外壁塗装のベストシーズンとは?
『外壁の劣化もあるし、家を建ててから10年・・・そろそろ外壁塗装をしようかな』
そう思われた季節はいつでしょうか。
『外壁塗装のベストシーズンはいつ?』
『業者が”今が最適”って言っていたけど、それって本当なの?』
という疑問をお持ちの方に、今回は外壁塗装のベストシーズンについて解説します。
◎こんな症状があれば塗り替えを検討
①築年数が10年、若しくは前回の塗装から10年経過している
まずこの10年という時間は、あくまでも平均的なものとして考えてください。
外壁材や塗料の種類や耐用年数、周辺環境によって多少の誤差が生じます。
10年経つと、チョーキングやひび割れ、コケの発生など、様々な劣化症状が出てきます。
そのまま放置し続けると、劣化した箇所から雨水が浸入し、建物内部にまで被害を及ぼすことがあります。
定期的なメンテナンスをすることで、建物の美観が維持されるだけでなく、建物の機能も回復します。
②セルフチェック
10年経ったら、セルフチェックをおすすめします。
もちろん業者による外壁診断もありますが、その前段階としてセルフチェックをしておくと、どこに不具合が生じているのか等、業者に伝えやすくなります。
下記で記したような不具合が、『どの程度の範囲で』、『どの場所で』発生しているのかを把握しておきましょう。
その際、写真に収めておくと、相談しやすくなります。
a)色あせ
塗装したときはツヤと光沢感があった外壁も、紫外線や雨水の影響を受けて、時間の経過とともに塗膜を守る樹脂が劣化し、色あせとなります。
b)チョーキング
外壁を優しく触ったとき、手のひらに白っぽい粉状のものが付着していたら、それは『チョーキング現象』です。
この白い粉状のものの正体は、雨や紫外線によって塗料の中に含まれる合成樹脂が分解され、顔料が粉状となって塗装表面に現れたものです。
c)クラック
クラックとはひび割れのことを言います。
『ひび割れ』と聞くと、大きな危険が目の前まで迫ってきているのではないかと、不安に感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
クラックは塗膜に発生するクラックと、外壁材そのものがひび割れてしまうクラックの2つに分かれます。
慌てなくても良いクラックと、できるだけ早急に補修をした方が良いクラックがありますので、業者に外壁診断を依頼すると良いでしょう。
d)コケや藻の発生
自然豊かな立地にお家がある場合や、日当たりの悪いお家は、コケや藻の発生率が高くなります。
外壁材が凸凹しているものであれば、更に発生率は高くなります。
外壁のコケが出来にくくするための予防法について詳しく知りたい方はこちら
e)塗膜の膨れや剥がれ
建築当初に施工した業者による手抜き工事や、知識不足によるものが原因ということが多い劣化症状です。
塗装の工程を勝手に省略したり、合っていない下塗り塗料を使用したりすると、塗膜の膨れや剥がれが発生してしまうのです。
f)コーキングの劣化
コーキング(シーリングと言うこともあります)は外壁材と外壁材を繋ぐ役割をしていますが、膨張と収縮を繰り返し、経年とともに劣化も進みます。
縮みやひび割れなどが軽度の症状としてありますが、これを放置しているとひび割れが裂けに発展し、そこから雨水などが浸入すると建物の躯体部にまで影響を及ぼします。
◎外壁塗装は年中できます
基本的に、外壁塗装はどの季節でも行うことが可能です。
梅雨時期や台風シーズン、雪の降る時期など、一見外壁塗装は不可能ではないのかと思えるような時期でも、注意点さえきちんと守っていれば問題ありません。
一般的に外壁塗装工事に好ましい気候条件は『気温15~30℃、湿度75%以下』と言われています。
これに当てはまれば、季節を問わず外壁塗装ができるというわけです。
しかし工事中は窓や、場合によってはエアコンの室外機も養生をする必要があり、その間は窓も閉め切って、エアコンの使用も制限されることになります。
それも踏まえた上で、どの時期に外壁塗装を行うのかという判断基準を知っておくことが大切です。
◎季節別から見る外壁塗装のメリットとデメリット
