スレート屋根材について徹底解説|屋根リフォーム工事
現在多くの住宅で広く採用されている屋根材として、スレートがあります。
『瓦屋根でなければスレート屋根』と言っても過言ではないくらいの普及率です。
しかし、メンテナンスのタイミングや内容について、何を基準に考えたら良いのか判断に困っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、スレート屋根のメンテナンスについて徹底解説します。
◎屋根の役割
普段ご自宅の屋根をまじまじと見たことがあるという方は、どれくらい居るでしょうか。
屋根は暮らしの中で当たり前の存在となっていますので、自分の住んでいる家の屋根をじっくりと見たり、直接間近に見たりといった機会は、あまり無いと思います。
屋根のない生活を想像してみてください。
屋根は雨や雪、強風や太陽による強い陽射しや紫外線、気温の変化などから、私たちを守ってくれています。
ここでは屋根に求められている様々な役割について、ご紹介します。
①雨から守ってくれる
屋根がないと、雨が降った時には全てがびしょ濡れになってしまいます。
言ってみれば屋根は、そこで暮らす人を守ってくれる、大きな傘のようなものなのです。
日本では統計上、4日に1度は雨が降っているとされています。
その上、日本には四季があり、梅雨というシーズンもありますので、雨から家を守るという重要性は非常に高いものです。
また日本の住宅は木造建築が多いのですが、建材に使用される木材は水分や湿気に弱く、腐食したり劣化したりという弱点があります。
それらを放置し続けて雨漏りになってしまうことは、住まいにとって致命的な欠陥となります。
屋根の破損から発生した雨漏りを放置すると、建物内部の湿度が高くなり、日々の暮らしが不快なものになるだけでなく、柱や内壁、外壁など、至る箇所が腐食します。
この腐食が建物の中心となる柱まで広がると耐震性も低下し、建物そのものの寿命を縮めることになります。
また屋根は屋根面からの漏水以外にも、外壁やサッシといった開口部からの漏水を未然に防ぐという役割も担っています。
空から落ちてくる雨を屋根の木材に直接当てず、さらに壁面に染み渡らないように地面へ誘導するという配慮がされています。
②台風などの自然災害から守ってくれる
日本は台風が多い国です。
毎年多くの地域で被害がある上、近年の異常気象によって風対策を意識する人が増加傾向にあります。
屋根には強い風によって屋根材が吹き飛ばされないよう、耐風性を考慮して設計された屋根材が使用されています。
それを屋根の形状や釘穴の位置など厳密に計算した上で、1枚1枚がしっかりと固定されています。
しっかりと固定された屋根は強い風が吹いても剥がれることがなく、私たちの暮らしを守り、心強い存在となっています。
③住まいの温度調節をしてくれる
屋根の重要な役割のひとつが、温度調節です。
近年の異常気象や温度上昇などの影響もあり、夏の暑さや冬の寒さは異常さを感じる程になりました。
屋根は日光が直接当たり、常に外気と触れているため、断熱性が必要不可欠です。
断熱性の高い屋根は、暑い夏には室温上昇を抑え、厳しい寒さの冬は暖かく快適な室温を保つ手助けをしています。
屋根の温度調節機能がなければ、私たちは快適に過ごすことはおろか、睡眠すら十分に取れなくなってしまうでしょう。
また屋根の断熱性は屋根裏の結露を防ぎ、結果耐久性を上げることへ繋がっています。
建物内の温度調節は断熱材があれば大丈夫だという認識の方もいるでしょうが、そうではありません。
特に夏場は屋根裏の温度上昇をうまく抑えられないと断熱材が蓄熱するため、エアコンの設定温度をいくら低くしても涼しく感じないという現象が起こります。
④地震から守ってくれる
日本は台風も多いですが、地震も多い国です。
地震の多い日本において、住まいを守るためには耐震性が欠かせません。
屋根を軽くすることで重心が低くなり、地震による揺れや倒壊を少なくすることができます。
⑤火事から守ってくれる
木造建築では、屋根材の下地材は木材で造られています。
そのため近隣で火災が発生した場合、降って来る火の粉によって延焼しやすくなってしまいます。
