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【外壁塗装】リシン吹き付けとは?① メリット・デメリット、メンテナンスのタイミングも徹底解説!!

「リシン吹き付け」とは、外壁塗装の模様吹き付け、仕上げ塗装の中の1つです。

前回解説した「吹き付けタイル」も同じ部類になります。

 

【外壁塗装】吹き付けタイルとは?ボンタイルについても徹底解説!はこちら

 

 

新築住宅で、外壁塗装を「リシン吹き付け」で行い、特有のザラザラとした手触りと、ツヤを抑えた落ち着いた外観がとても気に入っている!という方も多いのではないでしょうか。

今回は「リシン吹き付け」の特徴や、メリット・デメリット、劣化による塗装メンテナンスのタイミングについて徹底解説します。

 

 

 

リシン仕上げとは

リシン仕上げとは、先にも記述しましたが、外壁塗装の仕上げ工法の中の一つです。

一般的には「リシン吹き付け」のことを言います。

 

セメントやアクリル、顔料、骨材などを混ぜ合わせた材料(リシン材)を使って施工するので、ザラザラとした砂壁風の仕上がりとなります。

 

リシン仕上げはモルタル外壁の仕上げに用いられる最も一般的な方法で、木造住宅でよく使われています。

木造モルタル造であれば、見かけることが多い塗装かと思います。

 

 

 

リシン仕上げの種類

リシン仕上げといえば「リシン吹き付け」の事を指しますが、「掻き落とし」という作業を施したリシンの外壁があります。

違いを解説します。

 

■リシン吹き付け

モルタル外壁の最も一般的な表面仕上げ方法で、リシン材を「リシンガン」と呼ばれるスプレーで外壁に吹き付ける手法です。

ローラーで塗ったり、コテで仕上げていくのに比べ、短時間で塗装が済むので施工が簡単です。

混ぜられた骨材によって凹凸ができ、ザラザラとした砂壁風の仕上がりが特徴です。

 

■リシン掻き落とし

リシン材を外壁に塗りつけて、リシン材が硬化する前に剣山やブラシなどで引っ掻く仕上げ方法です。

リシン吹き付け仕上げよりも、繊細で柔らかく、深みのある仕上がりになるのが特徴です。

外壁に高級感を持たせたい場合にオススメの仕上げです。

 

「リシン掻き落とし」は、リシンをコテで塗ったあと、さらに職人の手で表面仕上げを行うことから一般的な「リシン吹き付け」と比べて、施工単価が約2倍ほど高くなります。

 

 

 

リシン吹き付けのメリット

①外壁の保存性に優れている

リシン吹き付けはモルタルの表面仕上げ材の中でも、通気性に優れているのが特徴です。

基本的にモルタル外壁の住宅は木造が多くて、住宅の躯体(外壁の内部)も木材で建築されています。

木造住宅にとって湿気は大敵です。

木材に水が染み込み腐ってしまえば、大きなリフォームが必要になるかもしれません。

 

モルタル外壁の多くが外壁内部に防水シートを入れた上で、通気性に優れたリシン吹き付けで仕上げ施工されるようになりました。

このようにリシン吹き付けは外壁の通気性を確保できることから、外壁の内部構造の保存性を向上させることができます。

 

 

②初期費用が安い

リシン吹き付けは、モルタルの仕上げ材の中で最も価格が安いのが特徴です。

新築住宅など、初期費用を抑えたい場合はリシン吹き付けがオススメです。

 

リシンガンを使って塗装する場合、それほど特別な技術が必要ないため、短時間での施工が可能です。

作業費用がかからず比較的安価で施工できます。

 

ただ、先にも記述した「掻き落とし」という方法ですと、ひと手間かかる工法なので施工単価がシリン吹き付けに比べ2倍ほど高くなります。

 

 

③高級感、重厚感のある外壁に

リシン吹き付けは、土壁のような仕上がりになることから、重厚感を演出することができます。

凹凸があるため、光が拡散されて上品な印象を与えることが可能で、安価でありながら、落ち着きのある仕上がりになります。

和風住宅でも非常に人気がありますが、カラーを入れた西洋風の外壁としても人気です。

 

 

リシン吹き付けのデメリット

①汚れやすい

リシンはザラザラとした凹凸のある表面仕上げのために、他の表面仕上げ方法と比べて汚れやすいのが特徴です。

外壁が汚れてくると、カビやコケが繁殖するようになります。

北面といった湿度の高い場所や、近隣に工場がある場所や大通りに面している場所では、汚れには注意が必要です。

 

 

②ひび割れのリスク

リシン仕上げはスプレーで吹き付ける施工方法をとるため、比較的塗膜が薄く仕上がります。

また、伸縮性に乏しく下地の収縮動作についていけません。

そのため、クラック(ひび割れ)が発生しやすいというデメリットがあります。

クラックが発生していると、雨水や湿気など、水分が内部に侵入しやすくなるので、長期的に放置せず、外壁塗装の目安として準備をしていきましょう。

 

近年ではひび割れに対して、伸縮性を持つ「弾性リシン」などがあるために、通常のリシンで心配な場合は弾性リシンを検討されるのも良いと思います。

 

 

 

こんな劣化症状はシリン吹き付け塗装が必要

①チョーキング現象

チョーキング現象とは、外壁を手で擦ると手に白い粉がつく劣化症状です。

このチョーキング現象は塗料自体の劣化症状であり外壁を塗り替える最高のタイミングになります。

しかし、リシン吹き付け外壁の場合、チョーキング現象の発生が分かりづらく、素人の方は見落としてしまうケースも少なくありません。

そのために、リシン吹き付け外壁を手で触った際に、手に少しでもうっすらと白い粉が付着するようであれば、チョーキング現象が発生しているので、一度、外壁塗装業者に相談することをオススメします。

 

②ひび割れ

リシン吹き付けは、ひび割れが発生しやすいのが特徴なので、5年~8年ほどで必ず数カ所はひび割れが発生します。

特に、窓サッシとの結合部分などはクラックが発生しやすいです。

小さなクラック(ひび割れ)程度の場合、早急に塗装をする必要はありませんが、クラックの溝が1mmを超える場合、外壁の内部に水が侵入し、雨漏りに発展するので早急に外壁塗装を行う必要があります。

 

③カビやコケの発生

リシン吹き付け外壁は汚れやすいので、8年~10年ほどでカビやコケが発生するようになります。

そもそも、カビやコケは日陰や湿気の多いところに発生することから分かる通り、外壁の防水性能が著しく低下したサインになります。

そのまま、放置をすると外壁が水を吸収するようになってしまうため、外壁の内部構造(ラス網)を腐食させてる原因となります。

 

 

 

◎ まとめ ◎

リシン吹き付けは施工しやすく、通気性や美観にも優れた塗料ですが、安価な為デメリットも少なくありません。

しかし近年では、弾力性があってリシンの弱点であるクラックへの追従性を高め、ひび割れしにくく、防カビ、防藻性にも優れた弾性リシンが開発されています。

これからリシン仕上げを行う場合には、このような弾性タイプのリシンの採用を検討してみても良さそうです。

また、汚れに強い低汚染型のリシンもあるため、汚れやすい箇所に塗装する場合は、低汚染型でできないか業者に聞いてみるといいでしょう。

 

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