賃貸物件も相見積もりが可能!マナーやメリットを解説
賃貸物件も相見積もりが可能!マナーやメリットを解説!!
同条件で費用や納期、付帯サービスなどを比較する相見積もりは、さまざまな業種で行われます。
住宅業界でも、外壁塗装などの施工に関する相見積もりは多く実施されていますが、実は賃貸物件を借りる場合も、相見積もりは可能です。
今回は、賃貸の相見積もりに関するマナーを解説します。
相見積もりをするメリットや注意点、何に注目するとよりお得に借りられるかなどを知り、効果的な相見積もりを実施してください。
■賃貸物件で相見積もりをするメリット■
適正価格を知る、業者の対応が見られるなど、相見積もりのメリットはさまざまです。
賃貸物件の相見積もりでも、以下のようなメリットが期待できます。
- 物件の家賃相場を確認できる
- 初期費用を抑えやすい
- 不動産屋の対応も比較できる
物件の家賃相場を確認できる
賃貸物件は毎月家賃を支払い、数ヶ月から数年と長い期間居住する場所です。じっくり検討しないで決めてしまうと、相場より高い家賃や敷金・礼金を支払うことになるかもしれません。
物件情報は1つの不動産屋だけでなく、複数の不動産屋で掲載するケースが多いので、相見積もりをすれば家賃相場を確認できます。初期費用も含めて最も安いところを選べるのも、相見積もりのメリットです。
初期費用を抑えやすい
家賃は物件を管理する会社や大家さんが決めるので、大きな差があるケースはあまり多くありません。しかし、敷金・礼金や仲介手数料などは、選ぶ不動産屋によって大きく変わることもあります。
特に、仲介手数料は不動産屋が金額を決めているので、交渉次第で安くなることは多いでしょう。また、キャンペーンなどを利用して初期費用を抑えられる可能性もあります。相見積もりをしなければ、こうした他の不動産屋の情報は入ってきません。
不動産屋の対応も比較できる
さまざまな不動産屋を回ると、対応を比較できるのもメリットだといえます。対応の丁寧さや速さ、店内の雰囲気や電話やメールへの反応などは、内見や契約、引き渡しなどさまざま手続きを踏む際にも関わってきます。
対応がよければ、必ずしも費用を抑えた賃貸契約につながるわけではありませんが、気持ちよく取引するためにも、相見積もりではスタッフの対応にも目を向けるとよいでしょう。
■賃貸で相見積もりをする際のマナー■
賃貸物件の相見積もりをする際には、覚えておきたいマナーがあります。
マナー違反をしてしまえば、いくらお客様でも不動産屋もよい印象を覚えず、対応が悪くなるかもしれません。
相見積もりそのものがマナー違反ということはありませんので、気持ちよく見積もりを提示してもらえるように、以下の点を意識しましょう。
- 相見積もりであることをはじめに伝える
- 他社の具体的な情報を開示しすぎない
- 内見前に行う
- 何社も相見積もりしない
- 断りの連絡も必ず入れる
相見積もりであることをはじめに伝える
さまざまなシーンでの相見積もり同様、賃貸でもあらかじめ相見積もりであることを伝えましょう。物件に関する細かな情報の説明は、仕事とはいえ時間のかかるものです。また、見積書を作成するのも、手間がかかることだといえます。
不動産屋スタッフのなかには、お客さんが詳しい話を聞こうとすると、契約すると思って話をどんどん進めていく人もいます。話を聞きたい、見積もりを提示してもらいたい場合には、はじめに「相見積もりを希望している」という旨をはっきりといったほうがお互いのためです。
他社の具体的な情報を開示しすぎない
受け取った見積書を、他社で見せるのも避けたほうがよいといえます。見積書が交渉の材料に使えると思う人もいるかもしれませんが、「他社ではこの値段で」「こういったサービスをつけてくれて」とあからさまに交渉をされるのを、よく思わない業者もいます。
また、会社名や担当者など、細かな情報や個人情報の記載された見積書を他社に見せるのは、業者にとって不利になる可能性もあります。見積書をそのまま見せるのは違法ではありませんが、マナーとしてやめたほうがよいことを覚えておきましょう。
もし他社の金額を参考として不動産屋に伝えたい場合は、項目と費用のみ別の紙にメモをするなどの工夫をしてください。
内見前に行う
相見積もりをする場合は、必ず内見前に実施してください。内見後の相見積もりは、マナー違反にあたります。
たとえばA社を通して内見をしたのに、B社で契約をしたとします。これは「抜き行為」といって、業界内での禁止行為です。
発覚すると審査に落とされる、管理会社や大家さんが所有するその他の物件にも申し込めないといったことにもなりかねないので、注意しましょう。
何社も相見積もりしない
相見積もりは複数の業者に同条件で見積もりを提示してもらうものですが、多すぎるのもおすすめできません。比較対象が多すぎると、何に重点を置いて業者を決定すればよいのかわからなくなる可能性があります。また、依頼はもちろん、後述する断りの連絡をするのも大変です。
相見積もりをするなら、依頼する業者は3~4社程度がベストでしょう。2社ではどちらかが極端に高い・安い場合に判断できませんし、5社を超えると情報量が増えすぎてしまいます。
断りの連絡も必ず入れる
