【錆止め塗料】錆止め塗料についての注意点について徹底解説!
大切な我が家の快適性や美観を維持するため、錆止め塗料について調べたことはありますか?
錆は門扉や階段の手すりなどの鉄部だけではなく、外壁や屋根でも発生してしまいます。
錆止め塗料を塗装するのであれば、効果的なものを選ばないことには、その意味がありません。
そこで今回は、錆止め塗料についての注意点について解説します。
◎素地にとってベストな錆止め塗料を選ぶ
錆止め塗料には『エポキシ樹脂系』、『油性系』、『合成樹脂系』の3つが主な種類としてあります。
どの系統の塗料を選べばいいのか分からないという方もいらっしゃると思いますが、錆止め塗料は、素地の状態や塗装したい場所などによって、適切となるものが異なります。
一概に『この場所には、このタイプの錆止め塗料がおすすすめですよ』という答えは無いのですが、現在主流となっているものはエポキシ樹脂系の錆止め塗料です。
また、塗装の際に使用する溶剤には、シンナーを混ぜ希釈して使用する『溶剤系塗料』と、水で希釈する『水性塗料』に分類されます。
さらに溶剤系は、溶解力の強いラッカーシンナーやエポキシシンナー、ウレタンシンナーなどの『強溶剤』と、溶解力の弱い塗料用シンナーなどの『弱溶剤』に分類されます。
《溶剤の種類と特長》
a)強溶剤
臭いが強く、旧塗膜を溶かしてしまったり、剥離してしまったりする可能性があります。
臭いの観点から、室内での塗装には向いていませんが、銅やアルミに対する耐久力や接着力が高い傾向があります。
b)弱溶剤
強溶剤と比べると、臭いが少ないという特長があります。
最近はその性能も向上されており、旧塗膜の上にも塗装が出来るものもあります。
c)水性
臭いも少なく、環境にも優しいという特長があります。
耐久性は溶剤系と比べて劣りますが、溶剤系塗料に近付い耐久性となっています。
鉄部では、弱溶剤系が使用される場合が多いようです。
ただし、シックハウス対策で屋内への塗装をする場合は、水性のエポキシ樹脂系のものを選択しても良いでしょう。
エポキシ樹脂系のものは紫外線に弱いため、ウレタン樹脂などの耐候性の高い塗料を上塗りしなくてはいけません。
◎上塗り塗料との相性
プロの業者が通常使用することの多い『エポキシ樹脂系』の錆止め塗料の色は、未だに赤錆色やグレーなどが多いですが、ニッペホームプロダクツのカラー錆止め塗料(アクリル樹脂ペイント)では、8種類のカラーバリエーションがあります。
しかし、忘れてはいけないのが、上塗り塗料との相性です。
例えば、上塗りに使用する塗料の色はオフホワイトなのに、錆止め塗料に濃い色を選んでしまった場合は透けて見えてしまい、残念な感じになってしまいます。
最終的に上塗り塗料の色で、錆止め塗料の色が覆われてしまうという点や、金属に近いグレーや赤錆色が相性が良いという点から、塗装業界の現場でカラフルな錆止め塗料を使用するということは、あまりありません。
◎下地処理を大切に
錆止め塗料の効果を持続させるためには、その前段階の下地処理が非常に重要なポイントになります。
この下地処理を『ケレン作業』と言いますが、ヤスリやブラシ、皮スキ、ワイヤーブラシ、サンドペーパーなどを使い、古い塗膜や汚れ、錆などを落としていく工程です。
塗料の密着を良くするため、塗装面が錆びていない場合にも必要です。
非常に根気と手間の必要な作業になりますが、錆止めの効果を十分に発揮させるには手を抜いてはいけません。
このケレン作業がしっかりと行われていないと、錆の進行を抑えることは出来ませんので、『錆止め塗料の効果はケレン作業の良し悪しで決まる』と言っても過言ではありません。
◎まとめ
錆止め塗料の塗装は、一見すると『塗装するだけ』の作業に見えるかもしれません。
しかし、塗料の種類選択や下地処理、塗装の仕方などを誤ると、十分な錆止め効果は期待できません。
塗装業者は、塗料の効果を少しでも高く発揮するため、塗料の選択や下地処理、塗装作業も丁寧に行います。
もしDIYで錆止め塗料の塗装をされる場合は、全ての作業工程が雑にならないよう、慎重に丁寧に行ってください。
また、金属屋根や脚立での作業が必要となる場所の錆止めをしたい場合は、無理をせず業者への依頼をおすすめします。
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