塗装シンナーは人体に害はあるのか?外壁塗装工事中にしておくべき対策も解説!
本記事では、塗装シンナーは人体に害はあるのか解説します。
塗装シンナーは人体に害はある?
結論ですが、人体に害はあります。
実際にどんな害があるのかは厚生労働省が公開している「化学物質による災害発生事例について」という資料をご覧ください。また、塗装シンナーを扱う場合には以下の対策を行うことも義務化されています。
- 特殊健康診断
- 作業環境測定
- 蒸気の発散源対策
- 作業主任者の選任
これらを義務化するほど塗装シンナーを扱う作業には危険が伴います。
人体に及ぼす害はある
では実際に人体にどのような害を及ぼすのか、「急性的な害」と「慢性的な害」の2つに分けてご紹介します。
急性的な害
急性的な害としては以下が挙げられます。
- 酩酊作用
- 麻痺作用
- 知覚異常
- 幻覚作用
特に気をつけるべきなのは「麻痺作用」です。「麻痺作用」は呼吸器官が麻痺してしまうため最悪の場合だと死亡に至ることがあります。
慢性的な害
慢性的な害としては以下が挙げられます。
- 手足の痺れ
- 慢性気管支炎
- 末梢神経炎
- 視神経萎縮
- 肝障害
- 脳障害
- 再生不良貧血
- 白血病
- 過度のイラつき
- 無気力
- めまい
- 不眠
- 幻覚作用
慢性的な害の恐ろしいところは「重篤な症状」になる可能性があるところです。塗装シンナーが体内で蓄積されていき身体を徐々に蝕んでいきます。そのため、シンナーの影響を受けやすい業務を中心とする業者は防毒マスクの着用が義務付けられています。
塗装シンナーの害から身を守るためには?
業者も細心の注意を払いますが、どうしても塗装シンナーの害を100%カットすることができないケースがあります。そういった場合、どうやって害から身を守ればいいのか解説します。
防毒マスクをつける
シンナーを多く扱う業者が防毒マスクの着用が義務化されているように、防毒マスクを着用することでシンナーの影響を受けにくくなります。
また、送気マスクも防毒マスクと同レベルでシンナーの影響をカットすることができます。
マスク | 価格 | 特徴 |
---|---|---|
送気マスク | 20,000円~30,000円 | ホースを通して綺麗な空気を送る仕組み。ただし、価格が高い。 |
防毒マスク | 約2,000円 | シンナーの成分をマスクがろ過する仕組み。価格が安い。 |
一時的な外壁塗装工事であれば防毒マスクで十分です。
皮膚からの侵入を防ぐ
実はシンナーは皮膚からも侵入してきますので、体全体を覆うことが大切です。
油脂に溶け込む性質があるため以下の装備をおすすめします。
- 長袖
- 長ズボン
- ゴーグル
- 作業手袋
これらがあれば塗装シンナーの害をカットできます。
定期的に換気をする
シンナーが部屋に充満してしまうと危険ですので、定期的に換気を行いましょう。
ちなみに、シンナーは空気よりも比重が重いためどんどん溜まっていきます。そのため、以下の対策が必要です。
- 屋内:窓を開けて換気扇を回す
- 屋外:送風機を利用して外へシンナーを追い出す
シンナーが充満しないように対策をしましょう。
環境配慮型塗料を使う
シンナーを多く含まない「環境配慮型塗料」を使ってもらうもの1つの方法です。
例えば、外壁塗装業者に「環境配慮型塗料で塗装をして欲しい」とお願いすれば対応してくれることが多いです。ちなみに「環境配慮型塗料」の代表例は水性塗料です。
まとめ
本記事では塗装シンナーは人体に害があるのか解説しました。
シンナーは法律で対策が義務化されるほど害があるため、様々な対策が必要になります。定期的に換気を行い防毒マスクを着用するなど対策をバッチリ講じましょう。