外壁塗装はどの季節でも行うことが可能だということは、ベストシーズンは自分で決めることが出来る、ということになります。
あなたのお家にとってのベストシーズンはいつになるのか、より正確に判断するために、月ごとのメリット・デメリットを解説します。
①3月~5月
この季節は比較的天候が安定していますので、天候に左右されて、予定していた工期よりも延びてしまうことが少ないと言われています。
湿度が低く、塗料が乾きやすいと、工事がスムーズに進むからです。
また塗装している間は、一部窓の開け閉めが出来なかったり、エアコンの使用を制限される場合があります。
この季節であれば、窓を閉めきっていても過ごしやすいですね。
デメリットとしては、地域によっては春の長雨によって工期が延びてしまうことがあるという点です。
また、砂埃や黄砂、花粉といったゴミが、乾ききっていない塗装面に付着し、そのまま乾燥してしまうことも。
さらに、この時期は塗装業者も繁忙期となりますので、予定通りの工期日程で作業を始められない場合もあります。
人気のある塗装業者に依頼した場合、着工が予約待ちになる可能性がありますので、早めに業者との打ち合わせを進めておいた方がよいかもしれません。
②6月~7月
梅雨の時期となる6月・7月。
雨が降ると、せっかくの塗料が流れ落ちてしまうため、基本的に雨の日は工事がストップすることになります。
そのため、どうしても工期が延びてしまいがちになるところがデメリット。
ですが、適度な湿度を守っていれば、他の季節と比べても仕上がりに差が生じるようなことはありません。
工期が長引くことは避けたいという方は、この時期を外した方が無難でしょう。
③8月
8月は気温が高い日が続き、塗料の乾きも早いため、予定通り作業が進みやすい時期です。
しかし、塗装箇所によって、日中に窓を閉め切る必要があったり、エアコンが使用できずサウナのような部屋の中で過ごさなければならない場合もあります。
お盆期間中は職人もお休みとなり、工事もストップになりますので、注意が必要です。
この時期の外壁塗装は、日中は仕事や学校などで留守になるような生活スタイルで暮らしている方に向いていると思われます。
④9月~11月
3月~5月と同じように、この時期も湿度が低く、塗料が乾きやすく作業が予定通り進むことが多い時期です。
窓を閉め切った状態でも、室内では無理なく過ごすことが可能です。
しかし9月・10月は台風シーズンとなるため、台風が原因で作業がストップしてしまうこともあります。
この時期に外壁塗装をしたい方は、塗装業者も繁忙期に入るため、早めの打ち合わせが必要となります。
また、台風が頻繁に上陸する地域にお住まいの方は、用心が必要です。
⑤12月~2月
この時期は日照時間が短いため、他の時期と比べると職人さんの作業時間が限られてきます。
また、下記のような条件下では、作業をストップしなくてはいけません。
a)気温が5℃以下
b)湿度が85%以上
c)雨や雪が降っている
d)外壁面に結露が発生していたり、霜が降りたりしている
これは、塗料が乾かなかったり、塗料そのものが雨や雪によって流れ落ちてしまうためです。
また、年末年始が挟んでしまった場合は、職人さんがお休みに入りますので、その分工期も延びてしまいます。
工期が長くなっても気にならないという方は、冬に塗装をすると良いかもしれません。
塗装業者によっては、年始に新春キャンペーンや初売りを行っているところもあるようです。
それまでのところで業者についての下調べをしておき、キャンペーン期間中に依頼をしてみましょう。
◎まとめ
外壁塗装のベストシーズンを判断するため、各季節ごとにポイントをお伝えしましたが、実際に人気があるのは春と秋のようです。
しかし、外壁塗装工事は決して安い買い物ではありません。
リフォームをするにあたり、何よりも重要なことは、ご家族の都合やライフプランなど総合的に考慮した上で、自分がベストだと思える時期に向けて業者に相談をしてみると良いのではないかと思います。
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