スレートは瓦屋根と比較するとその性能は若干劣るものの、合板と比較すると高い耐火性と耐熱性を持っています。
⑥音から守ってくれる
屋根には遮音効果があります。
台風の時、外では激しい雨や風が大きな音を立てるため、私たちは不安に感じ、またその大きな音にストレスを感じることもあるでしょう。
例えばトタンのみの屋根の場合、その雨音は地下鉄の車内と同レベルの音量になります。
屋外で大きな音や話し声があっても気にせず生活できるのは、屋根に遮音効果があるからです。
◎スレートとは
スレートとは粘板岩を薄い板状に加工したもので、屋根材や外壁材として広く使用されています。
①特長
スレート瓦はその価格の安さや施工のしやすさから、現在の戸建て住宅の屋根で最も多く使用されている屋根材です。
和瓦と比較すると非常に軽量となるため、建物の重心が下へ移動し、屋根や建物全体に掛かる負荷が少なく、耐震性に優れています。
種類やカラーバリエーションも豊富で施工性も高いため、あらゆる住宅で使用されています。
②スレートのメリット
特長にもあるように、価格の安さが一番に挙げられます。
また化粧スレートの厚さは約5~6mmと薄く、それに伴って重量も軽いため、建物への負担が少なく耐震性に優れています。
和風住宅の場合でも、屋根の軽量化を図るためにスレート屋根が採用されることも多くあります。
屋根材としての普及率が高いため、施工できる業者が多いこともメリットの1つです。
③スレートのデメリット
スレート瓦の主成分はセメントです。
新築時は塗装した状態で使用されているのですが、セメントには防水性がないため、築年数の経過とともに劣化してしまいます。
劣化し防水性が低下したスレートはコケやカビが発生しやすくなったり、割れやすくなったりします。
また凍害に弱いため、寒冷地では使用できません。
コケやカビ以外に、ひび割れや反りといった劣化が起こりやすいため、表面を保護するための定期的なメンテナンスが必要な屋根材と言えるでしょう。
◎スレートの種類
①天然スレート
粘板岩をという日本では珍しい天然石を素材としたスレートです。
青黒色で独特な模様をしています。
スレート屋根の中でも最高級品で、他のスレート屋根材では出ることのない重厚感や味わいがあり、耐久性も良く色あせもしません。
しかし価格が高いため、高級住宅や東京駅といった特別な建築物で使用される程度で、日本ではあまり普及していないというのが現状です。
②化粧スレート
天然スレート以外のスレートを人工スレートといいます。
人工スレートは様々な素材を混ぜて作られています。
一般的な戸建て住宅で見られるスレート屋根は、ほとんどが人工スレートに属していると考えて良いでしょう。
化粧スレートはセメントに繊維素材を混ぜて板状に加工したものになり、現在もっとも普及している屋根材です。
カラーバリエーションが豊富で、外壁の色に合わせやすくデザイン性が高いという点も特長として挙げられます。
屋根は住宅の持つイメージを大きく左右する箇所となるため、イメージに合った色やデザインを選ぶことが出来るというのは、大きなポイントになります。
③平板スレート
厚さが約5mmの平べったい板状の化粧スレートのことを『平板スレート』と呼びます。
『薄板スレート』や『薄型スレート』と呼ばれることもあります。
平板スレートは主に戸建て住宅で使用されています。
ブランド名で言うなら『カラーベスト』、商品名で言うなら『コロニアル』や『バミール』などが広く知られています。
④厚型スレート
厚型スレートは厚みが約15mmと、他のスレートと比較すると3倍の厚さになります。
瓦のような形状になっており、『セメント瓦』と呼ばれる場合もあります。
和瓦と比較すると値段が手頃なため、以前は市場で受け入れられていました。
しかし瓦ほどの耐久性がなく、平板スレートと比較すると高価になるため、コストパフォーマンスが良いとは言えないでしょう。
現在厚型スレートは、製造されていません。
⑤波型スレート
セメントと繊維を成型し、波型の形状をしている化粧スレートです。
昭和に建てられた工場や倉庫など、屋根も外壁も波型スレートというケースを懐かしく感じる方もいらっしゃるかもしれません。
