宅の強度:強度の低い住宅に3階を増築すると、耐震性などに影響します
- 確認申請の有無:3階を増築する際には、自治体にへの確認申請を必ず行いましょう
建ぺい率や容積率が上限を超える場合は、その他の条件を満たしていても3階建てにはできません。
通し柱や強度については、リフォームではなく立て直しによってクリアできる場合もあるので、「費用面は気にせず3階建てにしたい」という場合は、立て直しも検討するとよいでしょう。
~2階建てから3階建てにリフォームする際の費用相場は?~
2階建てから3階建てにリフォームする場合の費用相場は1㎡あたり50万円前後といわれています。
立て直したり、新しい住宅を購入したりするよりも費用は抑えられますが、足場を組む、構造体を作るといった工程があるため、通常のリフォームよりも費用が高くなります。
現在平屋に住んでいる場合は、3階建てにリフォームする費用相場は1㎡あたり80万円と、さらに高くなります。
~3階建てへのリフォームが難しい場合はどうする?~
2階建てから3階建てにリフォームしたいものの、前述のような条件上実現が難しい場合も、別の方法でスペースを広げることができます。2つの代替案を見てみましょう。
ロフトや屋根裏を作る
ロフトや屋根裏は、屋根形状や構造体を変えず、現在よりも広いスペースを確保できる方法の1つです。ロフトは作業スペースや物置などに使えますし、屋根裏も高さはあまりないものの、季節によって使わないものなどを収納する、広めのスペースを確保できます。
スケルトンリフォームをする
スケルトンリフォームとは、壁や天井をすべて取り払い、柱だけを残してリフォームする方法です。スケルトンリフォームなら建ぺい率はそのままに、間取りを変えて住みやすい空間を作れます。
たとえば、1階と2階のあいだに半2階のようなスペースを増やせば、部屋を増やして3階建てのような間取りにすることが可能です。元の住居と高さは変わらないので、各階の天井はやや低くなってしまいますが、間取りを工夫することで圧迫感を感じにくくもできるでしょう。
~2階建てから3階建てへのリフォームは、専門業者に相談を~
2階建てから3階建てへのリフォームはできるケースも多いですが、建ぺい率や容積率、住宅の強度などの条件によっては、リフォームで3階を増築できない場合もあります。
リフォームが可能なら、メリット・デメリットを踏まえたうえで最適な間取りを考えてみてください。
3階を作るのが難しいという場合は、別の方法でスペースを有効活用するのもおすすめです。
専門業者にアドバイスを求めながら、長く、快適に住める家づくりを実現しましょう。
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些細な疑問にも丁寧にお答えしますので、迷ったらお気軽にお問い合わせください。