【外壁塗装】無機塗料について詳しく解説!
皆さんは「有機」「無機」と聞いて何を想像されますか?
有機なら、野菜・オーガニック・・・。
はたまた家電にご興味のある方は、有機ELテレビを思い浮かべるかもしれません。
無機は、人工物のイメージが強いかもしれませんね。
実は塗料にも「有機」と「無機」があります。
今回はその違いから入り、「無機」にフォーカスを絞った記事をご紹介いたします。
◎塗料は「有機塗料」と「無機塗料」の2種類
まず最初に、一般的に多く使われている有機塗料についてです。
樹脂成分が主となり、アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素塗料などが例としてあげられます。
樹脂が紫外線によって分解されることで退色や変色などの劣化症状が起こります。
一方、無機塗料は、セラミック・ケイ素が多く使われています。
他にも、石・ガラスを使用しているものもあります。
これらの無機物が主成分で、樹脂はほとんど含まれていません。
「ほとんど」と記したのには訳があります。
無機塗料のみだと塗料としての粘着性はありません。
ですので、粘着性を持たせる為に有機物を含ませているのです。
よって、無機塗料のことを「無機有機ハイブリット塗料」「無機ハイブリット塗料」と呼ぶことあります。
名前に「有機」が入っている場合もありますが、劣化の原因となる樹脂がほとんど含まれていない為、一般的な有機塗料と比べて劣化が遅くなります。
ここで1つ注意点があります。
それは「無機塗料において、無機物と有機物の割合に明確な決まりが無いこと」です。
有機物の割合が多くなってしまうと、それだけ劣化がしやすくなってしまいます。
中には質の悪い無機塗料も存在するので、注意しましょう。
◎無機塗料のメリット・デメリット
メリット
・耐候性・耐用年数が高い
紫外線によって劣化する樹脂成分がほとんど含まれないので、耐候性に優れています。
それに伴い、耐用年数も比較的長いものになります。
・カビ・苔が発生しにくい
カビや苔が栄養にして繁殖する有機物が含まれていない為、発生を抑える事が出来ます。
お家の立地が、通気性や日当たりが悪く、外壁のカビや苔に悩んでいるといった方は、ぜひ無機塗料を検討してみてください。
・燃えづらい
不燃性がある無機塗料は鉱物などの無機物を主成分としているので、燃えにくいです。
しかし、有機物なども含んでいるので、まったく燃えないという訳ではありません。
・セルフクリーニング機能
1.ホコリに強い
汚れにくくセルフクリーニング機能がある無機塗料は、ホコリなどの汚れがつきにくい効果があります。
これは静電気が発生しにくいからです。
2.雨水で汚れを流す
これは無機物のもつ親水性のおかげです。
親水性とは、水を弾くのではなく水を馴染ませる性能のこと。
雨が降れば、外壁と汚れの間に雨水が入り汚れと一緒に洗い落ちてくれます。
よって、外壁に汚れが付着しても雨水で洗い流されます。
デメリット
・ヒビ割れしやすい
塗膜が硬くなるため表面にヒビ割れが起きやすいです。
無機物が主成分のため非常に硬い塗膜となってしまい、外壁にヒビが入ってしまうと一緒に塗膜もヒビ割れてしまいます。
ヒビが入りやすい外壁には向いていないかもしれません。
・再塗装が難しい場合がある
無機塗料の塗膜には、汚れが付着しにくいというメリットがあることは上で紹介しました。
しかし、これがデメリットになる場合もあります。
無機塗料の上から新しい塗料を塗り直そうとすると、新しい塗料が密着しにくく剥がれやすくなってしまうことがあるのです。
・扱いが難しくDIYは向かない。職人の技術に左右される
上記のヒビ割れと、再塗装の向き不向きによるところです。
無機塗料には合う合わない下地があるため、失敗しやすい塗料でもあります。
よって、塗り替えの成功ポイントは業者の腕にかかっていると言ってもいいでしょう。
・ツヤ消しができない
無機塗料に関しては、基本的にはツヤを消すことができません。
できたとしても、調整して3〜5分艶までのようです。
調整しすぎると塗りムラができるなどして機能が失われてしまう恐れがあります。
◎まとめ◎
いかがでしたか?
ご紹介したメリットと同じ数だけ、デメリットもある無機塗料。
しかし大半は、下地の相性知識と技術のあるリフォーム会社を見つける事が要となり、しっかりと塗ってあげればコストパフォーマンスは最高の素材です。
業者選び・お家のもつ特徴と照らし合わせながらご検討いただければと思います。
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