金属サイディングとは?メリットや欠点について詳しく解説!
金属サイディングとは?メリットや欠点について詳しく解説!
住宅に使われる外壁材の種類はいくつかあります。
そのなかでも、金属サイディングは耐久性が高い素材として、住宅の外壁材に選ぶ方が多いです。
しかし、耐久性が高いからといっても、金属サイディングにはいくつか欠点があります。
事前に欠点を把握したうえで、外壁材として使うのか判断しないといけません。
今回は金属サイディングの欠点とは、どのようなことがいえるのか詳しいメリットや欠点について、詳しく解説します。
金属サイディングとは?
金属サイディングとは、仕上げ面にめっき塗装されている外壁材のことで、耐久性に優れているのが特徴です。
また、断熱材が使用されているケースが多く、断熱性にも優れている外壁材となっています。
シンプルながらも、実用的な外壁材に選びたい方におすすめの素材です。
また、素材自体が軽量なので、施工しやすい特性も持ち合わせています。
短期工事が可能な外壁材なので、素早く施工を終わらせたい人にもおすすめです。
素材が軽ければ、住宅自体も軽く仕上げられるので、耐震性にも優れています。
金属サイディングの種類
金属サイディングは、仕上げ面に利用する金属板によって種類が異なります。
それぞれ特徴が異なるので、外壁材として使用する際には違いについて把握しておくことが大切です。
金属サイディングの種類としては、下記の通りとなります。
■ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板とは、アルミニウム亜鉛合金めっき鋼板を指しています。
ほとんどがアルミニウムで構成されており、亜鉛の防食作用が付与されているので耐久性が高いです。
アルミニウム自体の耐久性が高いので、外壁材としても優れた性能を持っています。
金属サイディングとして使用されることが多く、耐用年数が長い素材として重宝されているようです。
■アルミニウム合金塗装板
アルミニウム製の鋼板を塗装してつくられるのが「アルミニウム合金塗装板」です。
耐久性やメンテナンス性については、ガルバリウム鋼板よりも優れています。
ただし、コストが少し高めとなっているので、外壁材に利用する際には十分注意が必要です。
■塗装溶融亜鉛めっき鋼板
スチール鋼板の上から亜鉛をめっきしたのが、「溶融亜鉛めっき鋼板」です。
そこから、焼き付け塗装をすれば「塗装溶融亜鉛めっき鋼板」が完成します。
この素材は傷ついたとしても、亜鉛が保護する性能を持っているのが特徴です。
ただし、耐久性は他の素材と比べて弱い傾向があります。
■塗装ステンレス鋼板
ステンレス鋼板に塗装をしたのが「塗装ステンレス鋼板」です。耐食性があり、サビにくい性質を持っています。
また、加工がしやすいので外壁をつくるときに手間がかかりにくいのが特徴です。
比較的高価な素材となっているので、外壁をつくるときには費用がかかります。
しかし、耐久性が高いので、メンテナンス費用にかかる費用は抑えられるのが特徴です。
金属サイディングのメリットは?
金属サイディングを外壁材に使用するメリットとは、具体的にどのようなことが考えられるでしょうか。
金属サイディングのメリットとしては、下記の通りです。
- 断熱性に優れている
- 軽量でコスパがいい
- 耐震性が高い
- 防音性に優れている
- 防水性に優れている
金属サイディングを利用するメリットについて、詳しい内容を解説します。
■断熱性に優れている
金属サイディングは、芯材に断熱材が使用されているので、他の外壁材よりも断熱材に優れています。
モルタル外壁の50倍も断熱性に優れていると言われているので、外気温に左右されず快適な生活を送ることが可能です。
冬でも家のなかは比較的暖かく、夏は涼しい傾向があります。1年中快適な生活を送りたい人におすすめの外壁材といえるでしょう。
■軽量でコスパがいい
金属サイディングはモルタル外壁の10分の1の重さで、かなり軽量な素材です。
そのため、外壁をつくるときの作業スピードが早く、速やかに外壁を設置できます。
また、比較的コストが安く、費用を抑えながら耐久性の高い外壁をつくることが可能です。
初めて家をつくる方にもおすすめできる外壁材の一つといえるでしょう。
■耐震性が高い
他の外壁材と比べて軽量であるため、住宅に大きな負担をかける心配がありません。
地震が発生しても、住宅には影響を受けにくいのが特徴です。
建物が倒壊するリスクが低減できるので、比較的安全性の高い住宅に仕上げられます。
■防音性に優れている
金属サイディングは防音性に優れている特性を持っています。現在の外壁の上に金属サイディングを張るカバー工法を取り入れたときも、二重構造となればさらに防音性が高められるのが特徴です。
外部からの音を遮断してくれるので、車や隣人の生活音を気にせず生活できます。
■防水性に優れている
金属サイディングは、表面が金属板で出来ているので防水性に優れています。
外壁に水分が含まれてしまうと、劣化に繋がる可能性が高いです。
しかし、金属サイディングなら防水性に優れているので、水による被害を受けにくくなっています。
また、氷点下を下回る地域では凍害のリスクがありますが、防水性に優れている金属サイディングなら凍害リスクはほとんどありません。
金属サイディングの欠点は?