相見積もりで数社とやりとりしても、最終的に契約をするのは1社です。依頼する業者はもちろん、契約に至らなかった業者にも、断りの連絡を必ず入れましょう。
見積もりを出したお客さんに契約をしてもらえるかは、業者も気になるところです。断りの連絡は入れづらいという人も少なくありませんが、放置するのはマナー違反にあたります。
「今回は別の業者さんに依頼することにしました」という結果とともに、「見積もりや説明にお時間をいただきありがとうございました」というお礼の言葉も添えると、業者も結果に関わらず悪い気分にはならないでしょう。
■賃貸で相見積もりをする前に知っておきたい注意点■
賃貸物件の相見積もりは、よりよい条件で契約できるなどのメリットがあります。しかし、相見積もりによって起こり得るトラブルやデメリットも存在するので、事前に知っておくとよいでしょう。相見積もりで注意したい点は、以下の通りです。
- 営業の連絡が来るようになる
- ほかの人が契約する可能性がある
- 相見積もりを拒否されることもある
- トラブルに発展することも
営業の連絡が来るようになる
相見積もりを依頼すると、担当者から進捗を問う連絡が入るようになります。メールで依頼した場合は、断りの連絡を入れたあとにも、メルマガなどの情報が送られてくることもあります。
また、比較する業者が増えると「この不動産屋では何を話したっけ」と、情報が混乱することもあるため、注意が必要です。
ほかの人が契約する可能性がある
複数の業者に相見積もりを依頼すると、見積書を提示してもらったり、比較・検討したりするのに一定の時間を要します。しかし、人気の物件や条件のよい物件は、情報公開後の早い段階で入居者が決まってしまうこともあります。
相見積もりをしているあいだに、ほかの人が契約してしまう可能性があることも忘れてはいけません。
相見積もりを拒否されることもある
業者によっては、相見積もりを断ることもあります。前述した通り、相見積もりは不動産屋スタッフの時間や労力を割いて行うものです。もちろん仕事の一環ですが、「確実に契約が取れる」という業務に時間を使いたいと考える不動産屋もあります。
断られるケースは非常に多いわけではありませんが、依頼すれば必ず見積書を作成してもらえるわけではないことも、覚えておきましょう。
※トラブルに発展することも※
相見積もりを依頼するのは異なる業者ですが、同一物件なら管理する会社や大家さんは同じです。相見積もりは、不動産屋ではなく管理会社などとのトラブルの原因になることもあります。特に、前述の内見後の相見積もりには要注意です。
また、電話やメールで見積もりを依頼しても「まずは来店してください」と促されることもあります。
これは遠回しの拒否、早急な契約を希望するサインの1つになるので、こうした対応をされた場合も注意してください。
~賃貸の相見積もりで注目したいポイント~
賃貸物件の相見積もりを取ったら、見積書のどのような点に注目して比較・検討するとよいのでしょうか。
最後に、相見積もりでよりお得な契約をするためのポイントを解説します。
仲介手数料
仲介手数料は、借りる人と貸す人を仲介した不動産屋に対して支払うものです。
宅地建物取引業法で、「家賃1ヵ月分+消費税」と上限は定められていますが、これを超えなければ不動産が自由に金額を設定できます。
よって、実際の仲介手数料は、不動産屋によって異なるケースが多いです。
借主ではなく貸主から手数料を受け取る業者は、借主の仲介手数料を無料とすることもあります。仲介手数料が無料、もしくは安い不動産屋を選べば、初期費用を抑えられます。
キャンペーンの有無
業者によっては、時期ごとにさまざまなキャンペーンを導入し、契約数増加に取り組んでいます。
キャッシュバックキャンペーンや、仲介手数料無料、フリーレントなど、キャンペーンの種類はさまざまです。キャンペーンの内容も、相見積もりで注目したいポイントだといえるので、必ず内容をチェックしましょう。
ちなみに、退去・入居の多い年度末から新年度にかけては、キャンペーンが少ない傾向にあります。引っ越す人が少ない閑散期には、キャンペーンを実施する業者も多いので、引っ越しの時期を問わない場合は時期をずらすなどの工夫をするのもおすすめです。
オプションの内容と料金
不動産屋によっては、物件の除菌消臭、さまざまなサポートをセットにしたパックなどのオプションサービスを用意しています。
サービス内容や料金は不動産屋によって異なりますが、不要であればつける必要はありません。見積りの内容に含まれていれば、外してもらうのも1つの方法です。
反対に、他社ではバラバラで高額な費用がかかるサービスを、まとめてお得に担ってくれる業者もあります。必要なサービスを安価に利用できる業者がどこかを見極めるのにも、相見積もりを活用しましょう。
賃貸の相見積もりをする際はマナーを守って!比較のポイントも把握しておこう
賃貸物件も相見積もりはできますが、マナーを守って依頼することが大切です。
依頼から断りまでのマナーはもちろん、比較のポイントや相見積もりによって起こり得るデメリットも理解し、ベストな業者を選びましょう。
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