ベランダ防水シートの張り替えにかかる費用は?張り替えのタイミングも解説!
ベランダ防水シートの張り替えにかかる費用は?張り替えのタイミングも解説!
雨風にさらされるベランダには、防水対策が欠かせません。
防水シートを使用している場合、張り替えにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか?
今回は、ベランダ防水シートを張り替えるタイミングや、費用相場を解説します。
シート防水以外の対策も知り、メンテナンスの際の参考にしてください。
ベランダ防水シートは2種類
ベランダの防水方法の1つである防水シートは、大きく2種類にわかれます。
まずは、それぞれの防水シートの特徴を確認しましょう。
塩化ビニール防水シート
塩化ビニール防水シートは、塩化ビニル樹脂を主成分とした、厚み1.5~2.5mmほどのシート防水材です。
工期が短く費用も比較的安価なことから、広く普及しています。
シートに柔軟性があるので、ベランダの形状が複雑でも張ることができ、耐水性・耐光性にも定評があります。
ゴム防水シート
ゴム防水シートは、ゴム素材を採用した厚さ1.2~2.0mmほどのシート防水材です。
ゴムでできているので伸縮性に優れており、塩化ビニール防水シートと同様に、複雑な形状のベランダにも使用できます。
継ぎ目が少なく防水性が高いのもメリットですが、ゴム防水シートは黒色のものが多いため、ベランダの印象が大きく変わる、暗いイメージになる可能性があることに注意しましょう。
ベランダ防水シートの寿命と張り替えのタイミング
ベランダ防水シートが寿命を迎えると、ベランダ床材が水や紫外線などの影響を受けやすく、劣化が早まるため、張り替えが必要になります。
ベランダ防水シートの耐用年数や劣化のサインを知っておくと、適切なタイミングで対処できるので安心です。
寿命は10~20年
ベランダ防水シートの寿命は、種類によって異なります。
耐用年数は塩化ビニール防水シートのほうが長く、10~20年ほどです。
一方のゴム防水シートも10年以上持ちますが、耐用年数は最長15年ほどで、塩化ビニール防水シートよりもやや短めとなっています。
また、どちらも寿命を迎えるだけでなく、次のような症状が見られたら張り替えを検討しましょう。
劣化のサイン①シートの破れ
ベランダ防水シートは紫外線や熱、水分、風などによって劣化していきます。
劣化のサインで最も多いのが、シートの破れです。
防水シートが破れると機能が低下し、雨漏りなどのトラブルを引き起こす可能性もあります。
破れがひどい場合は見た目でわかりますし、一見破れていないようでも、触ってざらつきや凹凸を感じたり、水をかけて染みこんだりしたときにも、破れが生じているといえるでしょう。
劣化のサイン②シートの膨れ
防水シートに膨れている部分があるのも、劣化のサインです。
膨らみは、防水層の下に水が入り込み、気化して起こっている可能性が高いです。
膨らみを放置するとさらに劣化が進み、防水シートが破れてしまうこともあるため、早めの対処が必要です。
劣化のサイン③接合部分の剥がれ
ベランダ防水シートには結合部分があり、劣化すると剥がれて雨水が浸入しやすくなります。
剥がれている範囲が少なくても、耐水・防水機能に影響を及ぼし、耐用年数に大きく影響する可能性があるため、見つけたら張り替えを検討しましょう。
劣化のサイン④シートのめくれ
接合部分の剥がれを放置すると、そこから雨水や風が侵入し、シートがめくれてしまうこともあります。
防水シートがめくれると下地に直接雨や紫外線が当たるため、耐用年数が大幅に短くなるかもしれません。
シートのめくれを発見したら早急に対処する必要がありますが、そもそもめくれる前に張り替えて、ベランダを守るのがベストだといえます。
ベランダ防水シートを張り替えるのにかかる費用は?