金属サイディングは、耐久性が高くコスパが良いといったメリットがあります。
しかし、なかには欠点と感じられる特徴もあるため、事前に理解しておくことが大切です。
金属サイディングの欠点としては、下記の内容が考えられます。
- 錆が生じやすい
- 傷が生じやすい
- デザインの自由度が低い
金属サイディングの欠点とは、どのような点が挙げられるのか詳しく解説します。
■錆が生じやすい
金属サイディングは耐久性が高い素材ですが、金属が使われているため錆が生じやすくなっています。
そのため、金属サイディングを利用する際には、上から塗装を行うケースが多いです。
しかし、経年劣化によって塗装が剥がれていけば、徐々に錆が生じ始めます。
特に雨が多い地域では、錆が生じやすい傾向が強いので注意が必要です。
■傷が生じやすい
金属サイディングは、他の外壁材と比べて傷がつきやすい性質を持っています。強風などの影響で石が飛んでくれば、簡単に傷がついてしまうので注意が必要です。
傷がついた箇所は、表面の塗装が剥がれるので、錆が生じやすくなります。
また、日頃の手入れで掃除するときも傷がつく原因になる恐れがあるので注意が必要です。
■デザインの自由度が低い
金属サイディングは、他の外壁材と比べてデザインの自由度が低い傾向があります。
工場で量産されているケースがほとんどなので、自由にデザインを選ぶことが難しいです。
外壁のデザインにこだわりたい人には、あまり金属サイディングはおすすめできないといえるかもしれません。
デザインを意識したい人は、一度他の外壁材の特徴を参考にしてみてください。
金属サイディングのメンテナンスについて
金属サイディングは耐久性が高い素材ですが、定期メンテナンスを行うことでさらに長持ちさせられます。
金属サイディングのメンテナンスのタイミングとしては、下記の通りです。
- 錆が出たとき
- 色褪せが出たとき
- 剥がれが出たとき
金属サイディングのメンテナンスタイミングについて、詳しい内容を紹介します。
■錆が出たとき
金属サイディングの金属部分に雨が当たると、徐々に錆が生じてきます。
特に、傷がついている箇所は錆が出やすい傾向があるので、錆が出たときはメンテナンスを行ったほうが良いでしょう。
一度錆が出てしまうと、全体に錆が広がる可能性があるので危険です。
早期メンテナンスを行い、状況に応じて補強を行う必要があります。
■色褪せが出たとき
紫外線の影響で、徐々に金属サイディングは色褪せる傾向があります。
特に劣化が進んでいくと、塗料が粉のように出てくることが多いので、その場合はメンテナンスを行いましょう。
粉が出ている状態を「チョーキング」と呼び、手で触れたときに粉がつくのが特徴です。
見た目にも変化がわかりやすいので、状態がおかしいと感じたときはメンテナンスを行ってください。
■剥がれが出たとき
経年劣化に伴い、表面の塗装が剥がれていきます。外観的に剥がれが出ているとわかるので、メンテナンスタイミングを判断しやすいのが特徴です。
塗装が剥がれたときは、塗膜の処理や再塗装を行って、外壁の修繕を行う必要があります。
再塗装の目安は、一般的に10~15年程度です。
ただし、住宅によってメンテナンス時期は異なるので、必要に応じてメンテナンスを行うことが重要になります。
金属サイディングの欠点を理解したうえで利用するか検討しよう
金属サイディングは、耐久性が高く、コスパが良い外壁材となっています。
そのため、多くの人が利用しやすい素材となっているので、外壁材選びに悩んでいる人は検討してみてください。
他にも、防音性や防水性に優れている特徴があります。
住みやすい環境づくりに貢献できるので、外壁材を選ぶときの参考にしてみてください。
ただし、金属サイディングにも欠点があり、錆や傷ができやすい傾向があります。
耐久性は高いものの、定期メンテナンスが求められる外壁材なので、よく検討してから選びましょう。
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