【クリヤー塗装①】クリヤー塗装って何?クリヤー塗装が出来る外壁について
念願のマイホームを建てた際、外壁の素材や色選びに時間を掛けたという方も多いようです。
せっかく時間を掛けて選びぬいた家の外壁も、築年数が進むにつれ劣化が進み、メンテナンスをしなくてはいけない時期が必ずやってきます。
『できれば今のデザインをそのまま残したい。』
そんな希望を叶えてくれるのが、最近注目を集めているクリヤー塗装です。
しかし、クリヤー塗装とはどのようなものなのか?
お値段はいくらくらいするのか?
塗料の種類には幅があるのか?
そもそも、うちの外壁に使って大丈夫な塗料なのか?
クリヤー塗装について興味はあっても、分からないことが沢山あるという方も多いようです。
そこで今回は、クリヤー塗装への導入部分を解説します。
◎クリヤー塗装とは?
クリヤー塗装を分かりやすく説明するとすれば、『無色透明な塗料を使った塗装』ということになります。
女性の方ですと、カラーマニキュアの上からトップコートを塗るイメージと言えば、想像しやすいでしょうか。
一般的な塗料は色をつけるために顔料を含んでいますので、塗装の際も塗りつぶす仕上がりになります。
クリヤー塗装に使用する塗料は顔料を含まない無色透明のものになりますので、素材の色やデザインを活かしながら外壁の保護や艶出し、現在の色合い残すことが出来ます。
また、クリヤー塗装に使用する塗料は『艶あり』と『3分艶』の2種類から選ぶことができます。
せっかく塗り替えをするんだから、艶ありで綺麗な状態がいいと、多くの方が『艶あり』にされる傾向がありますが、塗ってから『こんなにピカピカになるとは思っていなかった・・・』や『もっと艶のあるほうが良かったかも・・・』など、頭の中で思い描いていたイメージ通りにならないこともあります。
依頼する業者に、検討している艶について相談し、施工事例を見せてもらったり、シミュレーションをしてもらったりするなどして、慎重に決めましょう。
◎クリヤー塗装が出来る外壁
クリヤー塗装は、どのような外壁にも施されるというわけではありません。
ここでは、クリヤー塗装に適している外壁について解説します。
①窯業系サイディング
窯業系サイディング外壁は意匠性が高く、そのサイディングボードの種類も『樹脂系』、『金属系』、『木質系』などがあり、現在主流とも言える外壁材です。
レンガ調や石積み調、タイル調など、好みのデザインを選ぶことが出来る上、その見た目の完成度も高く、一見すると本物としか思えないようなものも多く販売されています。
また、軽量で耐震性や防耐火性にも優れているため、長期間安心して暮らすことができます。
このような理由から多色のデザイン柄窯業系サイディングを選択した方には、外壁のデザインをそのまま残して塗装することが可能なクリヤー塗装がおすすめです。
この他、同じ窯業系サイディングでも2色以上の場合もクリヤー塗装がおすすめです。
一度色付きの塗装をしてしまうと、お気に入りの柄を取り戻すことは二度とできません。
②コンクリートの打ちっぱなし
コンクリートの打ちっぱなし外壁もここ数年で増えてきた外壁になりますが、見た目がオシャレでクールな印象を受けますね。
強度や耐久性、防音性、耐火性などに優れていることから、とても長寿命で頑丈なものになります。
しかし、コンクリートがむき出しになっているため、汚れが目立ちやすく雨水が浸入しやすいというデメリットがあります。
この汚れをコンクリート打ちっぱなしならではの『味』と解釈するのであればまた話は変わってきますが、きれいで頑丈な状態を保ちたいのであれば撥水剤などで表面を保護する必要が出てきます。
さらに耐久性を高め、保護をする方法として、クリヤー塗料に着色剤を混ぜて塗装する『カラークリヤー工法』があります。
撥水剤の上から塗装をしますので、その分費用は掛かりますが、サビ止めや防水性を高め、耐用年数も長くできるという特長があります。
③モルタル外壁のコーティングとして
多くのご家庭で外壁として使用されているモルタル外壁。
サイディング外壁が多い昨今ですが、まだまだその人気は衰え知らずと言えます。
モルタルは『セメント』、『水』、『砂』を混ぜたものですが、独特の風合いがあります。
また、サイディング外壁ではどうしても出来てしまう『外壁材同士の継ぎ目』も、モルタルではありません。
しかしモルタルの場合、ひび割れやチョーキングなどの劣化は裂けて通ることは出来ません。
そこでモルタル用のクリヤー塗料で外壁材の表面を塗装することで、光沢を与えるだけでなく塗膜表面の傷を目立たなくすることが出来ます。
『モルタルの風合いはそのまま残し、外壁の色も今のまま変えたくない。』という場合は、しっかり保護もできるクリヤー塗装を検討されてはいかがでしょうか。
④築年数が7~8年未満
外壁の塗り替え目安はおよそ10年と言われています。
築5年未満であれば、そこまで汚れやチョーキング現象(外壁を手で触ると白い粉状のものが付く劣化)は起きにくいでしょう。
築7~8年となると、少しずつ劣化が気になり始める方もいらっしゃるかと思いますが、それでも外壁に汚れやヒビなどの劣化症状が確認されず、綺麗な状態であればクリヤー塗装ができる可能性が高くなります。
⑤外壁に汚れやひび割れなどの劣化がないお家
外壁の塗り替え目安はおよそ10年ですが、築7~8年であればクリヤー塗装ができる可能性が高いと、上記でお伝えしました。
ですが、もし築10年経過していても、汚れやひび割れなどの劣化が一つもないのであれば、クリヤー塗装は可能となります。
本当に可能かどうかは個々のお家の状態によって違いますので、『クリヤー塗装を考えているんだけど、可能かどうか外壁診断してもらえませんか?』と、業者に点検を依頼してみましょう。
◎まとめ
クリヤー塗装について、なんとなく見えてきたでしょうか。
次回はクリヤー塗装をおすすめできない外壁について解説します。