サイディングの厚み、14mmと16mmの違いは?最適な厚みの選び方も解説
サイディングの厚み、14mmと16mmの違いは?最適な厚みの選び方も解説
建物の外壁材として主に使用されるサイディングは、種類や厚みが選べます。
サイディングの厚みが違うと、何に影響するのでしょうか。
今回は、14mm、16mmなど、サイディングの厚みごとの違いを解説します。
最適な厚みをどのように選ぶかも知り、家づくりの参考にしてください。
外壁に使用するサイディングの種類
外壁に使用するサイディングの素材は、大きく4種類です。まずは、それぞれの特徴を見てみましょう。
■窯業系サイディング
窯業系サイディングは、セメント質と繊維質を原料としています。
耐久性や耐火性に優れており、デザインやカラーも豊富なことから、住宅の外壁材として最も普及している種類です。
施工費用の相場は4種類のなかでもっとも高く、1㎡あたり5,000円前後となっています。
■金属系サイディング
金属系サイディングは、金属板に樹脂断熱材を加えたものです。
重量が窯業系サイディングの3分の1程度と非常に軽量で、カバー工法に用いられることが多いのも特徴だといえます。
軽くても防音性や断熱性が高く、窯業系サイディングの次に人気があります。施工費用の相場は、1㎡あたり4,000円前後です。
■木材系サイディング
木材系サイディングは、木材に塗装をして作られる外壁材です。
温かみのある外観に仕上がり、高い断熱性を持っていますが、木材であるため防火性は低く、水にも強くありません。
よって、雨風の影響を受けやすく、よりよい状態を保つのにこまめなメンテナンスが必要です。施工費用の相場は、1㎡あたり2,500円前後です。
■樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは、塩化ビニル樹脂を原料とした外壁材です。
日本ではほとんど普及していませんが、北米では多く使用されています。
樹脂系サイディングはシーリングなしで施工でき、防水性に優れているのが特徴です。浸水しても乾燥しやすく腐食しにくい、軽量でカバー工法に適しているなど、多くのメリットがありますが、デザインが少ないため選択肢が限られます。
施工費用の相場は、1㎡あたり3,500円前後です。
厚みによるサイディングの違い
サイディングは原料によって4種類に分けられるだけでなく、厚みも複数から選べます。
厚みの違いは、どういった点に影響するのでしょうか。
■耐火性
厚みがあるサイディングのほうが、耐火性が上がる傾向にあります。
火災に強い家を希望する場合は、厚めのサイディングがおすすめです。
しかし、厚みがあまりなくても、塗料やサイディングの原料によって、耐火性を高めることもできます。
■耐久性
耐久性は厚みにあまり左右されないといわれていますが、14mm以下のサイディングは、釘打ちで固定するので、釘を打った場所からサビが発生する可能性があります。
サビが広がると住宅全体の劣化につながり、耐久性にも影響するかもしれません。
また、14mm以下のサイディングはメンテナンスを頻繁に行う必要があるので、15mm以上のサイディングのほうが、耐久性・コスト面の両方をカバーできるでしょう。
■施工方法
厚みが14mm以下か15mm以上かで、施工方法が変わります。
前述の通り、14mm以下のサイディングは、外壁に釘で打ち付けていく工法です。
一方、15mm以上のサイディングは、金具でサイディングを固定します。釘で打ち付けると見た目があまりよくなく、サビの原因にもなりますが、金具で固定すれば美しい外観を長く保てる可能性が高まります。
■デザイン性
厚みのあるサイディングは、深掘りしたデザインも実現できるので、デザイン性を重視したい場合は厚みがあるものがおすすめです。
しかし、17mm以上のサイディングのようにあまり厚みがあるものは、デザイン面でのメリットは大きいですが、費用に対して機能性が伴わないといったデメリットも生じます。
よって、デザインに強いこだわりがない場合は、金具で固定できる程度の厚みがある15~16mmのサイディングを選ぶのがよいでしょう。
■費用
サイディングは厚みがあるもののほうが機能性が上がるため、費用も高くなります。
