【全解説】塗装シンナーの種類まとめ!塗装シンナーに関するよくある質問もまとめてご紹介します
本記事では外壁塗装に使われている塗装シンナーの種類をまとめてご紹介します。
シンナーとは?
そもそもシンナーとは、世間一般的な認識の有毒な物質ではありません。
様々な溶剤を混合した有機溶剤のことをシンナーといいます。外壁塗装業界ではシンナーは塗料に混ぜて使われており、主に希釈剤としての役割を果たしています。適度に希釈されることにより外壁に塗装しやすい塗料となるのです。
シンナーは人体に悪影響を及ぼすことがある
塗料を希釈するための有機溶剤であるシンナーは人体に悪影響を及ぼす可能性があります。
あくまでも有機溶剤、つまり化学物質であるため多く吸い込んでしまったり肌に触れてしまったりすると気分を害してしまうことがあります。また、大量に吸い込んだことで中毒症状が起きてしまうことも。取り扱いには十分注意すべき溶剤です。
塗装シンナーの種類
ではここからは外壁塗装で使われる塗装シンナーの種類を一挙ご紹介します。
ラッカーシンナー
ラッカーシンナーは、ラッカー塗料を薄めるためのシンナーです。
主成分はエステルやケトン、アルコールなどの化学物質でありアルコールとの相性が悪い物質と希釈するとゲル状になります。硬化不良を起こしてしまいますので希釈する際には相性の良い塗料を選ぶ必要があります。
塗料用シンナー
塗料用シンナーは、その名の通り塗料のために使われるシンナーです。
主な用途は塗料用具の洗浄であり、外壁塗装に直接的に関係はありません。溶解力が非常に低いため油性系塗料・油変性合成樹脂塗料などの希釈に使用されることが一般的です。
エポキシシンナー
エポキシシンナーは、床材などに使用されているエポキシ樹脂配合塗料を希釈するためのシンナーです。
溶解力が非常に高く、塗装施工方法によりその希釈率を大きく変更する必要があります。唯一のデメリットとしては組成の違うラッカーシンナーをエポキシシンナーの代わりとして使用することができないことが挙げられるでしょう。
ウレタンシンナー
ウレタンシンナーは、屋上防水などに使用されているウレタン樹脂配合塗料を希釈するためのシンナーです。
ラッカーシンナーよりは溶解力が劣り、ラッカーシンナーの代用としてウレタンシンナーを使うことはできません。
アクリルシンナー
アクリルシンナーは、床材などに使用されているアクリル樹脂配合塗料を希釈するためのシンナーです。
溶解力・乾燥速度を調整するときに使われやすいシンナーの1つ。こちらもラッカーシンナーの代用としてアクリルシンナーを使うことはできません。
塗装シンナーに関するよくある質問
最後に塗装シンナーに関するよくある質問をいくつかご紹介します。
シンナーを使い分けるのはなぜ?
ここまで多くのシンナーがあるのは、塗料との相性がそれぞれ違うからです。
シンナーに含まれる有機溶剤の成分によっては塗料と相性が悪いことがあります。ゲル状になってしまったり硬化不良を起こしてしまったりと外壁塗装に使えない塗料になってしまいます。そうならないように多くのシンナーが用意されており、塗料に合ったシンナーを使う必要があります。
間違ったシンナーの使い方をするとどうなるのか?
もし塗料に合わないシンナーを使ってしまうと、硬化不良や塗膜の物性が出ないなど多くの不具合が起きます。
性能が落ちてしまったりゲル状になってしまったりと塗装に向かない塗料になってしまいます。さらには、全く乾燥しない塗料になってしまったりするので相性の良い塗料とシンナーを適切に配合する必要があるのです。
使い終わったシンナーはどうすればいいの?
もしシンナーを自宅で使った場合は、新聞紙や布に染み込ませてゴミとして出しましょう。
シンナーをそのまま排水溝に流してしまうと排水を汚染してしまいます。有機溶剤が排水パイプを溶かしてしまう恐れもあるため、新聞紙や布に染み込ませる必要があります。シンナーは揮発性があるため少しの間、放置をして乾燥してからゴミに出してください。
まとめ
塗料に使われるシンナーは数多くあります。
それぞれ塗料にマッチするシンナーがあり、適切な希釈率で配合することで外壁塗装に使える塗料になります。もし自宅で塗料を希釈する場合は相性が良いシンナーかどうかを事前に確認しておくことをおすすめします。