配合される繊維としてアスベスト(石綿)が使用されており、この有無が社会問題化したのは、皆さんの記憶にも新しいと思います。
⑥石綿スレート
2004年(平成16年)より以前に建てられた家の場合、石綿(アスベスト)を使用したスレートが見られることがあります。
アスベストは社会問題として大きく取り上げられたため、アスベストが人体に及ぼす悪影響についても広く知られている通りです。
しかし石綿スレートは、常時微量のアスベストを撒き散らしているわけではなく、割ったり解体したりしない限り、普通に生活する分には何ら問題はありません。
現在の化粧スレートには石綿が含まれていませんので、『無石綿スレート』や『ノンアスベスト』と呼ばれています。
◎リフォームの前に押さえておきたいポイント
①依頼する業者を決める
屋根リフォームをするに当たり、どの業者に依頼するのかというのは、リフォーム成功の鍵となります。
質の悪い施工業者に依頼すると、わずか数年で雨漏りが発生する可能性もあります。
施工実績や見積もりの内容などを細かくチェックしたり、複数の業者に見積もり依頼したりするなどして、自分が一番納得できる施工業者を選びましょう。
②屋根診断を受ける
屋根リフォーム工事は大きく分けて『塗装工事』、『重ね葺き工事(カバー工法)』、『葺き替え工事』の3種類になります。
屋根の状況や付帯部の劣化状況によって、当初考えていたリフォーム内容では対応しきれないケースもあります。
屋根材や、屋根材の下にある野地板と呼ばれる部分の劣化が進んでいる場合は、屋根塗装やカバー工法をやっても意味がありません。
逆に劣化状況が深刻でない場合は、葺き替えではなく屋根塗装や重ね葺き工事(カバー工法)で良い場合もあります。
まずはしっかりと屋根診断を受け、どのような工事が最適なのか、また、リフォームをするタイミングなのか等、しっかりと見てもらうことをおすすめします。
出来れば1年に1回の屋根診断がベストです。
屋根や外壁の劣化状況を診てもらうことで、自宅の屋根の状態を把握しておくことは、住まいを守る上で重要なポイントとなります。
③屋根材についてリサーチする
屋根材は主に日本瓦、スレート、金属屋根(ガルバリウムなど)の3種類がよく使用されています。
これらはそれぞれ、特長や風合い、施工金額が違います。
また、工事の内容によって使用をおすすめ出来ない屋根材もあります。
インターネットの普及によって、様々な屋根材について調べることができるようになりました。
業者の言いなりで塗料や屋根材を決めたために起きうるトラブルを回避し、自分でも納得したリフォームを受けられるよう、屋根材についてリサーチすると良いでしょう。
◎塗装工事
屋根材の防水機能が低下したり、雨風や紫外線など自然環境の影響を受けて塗装が剥がれを起こしたりしている場合、塗装工事が必要になります。
スレート屋根に塗装を行う主な目的は『美観の維持』です。
屋根塗装を定期的にしていれば屋根機能が維持されていると考えている方もいますが、それは大きな間違いです。
屋根塗装における耐久性の向上や遮熱効果は僅かなものであり、大きな期待はできません。
屋根の劣化を放置しておくと雨水が染み込み、屋根の下地が腐食したり、屋根裏や室内まで雨漏りになったりという場合もあります。
雨漏りが発生している場合は、塗装工事をしても意味がなく、下地材からの大掛かりな工事となるため費用も高額となります。
1回のコストはお手頃ですが、定期的なメンテナンスが必須となるため、その度にコストが掛かることになります。
①塗装工事のメリット
・1回の工事費用が低予算
・工事期間が短い
・ライフスタイルに応じて好みの色を選ぶことが出来る
②塗装工事のデメリット
・経年劣化で色あせする
・定期的なメンテナンスが必要
・定期的なメンテナンスのたびに工事費用が発生する
◎重ね葺き工事(カバー工法)
2004年(平成16年)以前にスレート屋根材で家を建てている場合や、次回のメンテナンス時期を遅くして、生涯に掛かるメンテナンスコストを抑えたい場合、重ね葺き工事(カバー工法)をします。