ベランダ防水シートの張り替えにかかる費用の目安は、以下の通りです。
- 塩化ビニール防水シート:1㎡あたり4,500~8,000円
- ゴム防水シート:1㎡あたり4,000~7,000円
耐用年数が長い塩化ビニール防水シートのほうが、ゴム防水シートよりも張り替え費用がやや高くなります。
また、上記は防水シートの張り替えにかかる費用で、これ以外に以下のような費用も発生します。
- 既存の防水シート撤去費用:1㎡あたり約3,500円
- 下地処理:1㎡あたり約700円
- ドレンまわり処理:約25,000円
- 廃材処分費:1㎡あたり約2,000円
- 昇降階段費:約120,000円
一般的なベランダの広さは10㎡ほどといわれているので、上記の金額で計算すると、張り替えにかかる費用は25万円ほどになります(防水シート1㎡あたり5,500円で計算)。
費用は業者によっても異なるので、詳しくは施工を依頼したい業者に見積もりを出してもらいましょう。
ベランダ防水シートの寿命が来たら、他の防水方法も検討を!
ベランダ防水シートが寿命を迎えたら、張り替えだけでなくその他の防水方法も検討しましょう。
シート防水以外の施工方法は、次の3種類です。
ウレタン防水
ウレタン防水は、ウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を作る方法です。
費用相場は1㎡あたり4,500~8,000円ほどで、塩化ビニール防水シートを張るのとほぼ変わりません。
費用を抑えて施工できるだけでなく、手作業でウレタン樹脂を塗っていくので、ベランダの形状などの影響を受けないのもメリットだといえます。
ただし、ウレタン防水はウレタン樹脂の塗布と乾燥に1週間前後の時間がかかるため、工事を早く終わらせたい場合に向きません。
また、手作業で塗るので、職人の技術が高くないと防水機能が正常に働かない可能性もあるので注意が必要です。
FRP防水
FRP防水は「繊維強化プラスチック」という、軽量で強度のある素材を使用した防水方法です。
費用相場は1㎡あたり4,000~10,000円ほどで、場合によってはシート防水より高くなることもあります。
しかし、平均1~2日と短期間で工事が完了し、丈夫に仕上がるため人気が高く、最近はベランダの防水方法としてFRP防水を選択する人も増えています。
この防水方法のデメリットは、こまめなメンテナンスが必要な点です。
FRP素材は紫外線に強くないため、5年に1度はトップコートを塗り替えなければならず、手間と費用がかかります。
アスファルト防水
アスファルト防水は、アスファルトを含んだシートを、高熱で溶かしながら接着する方法です。
費用相場は1㎡あたり6,000~10,000円ほどで、耐久性が高いのが特徴です。
しかし、広い場所向けの施工方法で、一般的な戸建てやマンションなどのベランダで行うのは難しいので、この方法を選ぶケースは少ないといえます。
ベランダ防水シートの張り替えはどこに頼む?
ベランダ防水シートの張り替え時期がきたら、どこに工事を依頼すればよいのでしょうか。防水工事を請け負ってくれるのは、以下のような会社です。
- 家を建てる際に利用したハウスメーカー
- 住宅の改修全般を行うリフォーム会社
- 屋外工事を専門とする外壁塗装会社
- 防水工事に特化した防水専門会社
ハウスメーカーは、使用した素材などにも詳しいので安心感が大きいですが、下請け会社に施工を任せることも多いので、費用がやや高くなるかもしれません。
ベランダ以外の箇所のリフォームを検討している場合は、リフォーム会社を利用すると、さまざまな工事について相談できます。
ただし、こちらもハウスメーカー同様下請け会社への依頼が多いので、割高になる可能性があることを覚えておきましょう。
外壁塗装会社は、屋根や外壁、ベランダなど、住宅の外部に関する専門家です。
知識や経験、技術力のある職人がそろっており、外壁塗装などもまとめて行いたい場合に最適だといえます。
より高い防水効果を期待したいと思ったら、防水専門会社に相談するのも1つの方法です。
ベランダはもちろん、屋根や外壁の防水工事も行っているので、気になる部分があれば一緒に見てもらうとよいでしょう。
ベランダ防水シートの張り替えは費用相場を知り、最適な依頼先を探そう
ベランダ防水シートの張り替えにかかる費用相場は、10㎡で25万円ほどです。
劣化が見られる場合は、寿命を迎える前でも業者に相談し、防水機能の低下、ベランダ床材への悪影響を早めに食い止めましょう。
マルセイテックでも、ベランダ防水シートの張り替えをはじめとした、ベランダ防水対策を承っています。屋根や外壁などの工事も対応可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。