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黒錆転換剤とはどんなもの?効果や使用方法を解説

黒錆転換剤とはどんなもの?効果や使用方法を解説

 

金属部分に発生したサビは、放置すると腐食が広がる原因となるため危険です。

サビへの対処法として挙げられる黒錆転換剤の使用は、どのような効果があるのでしょうか。

 

今回は、黒錆転換剤の効果や種類を解説します。正しく使い、サビトラブルを防止しましょう。

 

 

 

黒錆転換剤とは

 

黒錆転換剤とは、赤錆を黒錆に変化させる薬剤です。「錆転換剤」ともいいます。

まずは、黒錆転換剤の用途や、黒錆・赤錆がどのようなものかを見てみましょう。

 

 

黒錆転換剤の用途

 

前述の通り、黒錆転換剤は金属部分に発生した赤錆を黒錆に換えるものです。

サビが発生した場合、研磨によるサビの除去がベストな対処法ですが、発生場所によっては研磨するのが難しいこともあります。

 

身近なものでいうと、自動車やバイク、シャッター、鉄骨階段などのサビには、黒錆転換剤を使用するケースが多いです。

また、農機や鉄道、橋などに生じたサビにも、黒錆転換剤で対処します。

 

 

黒錆とはどんなサビ?

 

黒錆は、サビのなかでも粒子が細かいものです。金属の表面に膜を作るので、空気や水の付着を防いでくれます。

同じサビでも赤錆とは異なり、侵食・腐食をせず新しいサビの発生を防げるのが特長です。

 

 

赤錆が発生する原因

 

見た目が赤っぽく、いわゆる「サビ」と呼ばれるものは赤錆に分類されます。

赤錆が発生する原因は、水や空気による鉄の酸化です。黒錆とは異なり鉄を徐々に侵食するので、放置すると表面だけでなく鉄内部にも影響を及ぼし、穴があく、小さな衝撃で崩れるといったトラブルを引き起こすこともあり危険です。

 

 

 

 

黒錆転換剤の効果と種類

 

赤錆を黒錆に換え、サビの侵食を食い止める黒錆転換剤には、油性と水性の2種類があります。

それぞれの効果を解説します。

 

 

油性錆転換剤

 

油性錆転換剤は、耐久性の高さが特徴です。天候などの影響を受けにくい強い被膜が作れるので、建物の屋外や、自動車・バイクの外側部分などへの使用に適しています。

被膜がサビ部分を保護する効果は長期間続きますが、乾燥にやや時間がかかります。

また、油性のため火気がある場所では使えないので注意しましょう。

 

黒錆転換剤使用後に上塗りをする場合は、上塗り可能なものを選ばなければなりません。

上塗りできる黒錆転換剤は油性のものが多く、使用場所によっては上塗りが難しいこともあります。

 

 

水性錆転換剤

 

水性錆転換剤は、浸透しやすいのが特徴です。

油性錆転換剤では届かない場所にも染み込み、赤錆を黒錆に転換できるので、凹凸の多い場所にも使えます。

また、油性錆転換剤と比べてひおいが少なく、乾きやすいのもメリットです。火気への注意も不要ですが、保護力や持続力は油性と比べて弱いといえます。

 

水性錆転換剤のなかにも、上塗り可能なものはあります。上塗りは見た目をよくするだけでなく、保護力アップにも貢献します。

油性錆転換剤が使えない場所も、水性錆転換剤と塗料の上塗りで、サビの広がりを防げる期間が延ばせるでしょう。

 

 

 

 

黒錆転換剤の選び方

 

住居や自動車などに発生した赤錆に黒錆転換剤を使用する場合、どのような観点で最適なものを選ぶとよいのでしょうか。

注目したい2つのポイントを紹介します。

 

 

使用箇所に合ったタイプを選ぶ

 

前述の通り、黒錆転換剤は油性と水性の2種類があります。

耐久性の高い油性錆転換剤は、外気に触れることが多い場所に最適です。

火気がある場所や凹凸の多い場所の場合は、水性錆転換剤がよいでしょう。

 

 

塗りやすさで選ぶ

 