カバー工法は既存の屋根材の上から防水シート(ルーフィング)と新しい屋根材を被せますので、屋根が二重構造となり、防水性・断熱性・遮音性が向上します。
現在のお住まいで雨音が気になっているという方にオススメの工法です。
既存のスレート屋根材が2004年以前に製造されている場合は、人体に悪影響を及ぼすアスベスト(石綿)を含有している可能性があります。
その場合は費用面において、アスベストが含まれていない屋根材と比較すると、解体費用は2~5倍ほど高くなります。
これは、解体撤去するにはアスベストを扱うことのできる石綿作業主任者を選任する必要があったり、手作業で行わなくてはならなかったりなど、多くの制約があるからです。
①重ね葺き工事(カバー工法)のメリット
・工事費用が安い
・工事期間が短い
・工事中の騒音やホコリなどのトラブルが少ない
・アスベストに対応できる
・防水性・断熱性・遮音性が向上する
②重ね葺き工事(カバー工法)のデメリット
・耐震性に影響する可能性がわずかにある
・対応できない屋根材がある
・下地材や内部の補修が必要な場合には施工できない
◎葺き替え工事
築年数が30年以上経過している場合や、スレート屋根材の劣化が激しい場合、葺き替え工事をします。
葺き替え工事は既存の屋根材と、その下にある防水シート(ルーフィング)や野地板を撤去し、その全てを新しいものに張替えます。
そのため屋根の機能が新築時と同等レベルとなり、築年数が経っている建物においても、建物の健康寿命を延ばすことが出来ます。
例えば瓦屋根は耐久性は高いですが、その一方で重量が重く、建物に掛かる負担が大きくなります。
それをスレート屋根や金属屋根といった軽い素材に葺き替えることで、建物への負担がかなり軽減され、耐震性が向上されることとなります。
しかし、屋根材を全て新しいものに取り替えるということは、その分廃材処分費も掛かりますし、工事期間も長くなります。
また、既存の屋根材を撤去処分する際、丁寧に作業を進めていても破片や飛んでしまったり、ほこりが舞ってしまったりする場合があります。
それが原因となり近隣トラブルにつながるケースもありますので、注意が必要です。
①葺き替え工事のメリット
・建物の寿命が延びる
・外観を一新することができる
・屋根の軽量化ができるため耐震性が向上する
②葺き替え工事のデメリット
・工事費用が高い
・工事期間が長い
・廃材が出るため、近隣への配慮が必要
◎カバー工法で適切な屋根材
①ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は溶融亜鉛メッキ鋼板の一種で、アルミニウム55%:亜鉛43.4%:シリコン1.6%の合金メッキを施した合板です。
それまでの亜鉛メッキ(トタン)の3倍もの耐用年数と言われている高耐候性の製品で、耐用年数が25年以上にもなり、金属屋根材の90%以上がガルバリウム鋼板です。
スレート型や瓦型などデザインも豊富で、軽量、また比較的安価で施工できるため、人気があります。
耐用年数が長いということは、メンテナンス費用を抑えることにも繋がります。
ですが、金属製のため防音性や耐熱性は他の屋根材と比較すると若干劣りますし、表面に傷が付きやすいことがデメリットです。
雨音を非常に気にされるという方には、あまり向いていない屋根材かもしれません。
②ジンカリウム鋼板
ジンカリウム鋼板は『自然石粒付鋼板』とも呼ばれています。
表面に細かい石粒がコーティングしてあるため、石粒が雨を拡散させ、従来のガルバリウム鋼板のような雨音は全くしません。
また雨粒が表面で拡散されることによって、材料同士の擦れによる塗装やメッキの剥げを防止すると共に、サビも防いでくれます。
デザインも豊富で和風、洋風と幅広く、あらゆる住宅にマッチします。
価格的にはガルバリウム鋼板よりも、本体の施工価格が2割程度高くなります。
比較的新しい屋根材のため、きちんとした施工が出来る業者が少ないこともデメリットですので、業者選定には注意が必要です。
③アスファルトシングル(シングル材)
日本ではこれから、全米ではおよそ80%の家屋で施工されている屋根材になります。
