外壁コーキングの打ち直しにかかる費用は?増し打ちとの違いもチェック!
外壁コーキングの打ち直しにかかる費用は?増し打ちとの違いもチェック!
外壁のメンテナンスは、塗装だけでなくコーキングにも注目する日値用があります。
コーキングの打ち直しには、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
今回は、打ち直し費用を含む、コーキングの基本情報をお届けします。
増し打ちとの違いも理解し、最適な施工を選択しましょう。
外壁コーキングの役割
外壁コーキングとは、外壁材同士や外壁と窓枠のあいだにできるすき間を埋める工事です。
「シーリング」と呼ばれることもあります。
コーキングは、外壁だけでなく浴室やキッチン、洗面化粧台周辺でも行われるものです。
すき間を埋めるのには、樹脂系の「コーキング材(シーリング材)」と呼ばれる充填剤を使います。
外壁コーキングの役割は、主に次の4つです。
すき間を埋める
サイディングボードやALCパネルボードを外壁にする場合、ボードとボードのあいだにはすき間ができてしまいます。
コーキングはこのすき間を埋め、雨水などが建物内部に侵入するのを防ぎます。
外壁材の破損防止
コーキングをしないと、地震などで建物に衝撃が加わった際に外壁材同士がぶつかりあい、外壁材が破損しやすくなります。
樹脂製のコーキングは弾力や伸縮性があるので、すき間を埋めながら緩衝材の役割も果たします。
防水
前述の通り、コーキングですき間を埋めれば雨水が浸入しなくなります。
コーキングの防水効果は、建物内部や基礎部分が影響を受けにくくすることにも役立ちます。
ひび割れなどの補修
外壁は経年劣化によってひび割れが起こる可能性がありますが、ひび割れの度合いによってはコーキングで補修できます。
しかし、ひび割れの度合いがひどかったり、外壁全体の劣化が進んでいる場合は、コーキングでは補修しきれません。
外壁コーキングの「打ち直し」と「増し打ち」の違い
外壁コーキングのメンテナンスは、「打ち直し」と「増し打ち」の2種類があります。
打ち直しは、既存のコーキング材を取り除き、新しいコーキング材を充填する後方です。一方の増し打ちは、既存のコーキングをそのまま残し、上から新しいコーキング材を充填します。
それぞれのメリット・デメリットは、次の通りです。
打ち直しの方法とメリット・デメリット
外壁コーキングを打ち直しする大きなメリットは、新しいコーキング材にすることで、施工後のコーキングの寿命を延ばせる点です。
後述する増し打ちによるデメリットもなく、コーキングの性能で住宅全体をしっかり守ってくれます。
デメリットは、工事のための時間や費用が増し打ちよりもかかる点です。
既存のコーキング材を取り除く時間、除去・処分にかかる費用、人件費、さらにコーキング材も打ち増しより多く使うため、材料費もかかります。
増し打ちの方法とメリット・デメリット
増し打ちのメリットは、工事の時間や費用が短く済む点です。
既存のコーキング材を取り除く手間がかからず、コーキング材も打ち直しと比べて少ない量しか使いません。
よって、コストを抑えてコーキングの機能を回復できます。
しかし、古いコーキング材の上から新しいコーキング材を充填すると、コーキング材同士が密着しない可能性があります。
新しいコーキングだけがはがれ落ちてしまうと、再度工事が必要になり、費用負担が増すので注意が必要です。
また、打ち直しはコーキング材本来の寿命で使用可能ですが、増し打ちの場合は寿命が短くなることが多いので、外壁コーキングは打ち直しが推奨されています。
外壁コーキングを打ち直しする場合の費用相場
外壁コーキングの打ち直しにかかる費用は、ボードとボードの継ぎ目の長さと、コーキング材の価格、工法によって変わります。
また、足場組み立てや人件費などの諸費用も発生します。
打ち直しの場合、1mあたりにかかる材料費や人件費は1,000円前後です。
継ぎ目の長さが150mの場合、費用は15万円ほどとなります。
さらに、足場代が15~20万円、その他諸費用も数万円かかるので、トータルでかかる費用は35万円前後が目安です。
増し打ちの費用相場は?
