金属サイディング後に窓廻りのコーキングが必要な理由は?補修の目安も解説
金属サイディング後に窓廻りのコーキングが必要な理由は?補修の目安も解説
耐久性の高い金属サイディングは、近年人気を集めています。金属サイディングを採用する場合は、窓廻りのコーキングも必要です。
今回は、金属サイディング後に窓廻りのコーキングを行う理由などを解説します。
コーキングの定期的な補修の重要性も知り、住宅をよりよい状態で長く保ちましょう。
金属サイディングとは
金属サイディングとは、柄がつけられた金属板(表面材)と芯材、断熱効果のある裏打材を組み合わせた外壁材です。
仕上がりが均一で塗装仕上げが不要なこと、また、軽量で省エネ効果も期待できることから、近年人気の外壁材の1つとして注目を集めています。
金属サイディングの表面材は、大きく4種類あります。
■塗装ガルバリウム鋼板
塗装ガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛の合金メッキを表面材に採用したものです。
アルミニウムを55%含んでおり、高い耐久性があります。従来の亜鉛メッキ鋼板の数倍サビに強いといわれています。
■塗装溶融亜鉛メッキ鋼板
塗装溶融亜鉛メッキ鋼板は、溶融亜鉛メッキ鋼板に合成樹脂塗料による焼付塗装を施したものです。
耐久性だけでなく加工性にも優れており、屋根や外壁はもちろん、電気製品などにも使用できます。
■アルミニウム合金塗装板
アルミニウム合金塗装板は、アルミ鋼板に塗装をしたものです。
ガルバリウム鋼板が普及するまでは、金属サイディングの主流でした。
ガルバリウム鋼板と比べると費用がかかってしまいますが、耐久性やメンテナンス性が高いことから、いまも一定の人気を保っています。
■塗装ステンレス鋼板
塗装ステンレス鋼板は、ステンレス鋼板に塗装を施したものです。
耐食性に優れているためサビが発生しにくく、耐久性にも定評があります。また、金属サイディングのなかでは加工のしやすさが最も高いといえます。
■金属サイディング後に窓廻りのコーキングをする理由
外壁に金属サイディングを選択する場合は、窓廻りのコーキングも欠かせません。
コーキングとは、建物の気密性や防水性を高めるために、施工でできたすき間を、専用のコーキング剤で充填することです。
窓廻りコーキングが必要な理由は、大きく2つです。
■サビ防止
金属サイディングは、どれも優れた耐久性を持っていますが、経年劣化によってサビが発生することもあります。
特に、窓廻りは外壁との境目になるので、雨水の侵入によるサビ発生を防止するためにも、コーキングが必要です。
■変形防止
金属サイディングは衝撃に強いですが、場合によっては変形することもあります。
コーキング剤は弾力性があるため、窓廻りをコーキングすることで、外部からの衝撃を緩和できます。
窓廻りはもちろん、サイディングのジョイント部分にもコーキングを施すことで、金属サイディングの変形の防止につながります。
コーキングの寿命と補修の目安
金属サイディングのサビや変形防止に重要な役割を果たすコーキングですが、サイディングを貼る際に行うだけでよいわけではなく、定期的な補修でよい状態を保たなければなりません。コーキングの寿命と、補修が必要な目安を見てみましょう。
■窓廻りコーキングの寿命
窓廻りコーキングの寿命は、気候や日当たりによって、コーキングの寿命は変わります。
一般的には5~10年ほどで補修が必要といわれていますが、さらに短い期間での補修が求められるケースもあります。
どれくらいで補修すればよいかは、施工時に業者に聞くのがおすすめですが、わからない場合は5年を目安に一度チェックしてもらうとよいでしょう。
■補修の目安①ひび割れ
コーキングが劣化すると、ゴムのような弾力ある手触りに変化が現れます。補修が必要な状況の1つが、コーキングのひび割れです。
コーキングにひび割れが見られる場合、衝撃を緩和するなどの力が弱まっている可能性が高く、金属サイディングの下地にも影響が出るかもしれません。
■補修の目安②黒いシミ
コーキング剤には「可塑剤(かそざい)」という、柔らかさを与える成分が含まれています。
この可塑剤は、施工から1~2年経つと表面に浮き出てきて、黒いシミになることがあります。これを「ブリード現象」といいますが、ブリード現象が起こるとコーキングの劣化が早まることも懸念されるので、黒いシミを見つけたら早めに対処しましょう。
黒いシミは、施工時に「ブリード現象防止剤」を塗る、ノンブリードタイプのコーキングを使用するといった方法での予防もできます。
■補修の目安③すき間や硬化
コーキングは雨風や紫外線が当たることで収縮を繰り返し、水分や油分が徐々に抜けて弾力を失って硬くなってしまいます。
コーキングの両端にすき間ができたり、触ると硬くなったりしている場合は、劣化の可能性が高いです。
すき間ができるとそこから雨漏りするリスクもあるため、早めの対処が必要です。
特に、日当たりがよい南側の窓廻りは、定期的にコーキングの様子をチェックしましょう。
コーキングの劣化を放置するとどうなる?
