【錆止め塗料】錆止め塗料の基礎知識について徹底解説!
せっかく建てたマイホームなのに、外壁や屋根、フェンスやカーポートなどのエクステリアに錆が発生していたら?
一度発見すると、どうしても気になりますし、通るたびに気持ちがザワザワと落ち着かない・・・という方も多いのではないでしょうか。
錆止め塗料を塗りたいけれど、その効果や種類など、疑問を感じている方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、錆止め塗料の基礎知識について解説します。
◎錆止め塗料って何?
錆の多くは『水分と金属と酸素の化学反応』によって発生します。
この化学反応に必要な『水分』は、空気中の水蒸気でもよいため、雨に濡れていなくとも錆は発生します。
錆止め塗料は、水分と酸素を遮断し、金属の表面に膜を作ることで錆の発生を抑制する塗料のことを指します。
通常仕上げ材(上塗り塗料)として使用されることは殆どなく、主に下塗り材として使用されています。
代表的な錆止め塗料は『エポキシ樹脂系』、『油性系』、『合成樹脂系』、『フェノール樹脂系』、『エッチングプライマー』などがあり、ここ近年は『エポキシ樹脂系』が主流となっています。
ここで勘違いされる方が多いのが『錆止め塗料を塗装したから、もう錆は心配ない』という思い込みです。
錆の上に錆止め塗料を塗装しても、効果はありません。
既に発生している錆の内側には空気の層が出来ています。
そのため、たとえ丁寧に錆止め塗料を塗装したとしても、塗料の内側で錆が増えてしまいます。
◎錆止め塗料の種類
上記でも紹介した通り、錆止め塗料と言っても種類があります。
以前は鉛系やクロム系のものが中心でしたが、現在は安全性の観点から少なくなっていると言われています。
①エポキシ樹脂系
現在錆止め塗料で主流となっているのが、このエポキシ樹脂系です。
エポキシ樹脂に錆止めの顔料を入れたもので、付着性、防食性、耐久性に優れており、防錆効果が高くなっています。
薬品や水にも強く、素地の内部へ浸透します。
脆弱な素地を補強し、塗替えや新築工事など幅広く使用されている錆止め塗料になります。
②油性系
油性系の錆止め塗料の場合は塗膜が厚くなるため、防錆効果が高いというメリットがあります。
しかし、乾燥に時間が掛かるため、その仕上がりに影響しやすく、作業効率も良いとは言えません。
また、亜鉛メッキへの接着力が低いというデメリットもあるため、最近では使用されることは殆どありません。
③合成樹脂系
油性系の錆止め塗料と比較した場合、塗膜が薄く防錆効果はやや劣ります。
しかし乾燥が早く、仕上がりが良いというメリットがあります。
接着性、防食性、耐久性に優れていますので、全体的なバランスが取れた錆止め塗料と言えるでしょう。
◎錆止め塗料にカラーバリエーションはあるの?
錆止め塗料の色と聞いて多くの方がイメージされる色は、『赤茶色系』ではないでしょうか。
それは以前主流であった鉛系の錆止め塗料の原料である鉛丹、亜酸化鉛、塩基性クロム酸鉛が赤色をしているからです。
近年は公害問題などから、成分に鉛を含まない錆止め塗料も増えており、それに並行して錆止め塗料のカラーバリエーションも増えてきました。
例えばニッペホームプロダクツのカラー錆止め塗料(アクリル樹脂ペイント)では、8種類のバリエーションがあります。
業者が通常使用することの多いエポキシ樹脂系の錆止め塗料は、未だに赤錆色やグレーなどが多いです。
◎錆止め塗料を塗装するタイミング
錆止め塗料を塗装したからと言って、その効果は永久に続くということはありません。
紫外線や雨水など、あらゆる自然環境の影響を受けたり、経年によって、錆止め塗料もゆっくりと劣化してしまいます。
塗替えのタイミング目安としては、屋外であれば3~4年、屋内であれば5~6年程度と覚えておきましょう。
もしタイミングが分からない、もしくは前回の塗装時期を忘れてしまったという場合は、塗装した面を手で軽く撫でてみましょう。
粉状になった顔料が手に付着したら、『チョーキング』と言う劣化症状が発生していることになります。
チョーキング現象が起きていたら、錆止め塗料の塗装をおすすめします。
◎まとめ
錆は鉄部だけではなく、外壁や屋根にも発生します。
錆で汚れたお家は、ただ単に見栄えが悪いというだけではなく、放置し続けると耐久面でも問題が生じてきます。
そのため、適切なタイミングで錆止め塗料を塗装するなどして、錆が発生しないような対策をしておく必要があるのです。
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