【外壁塗装】ローラー塗装と吹き付け塗装を徹底比較!どっちが良いの?
最近の塗装の主流は「ローラー」と「刷毛(はけ)」を使った手塗り塗装です。
それは、塗料の飛散が「吹き付け塗装」に比べて、少なくて仕上がりも綺麗だからです。
吹き付け塗装に関しては、塗料の飛散が激しいという事もあって年々使われなくなっている傾向はあります。
しかし吹き付け塗装には、吹き付け塗装ならではのメリットがあったりもします。
今回はローラー塗装と吹き付け塗装を比較して、メリット・デメリットについて解説していきます。
ローラー塗装とは
ローラー塗装とは、毛やスポンジ状のローラーに塗料を含ませて手塗りする工法です。
吹き付け塗装のように塗料の飛散がしにくいため、最近の近隣との距離が近い住宅事情という事から普及したとも言われていて、現在の外壁塗装のほとんどは、このローラー塗装が採用されています。
ローラーは、施工ごとに新しいローラーを専用のハンドルに装着して使い、塗料の種類、塗る場所に応じて羊毛ローラー、砂骨ローラーと使い分けます。
ちなみにそのローラーは1本400円~800円程度です。
ローラー塗装の最大のメリットは、塗りにムラが発生しづらく、職人の技術力に左右されにくいことです。
塗料の飛散が抑えられるため養生に手間がかからなくて、塗料の無駄もほとんどありません。
吹き付け塗装とは
吹き付け塗装とは、外壁塗装の仕上げにスプレーガンという道具を使って塗料を吹き付ける工法です。
主にモルタル外壁の仕上げに行われます。
ローラー塗装が主流になる前は吹き付け塗装が一般的でした。
最大のメリットは、外壁にさまざまな模様がつけられることと、その作業のスピードです。
ローラー塗装の数倍早く塗装できると言われており、今でも大規模な建物の塗り替えでは吹き付け塗装で施工される場合もあります。
ローラー塗装と吹き付け塗装の特徴、何となくお分かりいただけかでしょうか。
ローラー塗装・吹き付け塗装、それぞれのメリット・デメリットについて表にしてみました。
ローラー塗装 |
吹き付け塗装 |
|
メリット |
■塗料の飛散が少ない ■↑なので、塗料の無駄がない ■職人の技術に左右されない ■塗りムラが発生しづらい ■塗料の付着が強い ■厚塗りができる |
■外壁に様々な模様をつけられる ■作業スピードがとても早い ■広い場所の塗装に向いている ■工期が短い ■↑よって、人件費が抑えられる |
デメリット |
■仕上がりに個性がない ■手作業なので工期が長くなってしまう ■塗装面によって様々なローラーに変える必要がある ■複雑な形のものの塗装に向いていない(波状の物など) |
■塗料を大量に使う ■飛散防止の養生に手間がかかる ■職人に高い技術が求められる ■塗料の付着が弱め ■機械の騒音 |
吹き付け塗装はローラー塗装に比べ早く塗装ができて、その分人件費を抑える事ができ、石や貝などが入った特殊な塗料を使えば、重厚感のある凝った外壁に仕上げる事もできます。
このようなメリットがありながら、現在の外壁塗装では主流ではありません。
それには理由があり、先に記述して重複するところもありますが以下の点によるものです。
①飛散が激しい為は、近隣に配慮が必要な外壁塗装は難しい
②サイディングボートが主流となってきているので、吹き付け塗料の需要が少ない
このような背景があるため、昔に比べて吹き付け塗装の経験がある職人も少なくなってきているようです。
安全性や近隣への配慮に特に気にかける外壁塗装では、吹き付け塗料は現場からもあまり好まれてはいないのです。
結局、ローラー塗装と吹き付け塗装、どっちが良い?
ローラー塗装、吹き付け塗装と、施工する場所や環境によって向いているタイプ、向かないタイプがあります。
現在はローラー塗装が主流となっていますが、広い現場などその状況に応じて吹き付け塗装が選択される事もあります。
吹き付け塗装は塗装工事を早く効率的に行いたい場合や、仕上がりの美しさにこだわりたい場合におすすめです。
一方、ローラー塗装は小中規模の塗装をしっかりと塗り直したい場合や、近隣に塗料が飛散することを避けたい場合におすすめです。
塗装方法を検討する際には、「短時間で施工したい」「模様がある美しい仕上がりにしたい」など、目的を明確化するといいですね。
◎ まとめ ◎
ローラー塗装と吹き付け塗装、それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説しました。
こういった施工方法を選ぶにあたって、外壁を塗装する前には目的を明確化することが重要ですね。
ちなみにですが、塗装の方法によって、耐久性が変わる事はありません。
塗料の性質によって耐久性の度合は変わりますが、ローラー塗装でも吹き付け塗装でも、施工手順がしっかりと出来ていれば変わりません。