グラスファイバー(ガラス繊維)を基板に防水機能の高いアスファルトを塗布し、さらに表面が傷付かないよう細かい石粒をコーティングしています。
柔軟な材料で製造されているため、自由度が高く、様々な形状の屋根に使用することができます。
柔軟と言ってもその防水性、耐久性、耐用年数は、スレート系やガルバリウム鋼板と比較しても、引けをとりません。
ただし、シングル材は下地とシートを付ける際に専用の接着剤を使用するのですが、適切に施工が行われていないと接着剤が早期で剥がれてしまったり、捲くれてしまったりといった不具合が生じる場合があります。
アメリカでは高い普及率ですが、日本での流通量はこれからのため、現段階では適切な施工ができる業者が少ないというデメリットがあります。
業者選定の際は施工実績など、十分気を付けましょう。
◎葺き替えでオススメしない屋根材
地震が増えている影響もあってか、屋根葺き替えをされる住宅が増えつつあります。
葺き替え工事は屋根材そのものを替えるため、これまでと違った屋根材へ変更するなどかなり自由度の高そうなイメージがありますが、既存の屋根材によっては新しい屋根材に制限が出てくることがあります。
これは屋根に掛かる重量の問題があるからです。
既存の屋根材よりも重いものは使えません。
なぜなら、屋根の重量が増加すると耐震性が低下し、耐震基準を満たせない可能性が高まるからです。
①スレートから瓦
もともと重量のある陶器瓦やいぶし瓦からの葺き替え工事は、どんな屋根材へも変更可能です。
しかし、たとえ既存のスレートを撤去したとしても、重量の軽い金属屋根から瓦への葺き替えは出来ません。
屋根の葺き替えをする際は、基本的にそれまでの屋根材と同程度の重さのものか、それよりも軽い屋根材を使用しなくてはいけません。
家を建てる際、基本的にはまず屋根を決めます。
そして屋根の荷重に耐えうる柱や梁など、構造計算をして建物全体の設計をしています。
設計の前提となる屋根の重さが、それまでの3倍以上になってしまうということは、家の倒壊を心配しなくてはならなくなるということです。
あらゆる箇所に耐震補強を行えば不可能ではないかもしれませんが、それだけ費用もかさむことになりますので、おすすめはしません。
②スレートからスレートへのカバー工法
スレート屋根をスレート材でカバーする施工もできません。
スレートの上からスレートを重ねると、屋根の至るところに段差が生まれてしまいます。
その段差が原因で、スレートが割れてしまったり、施工中にも破損する可能性が非常に高くなります。
スレートのメーカーも、このリフォームを認めていませんし、保証もありません。
◎屋根リフォームと外壁リフォームの優先順位
屋根の外壁のメンテナンスは足場代の関係もあり、同時期にされると良いと言われています。
ですが、材料の品質が高くなり、耐用年数が長くなっていてタイミングが合わなかったり、費用の関係でどちらか片方だけ行うといった場合、屋根と外壁ではどちらを優先した方が良いでしょうか。
ずばり屋根です。
外壁の色あせやシーリングのひび割れなどがきっかけで、多くの人は外壁リフォームを優先しがちです。
また、それらの劣化を放置しておけば、雨漏りの危険性はあります。
ですが、屋根の穴あきや剥がれと比較すれば、そこまで深刻な問題とは言えないでしょう。
屋根の不具合は雨漏りに直結しやすく、外壁と比べて被害が大きくなってしまう傾向にあるため、屋根機能の維持を優先した方が賢明です。
つまり外壁リフォームのついでに屋根リフォームではなく、屋根リフォームのついでに外壁リフォームを検討するのが良いのです。
◎まとめ
今回はスレートのメンテナンスについて徹底解説しました。
屋根は普段目が行き届かない場所ですので、不具合に気付くのはどうしても遅くなりがちです。
ですが、目が行き届かない場所だからこそ意識していただきたい場所です。
外壁が気になり始めたら、屋根診断も一緒に受けられることをオススメします。
暮らしを守る大きな傘としての役割を担っている屋根。
快適な暮らしを続けるためにも、屋根のメンテナンスはしっかりと意識していきましょう。
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