ひび割れやすき間、剥がれといったコーキングの劣化部分があると、住宅内に雨水が浸入してしまいます。
劣化を放置すれば雨水が侵入し続け、外壁材に雨水がしみ込み腐食する、住宅内に雨漏りすることもあります。
建材の湿気は、カビやシロアリの発生リスクも高め、住宅だけでなく住んでいる人の健康にも被害を及ぼすかもしれません。
「コーキングの劣化ぐらい」と思って放置すると、のちのち補修のために多額の出費が必要になったり、建物の寿命を早めてしまったりするので、定期的なチェック・補修を行うようにしましょう。
窓廻りのコーキング補修を業者に依頼するメリット
窓廻りをはじめ、さまざまな箇所のコーキングを自分でDIYする人もいます。
慣れている人は自分でコーキング補修をすることも可能ですが、迷ったら業者に依頼して補修してもらうのがおすすめです。
窓廻りのコーキングを業者に依頼するメリットは、3つあります。
■最適な施工を提案してくれる
経験豊富なプロに依頼すれば、最適な施工を提案してくれます。
コーキングの劣化がどれくらい進行しているかによって、補修の方法も少しずつ変わってきますが、知識や経験がない人には判断が難しいです。また、「補修が必要だ」と思っている箇所も、実はプロが見たらまだ補修の必要はない、ということもあるかもしれません。
「補修が必要かもしれない」「現状を確認したい」と思ったら、コーキングの状態に応じた施工内容を判断できる業者に相談してみてください。
■高所作業も安全に行える
低所の窓廻りコーキングは自分でも手が届くかもしれませんが、高所になると足場が必要です。
自宅にある脚立などを使って高所作業をすると、転落などのリスクが伴います。
業者に依頼すれば、安全に作業できる足場を組んでコーキング補修を行ってくれます。自分で行えば失敗する、怪我をする可能性がついて回りますが、業者に依頼すれば安全かつ正確に補修をしてくれるので安心です。
■その他の不具合も見つけられる
住宅の劣化は、実は一部だけでなく広範囲に及んでいる可能性もゼロではありません。
業者に依頼すれば、窓廻りのコーキング以外の不具合も見つけ、適切な補修方法を提示してくれます。
コーキングをチェックしてもらうときには、外壁や屋根、住宅の基礎なども一緒に見てもらうと、劣化を早める要素に早く気づき、補修にかかる費用も抑えられるでしょう。
金属サイディングは窓廻りのコーキングが重要!依頼は専門知識や経験のある業者へ
耐久性の高い金属サイディングを住宅に採用する際には、カビや変形防止のために窓廻りをはじめとしたコーキングを行います。
コーキングは5~10年で補修し、よい状態を保って役割を果たせるようにしましょう。
弊社でも、窓廻りなどのコーキングに関するご相談を承っております。
コーキングの劣化が見られる、施工から一定期間経過しているという方は、お気軽にお問い合わせください。