黒錆転換剤は刷毛やローラーで塗るものと、スプレーを赤錆部分に噴射するものがあります。

赤錆が広範囲に広がっている場合は、刷毛やローラーだと一気に塗れるのでおすすめです。

狭い場所や奥のほうに使いたいときには、スプレーで噴射したほうが塗りやすいといえます。

 

 

 

 

効果を高める黒錆転換剤の使い方

 

黒錆転換剤の効果を高めるためには、正しい使用法を守る必要があります。

説明書やパッケージにも記載されていますが、基本の使い方を確認しましょう。

 

 

①表面のサビを落とす

 

赤錆が鉄表面に浮いている場合は、黒錆転換剤を使用する前に落としておきましょう。

サンドペーパーを使うと、簡単に削れます。

ただし、赤錆を完全に取り除いてしまうと、黒錆に転換できず赤錆がさらに広がることもあるので、少しずつ落とすようにしてください。

 

 

②脱脂する

 

表面に付着している油分や膜を取り除く脱脂も、黒錆転換剤の効果を高めるために必要な作業です。

脱脂には、塗装前の下準備としても使用されるシリコンオフクリーナーを使いましょう。

 

 

③錆転換剤を塗る

 

赤錆の上に、黒錆転換剤を塗ります。

前述の選び方のポイントを押さえ、塗る場所に合ったタイプを選択しましょう。

 

以上で、黒錆転換剤によるサビ処理は終了です。

手順は簡単ですが、丁寧に作業を行うと同時に、サビの落とし加減にも配慮する必要があるので、初めての人には難しいかもしれません。サビの対処に迷ったら、専門業者に依頼することも視野に入れましょう。

 

 

 

 

黒錆転換剤使用時の注意点

 

黒錆転換剤を使う前には、注意点も知っておきましょう。

黒錆にはサビの広がりを防止するというメリットがありますが、使用箇所によってはデメリットをもたらすこともあるため、注意が必要です。

 

 

見た目が黒くなる

 

黒錆は名前の通り黒色で、紫がかっているためあまりきれいな見た目とはいえません。

黒っぽい場所に使用すれば赤錆よりも目立ちにくく、サビの広がりも防止できるので問題ないものの、明るい色の部分に使用すると非常に目立ちます。フェンスや屋外階段、自動車の外面などに黒錆転換剤を使用する際には、見た目に変化が生じることも覚えておきましょう。

 

見た目の問題を解消する方法の1つが、黒錆転換剤の使用後に塗料を上塗りするというものです。

しかし、黒錆転換剤の種類によっては、融解してしまうなどの理由から上塗りができないこともあります。

黒錆転換剤使用後に上塗りをしたい場合は、商品選びをより慎重に行いましょう。

 

 

 

耐熱性がない

 

黒錆転換剤は耐熱性がなく、製品によっては40度ほどでも耐えられないことがあります。

比較的耐熱性があるものも、120度程度までしか耐えられません。

よって、自動車のマフラーなど、高温になるような場所に使うのは避けましょう。

 

高温になりやすい場所には、耐熱防錆スプレーの使用がおすすめです。

最近は夏場の気温が高く、炎天下ではフェンスや屋外階段などの鉄部分の表面温度が70~80度まで上昇する日も少なくありません。

高温に弱い黒錆転換剤では防錆効果が実感できず、赤錆が広がってしまうこともあるので、住宅の赤錆は専門業者に依頼して対処することをおすすめします。

 

 

 

 

黒錆転換剤の効果は使用箇所によって変わる!サビの対処は業者に依頼を

 

鉄をボロボロにしてしまう赤錆は、放置するとさまざまなトラブルを引き起こします。

黒錆転換剤を使って赤錆を黒錆に換えることで、酸化を防ぎ、腐食の進行を食い止められます。

 

黒錆転換剤は高い効果が期待できるものの、見た目が黒くなったり高温に弱かったりと、デメリットも存在します。

赤錆が発生した部分によっては使えない、効果が得にくいこともあるので、赤錆を見つけた場合も使用は慎重に検討しましょう。

 

住宅で発生した赤錆は、専門業者に依頼して対処するのがおすすめです。弊社でも、赤錆に関するお悩みを解消する、さまざまな施工をご提案しております。迷ったらお気軽にご相談ください。

 

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