【ジョリパット③】ジョリパット外壁塗装で気を付ける点
【ジョリパット①】では、その特長について。
そして前回の【ジョリパット②】では、ジョリパット外壁のメリットについて解説しました。
今回は、実際にジョリパットの外壁塗装をする際に気を付けるポイントについて解説します。
◎ジョリパット外壁塗装をするときに気を付けるポイント
ジョリパットはメリットも多く優れた外壁材ですが、その分施工する際にはいくつか気を付けなくてはいけない『ルール』があります。
そのルールの中には、ジョリパットの施工経験を持つ職人さんでなくては見抜けないものもあります。
①ジョリパット専用の塗替え材が必要
ジョリパット外壁の上から通常の色付き塗料で外壁塗装をすると、既存外壁の表面の質感が失われてしまうことになります。
塗替えを成功させるには、塗料やその工法選びが重要になってきます。
例えばアイカ工業はジョリパットの老舗メーカーですが、そこではジョリパット専用の塗替え材として『ジョリパットフレッシュシリーズ』が製造販売されています。
このジョリパットフレッシュは、既存のジョリパット外壁の上からローラー塗装することができますので、お気に入りの質感をそのまま残すことが出来ます。
カラーバリエーションも84~194色が用意されているため、好みの色がきっと見つかるでしょう。
アイカ工業以外にも、エスケー化研という塗料メーカーから『ベルアートシリーズ』などが販売されていますが、ベルアートシリーズ専用の塗替え材として、『アートフレッシュ』があります。
②高圧洗浄にはいつもよりも丁寧さが必要
外壁塗装をする際、一番最初の工程として『高圧洗浄』があります。
これは高圧洗浄機を用いて、外壁表面に付着している汚れやコケ、カビ、古い塗膜などの異物を綺麗に取り除き、下地用塗料が密着しやすい状態を作る作業です。
この高圧洗浄の工程は、塗装に限らず外装リフォームをする際には欠かせない作業となっています。
高圧洗浄機を使用しての洗浄作業には、かなり強力な水圧が外壁に掛かりますので、時としてジョリパットの凸部が削れてしまう場合があります。
また意匠性の高いジョリパット外壁は凹凸のあるデザインが多く、塗装前に汚れを除去しきれていないと、せっかく塗替えをしても早期に塗膜の剥がれ、その他の劣化が発生することもあり、意味がありません。
しかしジョリパットは、高圧洗浄の際に大量の水を吸収してしまう場合があり、洗浄パワーが弱すぎても強すぎても、既存外壁に何らかの不具合を与える恐れがあります。
このような理由から、専用の薬剤を使ったバイオ洗浄で外壁の表面を傷つけないように洗浄をする方法が取られることがありますが、その方法が出来る業者なのかどうかは確認してみないと分かりません。
『高圧洗浄ではバイオ洗浄をしてもらえますか?』と確認してみましょう。
③定期的な洗浄が必要
ジョリパットは凹凸デザインのものが多く、そのためどうしてもホコリなどの汚れが溜まりやすくなってしまいます。
綺麗な外壁を維持するには、定期的に洗浄することが必要となります。
軽度の汚れでしたら、ホースなどで水をかけ、スポンジやブラシなどで軽くこすれば汚れが落ちるでしょう。
汚れ防止に効果的なのは、ジョリパット専用のトップコートです。
光触媒トップコート『ジョリパットクリーンマジック』や低汚染トップコート『ジョリパットクリーンウォッシュ』が該当します。
光触媒作用や帯電防止作用、高親水性などの効果でジョリパット外壁を汚れから守り、その美観を長期に渡り維持します。
④職人の高い専門性と技術力が必要
ジョリパットの塗替え材は、専用のものとあって、『やや特殊な塗料』に分類されます。
一般的に塗装に使用する塗料には、希釈する率や乾燥の仕方など使用上の決まりがいくつかありますが、ジョリパット専用の塗替え材の場合、中には一般塗料と施工方法が異なる場合があります。
実際に塗装をする職人さんに、『一般塗装の知識や技術』と『ジョリパットの知識や技術』がなくては、ジョリパットの特殊さを理解することができず、施工不良がおきてしまう可能性も十分に起こり得ます。
万が一そのような不測の事態に陥った場合、施工後のアフターケアーの依頼ができる業者なのか確認してみましょう。
またジョリパットは思いのままのデザインを施せるというのが魅力ですが、施工をするのは職人さんです。
技術力や創造性の乏しい業者や職人さんに依頼した場合、思ったようなイメージの外壁ではない仕上がりになることもあります。
施工事例の写真を見せてもらったり、得手不得手なデザインパターンの有無を確認したりすることをおすすめします。
◎まとめ
ジョリパットの意匠性の高さやメリットの多さは、家造りへのこだわりが強い人であればあるほど、選ぶ価値の高い外壁仕上げ材のひとつと言えるでしょう。
その分、施工する上での注意点や素材の特徴を理解している業者や職人さんに依頼しなければ、そのこだわりの家を維持することは出来なくなってしまいます。
どこの部分にしても、どの工法にしても、業者選びは非常に重要なポイントとなりますので、しっかりと検討をするようにしましょう。