【外壁塗装】チョーキング現象とは?起こる原因と対処方法について徹底解説!②
前回、「チョーキング現象」の原因、見極め方法について解説しました。
「チョーキング現象」とは外壁を手で触った時に手に白い粉が付く現象の事を言います。
これは塗料の経年劣化により樹脂の結合力が低下し、塗膜の中の白色顔料が浮いてしまう事で起こります。
チョークによく似た粉が付着することからその名前がついています。
「チョーキング現象」はある程度劣化した外壁であれば、塗装に樹脂塗料を使っている限りはほとんどの場合に起こる現象なので、外壁の塗り替えを行う良い目安と言われています。
しかし、悪徳業者や強引な訪問業者もそのことは知っており、「チョーキング現象を放っておくと壁が崩れてきてしまう」などと嘘を言って契約を取るなどの行為を行う可能性もあります。
今回は「チョーキング現象」が起きてしまった場合の対処方法について解説します。
チョーキング現象が起こる原因と見極め方についてはこちら↓
【外壁塗装】チョーキング現象とは?起こる原因と対処方法について徹底解説!①
対処方法:外壁の塗り替え
「チョーキング」が見られたら早めに対処しましょう。
基本的に「塗装」を行い改善していきます。
「チョーキング現象」が起こった壁は、ほとんど保護されていない裸の状態に近いです。
水を吸わないように塗装をしていたのに(外壁の目的は防水で、水が壁内に入らないようにし、劣化させないという目的があります)、塗装が剥がれて外壁は水を吸うようになってしまいます。
そして、塗装面が粉を吹いた状態であるため、塗り替えの際にそのまま塗料を塗ると、後に塗った塗料が浮いたり剥がれたりする原因にもなります。
塗り替えの前にはまず塗装面に高圧洗浄を行い、表面の汚れや粉をきれいに洗い流して塗料の密着性を高めます。
その後、下地調整を行い、中塗り、上塗りを行います。
補修の流れはこちらです。
①高圧洗浄
塗装に入る前に、まずは外壁ついた白い粉をしっかり落とさなければいけません。
そのために、高圧洗浄で綺麗に洗い落とす必要があります。
この時に、しっかり洗浄できないと粉が残ってしまい、塗膜の剥がれに繋がってしまいます。
下塗りの作業に入る前の大事な作業となりますので、信頼できる業者にお願いするのがベストです。
②下塗り
高圧洗浄で、綺麗に洗い流したあとは、新規塗料をしっかり密着させるために下塗りを行います。
下塗り塗料は、下塗り材とも言われ、プライマー、シーラー、フィラー、サーフェイサーなどと呼ばれる塗料の事で、上塗りの塗料を定着させる機能を持っていて、外壁の素材や塗料に合わせた最適な下塗り材を選択します。
「チョーキング現象」の場合、この下塗りの作業がとっても重要となってきます。
この作業を怠ってしまうと、新規塗膜の密着度が低くなり、数年以内に塗膜剥離といった施工不良になり兼ねませんのでご注意ください。
③中塗り・上塗り
下塗りが終了したら、環境などをしっかり考慮した塗料を選択し、中塗り・上塗りを行います。
最適な塗料を選び、正しい塗装作業をすることで長持ちするお家を作り上げることが可能となります。
塗料の種類
上塗りは、主流となるシリコン系、ウレタン系から、安価なアクリル系、耐用年数の長いフッ素系や無機系など多くの種類がありますので、ご自宅の立地環境などを考慮しながら決めましょう。
なかなか素人では判断の難しいところでもありますので、外壁塗装の実績を多く持つリフォーム会社に相談してみる事がおすすめです。
「チョーキング現象」の原因を抑えるラジカル塗料
紫外線が当たると顔料の中にある酸化チタンからラジカルという活性酸素が悪さをして、塗膜の結合などを分解して塗膜自体を劣化させてしまいます。
このラジカルを発生させないようにすれば劣化しないのではないか、という事に着目し、発生したラジカルを制御するように調整した「ラジカル制御型塗料」、略して「ラジカル塗料」というものを大手塗料メーカーの日本ペイントが発売しました。
このラジカルを抑えるという働きで寿命が長くなり、今一番人気がある塗料のシリコン塗料と同等、それ以上の長期耐久性(高耐候性)を持ち、価格もそこまで高くはありません。
「今はシリコンよりもラジカル塗料だ」と会社のオススメ塗料にしている業者さんもいるぐらいです。
ラジカル塗料は、まだそこまで多く種類があるわけではありませんが、チョーキング現象を抑えて、寿命を延ばす(保護する期間を長くする)という点に着目していて非常に良い塗料です。
悪徳業者の焦らせる手口に注意!!
お願いする外壁塗装業者があまり良くない場合や、悪徳訪問販売業者の場合、素人でも見てわかる劣化ですので、これをうまく利用して煽る業者もいるようです。
この「チョーキング現象」をエサに、必要以上に不安をあおってその場で契約させる手口があります。
「本日中に契約すれば大幅に割引を行う事が出来る」と言われても絶対に契約してはいけません。
特に訪問営業でくる業者の中に多いので、まずはすぐに契約をせず、別の業者にも見積もりをお願いしてみましょう。
「チョーキング」は確かに外壁塗装のサインでもあり、外壁塗装を具体的に考えなければいけないサインではあるのですが、そんな急に、例えば一ヶ月以内に家が崩れる、なんてようなことはありません。
「チョーキング現象」が起こったとしても、焦らずに業者選びを行いましょう。
◎ まとめ ◎
「チョーキング現象」が確認できたら、それは再塗装の目安になります。
放置しておくと劣化が進むので、なるべく早めに対処しておきたいところです。
今回ご紹介した方法でDIYによる対処も可能ではあると思います。
ですが、高所作業でケガをする危険、工期が長くかかる、塗装に塗りムラが出るなどのデメリットがあります。
「チョーキング現象」を利用した悪徳業者も存在するので注意が必要ですが、優良業者のプロに任せることで、より安心できる塗装を行うことが出来ます。
多くのリフォーム会社で外壁再塗装は行っていますので、いくつかの会社の話を聞き、見積もりを取ってみると良いでしょう。
御覧いただきありがとうございました。