しかし、価格とサイディングの機能性が見合わないこともあるため、「厚ければ厚いほどよい」というわけではないことも覚えておきましょう。
厚みごとのサイディングの特徴
サイディングには14mm、16mmなど、さまざまな厚みがあります。
厚みごとにどのような特徴があるのかを、解説します。
■14mm
厚みが14mmのサイディングは、現在販売されているもののなかでは最も薄いです。
ほかの厚みのものと比べると安価なため、14mmを選ぶ人も多くいます。
外壁に釘で打ち付ける工法を取る14mmのサイディングは、見た目があまりよくないのが大きなデメリットです。
また、ひび割れを起こしやすい、デザインが限られるといった難点もあります。
■15mm
金具で固定できる15mmのサイディングは、見た目の美しさが特徴です。
14mmと比べてデザインの選択肢も非常に増えるので、理想の外観を実現しやすいのも魅力でしょう。
金具で固定できる厚みのサイディングのなかでは、最も薄く費用も安いので、「こだわりはあるが、あまり費用をかけすぎたくない」という人におすすめです。
■16mm
16mmのサイディングは、15mmのサイディングよりも耐火性がやや上がります。
厚みが増すぶん費用も高くなりますが、それ以外は15mmと大きな違いはないといえます。
耐火性は塗料やサイディングの原料でも上げられますが、特に重視したい人は15mmよりも16mmを選ぶとよいでしょう。
■17mm
17mmのサイディングは、16mmよりもさらに厚みが増し、デザイン面でのメリットがアップします。
深掘りのデザインも選べるので、「外観にこだわりたい」という人におすすめです。
しかし、15mm、16mmよりも費用がかかるものの、耐久性や防火性に大きな違いはありません。機能面とコストが見合わないというデメリットもあるため、選ぶ際は注意が必要です。
■18mm
厚さ18mmのサイディングも販売されていますが、選択する人は少ないです。
厚みが増すぶん費用も高くなりますが、機能性は16mmと大差がないといわれています。
しかし、17mmのサイディング同様、深掘りしたデザインを実現できるので、高級感ある外観にしたい、オリジナリティを重視したいという人は、検討してみるとよいでしょう。
■かつては12mm以下のものも
現在は、厚みが14mm以上のサイディングが主流となっていますが、少し前までは厚み12mm以下のサイディングが主流だったといわれています。
厚みがあまりない当時のサイディングは、安価なものの劣化が早く、限られた予算での施工を余儀なくされる人が選ぶという印象でした。なお、12mm以下のサイディングは現在販売されていません。
サイディングの厚みは15mm以上がおすすめ
サイディングの厚みは複数から選べ、厚みによって特徴やメリットが異なります。
サイディングの厚みに迷ったら、15mm以上のものがおすすめです。
14mmのサイディングは、施工費用は抑えられますが、見た目がよくない、釘打ちのため定期的なメンテナンスが必要といったデメリットがあります。メンテナンスのたびにかかる費用を考慮すると、結果的に15mm以上のもののほうがお得ということにもなりかねません。
反対に17mmを超えるサイディングは、デザイン性こそ15mm、16mmより高いものの、機能性はほぼ変わらず、施工費用がかさみます。
違いを理解したうえで、予算や要望に合ったサイディングを選ぶのがベストですが、迷ったら15mm、もしくは16mmのサイディングを選ぶと、失敗が少ないのではないでしょうか。
サイディングは14mmと16mmで違いが多い!厚み選びも業者に相談を
サイディングは厚みが14mmを超えるかどうかで、機能性や施工方法に違いが生じます。
おすすめは15mm、16mmのサイディングですが、それぞれの厚みの特徴を知り、最適なものを選びましょう。
弊社では、サイディングの厚みに関するご相談を承っています。サイディングの原料ごとの特徴なども丁寧にお伝えし、安心の施工を実施いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
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