【無機塗料】外壁の塗装が長持ち!無機塗料の特徴とは?
外壁塗装に使われる「無機塗料」を皆様ご存知でしょうか?
耐久性が高く、耐用年数も長いとのことで注目の塗料です。
よく使われる塗料としてアクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料などがよくあげられますが、「無機塗料」に関してはそれ以上の耐久性があると言われています。
今回は「無機塗料」というものはどのようなものなのか、特徴、メリットについて解説していきます。
無機塗料とは
紫外線は建物の寿命を縮めます。
紫外線を防ぐために外壁には塗料が塗られていて、その塗膜が建物の内部を守っているわけです。
塗料に求められる機能の1つは、耐候性の高さといえます。
耐候性を高めるために、これまでも様々な塗料が開発されてきました。
ここで登場したのが無機塗料です。
無機塗料とは、塗料の原料に無機物を配合している塗料のことです。
無機物とは有機物(石やガラス、レンガなど)を含まない物質のことで、紫外線によって劣化することがなく、無機物そのものは半永久的に耐久していきます。
しかし、無機物100%の塗料はまだ存在していません。
ですので、高耐久といっても半永久的に使用できる塗料としての無機塗料はまだ開発されていません。
なぜかというと無機物100%の塗料では、固すぎて塗料として使用することができないのです。
無機物の耐久性を活かして、合成樹脂などの有機物を含ませることによって、無機塗料は塗料として使用できるようになっています。
塗料が劣化する原因となる有機物が混ざっているので、半永久的な耐久性はありませんが、それでもフッ素塗料を超える耐用年数を実現できるといわれています。
無機塗料のメリット
耐候性の高さなど、無機塗料はメリットの多い塗料です。
それでは紹介していきます。
①耐候性が高い
「耐候性が高い」というのは、外壁塗装業界では耐用年数が長い、長持ちするといった意味です。
無機塗料はシリコン塗料、フッ素塗料よりも耐候性が高く、長い時間光沢を保って外壁の保護をしてくれます。
このことは日本ペイントの実験で証明されています。
過酷な条件下で塗膜に負荷をかけても、無機塗料は70%以上の光沢を維持できることが証明されました。
ちなみに耐候性の高いフッ素塗料の場合は、同等の過酷な条件下で20%未満の光沢保持率になりました。
この実験は実際に塗料を外壁に塗装して、紫外線を当て続けたという実験ではありませんが、日本ペイントが実験しているということで、無機塗料が高い耐候性をもっているということを証明するには十分と言えます。
フッ素塗料よりも長い耐用年数を期待できるので、外壁をより長持ちさせたい、マメなメンテナンスが面倒な方にとっては最適な塗料です。
②燃えにくい
無機物は鉱物などの事なので、それらを含んでいる無機塗料は、有機樹脂だけの塗料に比べ燃えにくいです。
隣家が火災になったとしても、燃えにくいということから二次災害の被害を抑えることが期待できます。
しかし、無機塗料にも有機樹脂などの無機物以外の物も配合されているので、全く燃えない、というわけではありません。
③汚れにくい
無機塗料が形成する塗膜は汚れが付きにくくなっています。
水に馴染む性質があるので、汚れが付着したとしても雨などが降った時に、汚れと外壁の間に水が入り込み汚れを流すことができます。
無機物そのものに親水機能があるという事ではなく、無機塗料は親水性のある材料を混ぜているので、親水機能を発揮することができるというわけです。
また、無機塗料で形成された塗膜は、静電気が起きにくくなっています。
外壁に汚れが付着してしまう原因で、静電気により空気中のちりやゴミを引き寄せてしまっている、ということがあります。
ゴミが付いた外壁は水分を含みコケやカビの発生につながるのですが、無機物が配合されている無機塗料には静電気が発生しづらいという事で、このようなリスクも少なくなります。
④変色しにくい
無機物の性能によって劣化がしにくく、変色しにくい塗膜を作ることができます。
塗装したての色合いを長期間保つことができ、数年経っても綺麗な外壁でいられます。
美観にこだわる方は無機塗料の使用に向いているかもしれません。
➄メンテナンスが楽
無機塗料は20年以上の耐用年数を持っているといわれています。
1度塗装をすれば、メンテナンスに気を遣わずに済みます。
耐用年数が長いという事から、外壁の素材や建物に悪影響を与えずに済むので、建物そのものの寿命を長くすることに期待できます。
◎ まとめ ◎
無機塗料は、塗料の原料に無機物を配合している塗料のことです。
有機物を含まない無機物100%の塗料ということではありません。
無機物の耐久性を活かして、合成樹脂などの有機物を含ませることによって、塗料として使えるようになっているものが無機塗料です。
そして、無機塗料には多くのメリットがありました。
塗料として魅力的な性能が多く詰まっている塗料と言えますね。
次回は無機塗料のデメリット、費用相場について解説いたします。
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