増し打ちの場合も、計算方法は打ち直しと同じです。
ただし、1mあたりの単価は750円前後と打ち直しよりも安価で、継ぎ目150mあたりにかかる費用は11万2,000円ほどとなります。諸費用を合わせた費用相場は30万円前後で、打ち直しと比べて費用を大幅に削減できるというわけではありません。
メリット・デメリットや費用相場を見ると、「増し打ちは必要ないのでは?」と思うかもしれませんが、窓枠周りのように、既存のコーキングの撤去が大変で、取り除く際に内部の防水シートを破ってしまう可能性がある場所には、増し打ちをするケースは多いです。また、外壁の入隅部はコーキングを取り除く際に外壁も一緒に剥がれるリスクがあるため、こちらも増し打ちによる補修を行ったほうがよいといわれています。
外壁コーキングの打ち直しが必要な症状
外壁コーキングは、雨風や紫外線などの影響で徐々に劣化していきます。
どのような症状が見られたら、打ち直しを検討するとよいのでしょうか。
ひび割れ
コーキングの劣化症状の1つが、ひび割れです。
これは、紫外線などを浴びてコーキング材が硬くなり、弾力がなくなったことで起こります。
劣化のなかでは初期症状ですが、放置すると亀裂が深くなり、コーキングの真ん中が切れてしまうこともあるので、早めの補修が必要です。
肉痩せ
経年劣化や密着性の低下、コーキング材の充填量不足によって、コーキングが痩せてしまうことを「肉痩せ」といいます。
肉痩せが起こるとコーキング材と外壁のあいだにすき間ができてしまい、コーキングが役割を果たさなくなってしまいます。
剥がれ
肉痩せを放置すると、さらに症状が悪化してコーキングが剥がれてしまうこともあります。
コーキングが剥がれても補修をしないと、剥がれたところから雨水が浸入し、住宅内の雨漏りや、基礎部分の劣化・腐食などにつながるため危険です。
以上の3つが、打ち直しが必要な主な症状です。
状態が悪くなればなるほど、外壁や住宅内部への悪影響も大きくなりますので、見つけたら早めの補修を検討しましょう。
寿命を迎えたコーキングも打ち直しを!
コーキングの寿命は、5~10年ほどといわれていますので、前述のような劣化症状が見られない場合も、寿命を迎えたら打ち直しをすると、防水機能や弾力性による緩衝材の役割を果たすコーキングに一新できます。
ただし、寿命はコーキング材の種類や住宅の立地、地域の気候などによって変わります。
コーキングは塗装よりも紫外線や気温、湿度などの影響を受けやすく、劣化が早い部位です。
寿命を迎えるギリギリの10年で点検を行うと、コーキングが激しく劣化していることもありますので、5年を目安に業者に点検してもらいましょう。
打ち直しは自分でできる?
外壁コーキングの打ち直しは、既存のコーキングを取り除き、新しいコーキング材を充填するというシンプルな手順ですので、「自分でDIYできるのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、コーキングが外壁につかないよう充填したり、表面が滑らかになるようのばしたりするのは、経験豊富な職人でないとうまく行かない可能性が高いです。
また、高所での作業も伴い危険ですので、打ち直しは専門業者に依頼するのがおすすめです。
専門業者は外壁コーキングの状態をしっかりチェックし、美しい仕上がりを実現します。足場を組んで作業をしますので、高所の施工も安心です。
外壁や屋根の点検・メンテナンスも同時に行えるので、信頼できる業者を見つけて相談してみてください。
外壁コーキングの打ち直しは費用がかかっても業者に依頼を
外壁コーキングの打ち直し費用は、継ぎ目150mほどの住宅で35万円前後が目安です。
外壁の塗装や張替えのように、見た目が大きく変わるような工事ではありませんが、住宅の機能を保つために欠かせないものですので、業者に依頼して、「増し打ち」ではなく打ち直しをするとよいでしょう。
弊社でも、外壁コーキングの打ち直しに関するご相談を承っております。コーキングを行う箇所によって、最適な施工内容をご提案いたしますので、お気軽にお問い合わせください。