屋根の軒天(のきてん)の修理はどこに頼む?修理にかかる費用相場も解説!
屋根の軒天(のきてん)の修理はどこに頼む?修理にかかる費用相場も解説!
屋根の軒天(のきてん)部分に不具合が生じたら、修理はどこに頼むとよいのでしょうか。修理内容や方法、費用相場を知っておくと、もしものときも安心です。
今回は、軒天の修理に関する情報をお届けします。軒天が持つ重要な役割も理解し、早めの修理を検討しましょう。
軒天(のきてん)の役割
まずは、軒天にはどのような役割があるのかを知っておきましょう。聞き慣れない人も少なくない「軒天」ですが、実は住宅をよりよい状態で保つための重要な役割を担っています。
軒天とは
軒天(のきてん)とは屋根の真下の壁で、軒先(のきさき)の天井部分に当たります。ちなみに、軒先は外壁より出ている屋根部分を指します。軒天にあたる部分の呼び方は、「軒裏」「軒裏天井」「軒天井」「上げ裏」など、さまざまです。
軒天の役割
屋根の裏側にあたる軒天には、以下のような役割があります。
- 雨漏り防止
- 紫外線ダメージを防ぐ
- 見映えをよくする
軒天は屋根と外壁が結合する部分で、住宅の基礎や内部に雨水が入り込むのを防ぎます。また、紫外線の直接的なダメージを防ぐのも、軒天の役割の1つです。
軒天は外からよく見える場所でもあるので、デザインや色選びも重要になります。外壁や屋根に合わせた軒天を選ぶことで、よりよい見映えも実現できるでしょう。
軒天の素材は大きく2種類
軒天の素材は、大きく「不燃系」と「木材系」の2つに分類されます。それぞれの素材について、詳しく見てみましょう。
不燃系素材
隣家で火災が起こった場合、軒天が燃えやすいと延焼を加速させる原因となります。よって、最近は多くの住宅の軒天には、以下のような不燃系素材が使用されています。
- ケイカル板
- スラグ石膏板
- フレキシブルボード
- 金属板
ケイカル板は耐火性、耐水性に優れた素材です。
合成建材のため強い衝撃で割れることがありますが、部分的な張り替えで対処できます。
スラグ石膏板はエクセルボードとも呼ばれ、耐火性に優れており、価格も良心的なのが特徴です。しかし、耐水性にやや欠けるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
フレキシブルボードはセメント原料で不燃性が高く、衝撃や湿気にも強いですが、重量があるため軒天に使用されるケースはほかの素材と比べて少ないです。金属板は耐久性・耐火性だけでなくデザイン性も優れています。メンテナンス頻度も低く済みますが、劣化によるサビには注意が必要です。
木材系素材
軒天に使用される主な木材系素材は、ベニヤ板です。かつては3~5mmほどの薄くて軽いベニヤ板を軒天に使用するのが一般的でした。
ベニヤ板は安価で入手しやすいですが、耐水性や耐火性が低く、塗装を市内とカビや腐食も起こりやすいため、昨今はあまり使用されていません。
軒天の修理が必要なのはどんなとき?
軒天の修理を検討しなければならないのは、どのようなときなのでしょうか。
修理が必要な4つのケースを紹介します。
剥がれ
化粧板や木材系の軒天が劣化すると、表面が剥がれることがあります。
剥がれが生じた木材は塗装だけでは対処できないケースが多く、下地からの補修が必要になります。
シミ・色あせ
軒天のシミや、軒天と破風板(屋根の横部分)の境目の変色などは、雨水を原因とした劣化のサインの1つです。
軒天にシミが見られる場合、建物に湿気が溜まって強度に影響することもあるので、早急な点検と修理が求められます。
似たような症状で、経年劣化による色あせが挙げられますが、色あせだけなら早急な修理は不要なケースが多いです。
見分けがつかない場合は、専門の業者に一度見てもらうとよいでしょう。
カビ・藻の発生
軒天にカビや藻が発生するのは、雨水の排水がうまくできていない証拠です。
住宅内への雨漏りが起こる可能性も高いので、早めに修理を検討しましょう。
穴・欠落
軒天の問題を放置すると、劣化が進んで穴が空いたり、欠落したりするかもしれません。
穴や欠落は、雨水の浸食以外に、害獣の侵入・定住といった問題を引き起こすこともあります。
害獣が住み着けば不衛生ですし、害獣対策のための手間や費用もかかってしまうので、すぐに修理をしなければなりません。
軒天の修理はどこに頼む?
軒天の不具合が見つかり、修理が必要になった場合はどこに頼むとよいのでしょうか。
まずは、信頼できる工務店に相談するのがおすすめです。
施工を依頼した工務店なら、修理が必要な箇所を適切に判断し、内容に合った業者を手配してくれます。
しかし、信頼度は高いものの、工務店を経由するぶん費用はかさみます。
もう1つおすすめなのが、屋根修理を専門とした業者への依頼です。
屋根の塗装や張り替えなど、屋根に関する施工を専門とした業者なら、軒天修理の知識や経験も豊富なので、安心して依頼できます。
軽作業なら「自分でできるかも」と思うかもしれませんが、軒天の修理は高所での作業となり危険です。また、見えている部分以外の問題も起こっている可能性があるので、点検・修理は専門業者にお願いしましょう。
軒天の修理方法と費用相場
軒天のトラブルが起こった場合の修理方法は、大きく3つです。
費用相場とともに、詳しい修理内容をチェックしましょう。
再塗装
経年劣化による色あせなどは、再塗装で対処できます。再塗装にかかる費用相場は、1㎡あたり1,000円ほどです。外壁や屋根と層と同時に行うことで、足場第を抑えられます。
高圧洗浄機などを使って古い塗料を落とし、ひび割れや小さな穴がある場合は、パテで埋めていきます。
その後、下塗りと上塗りをすれば、修理は完了です。最近は耐水性や防カビ性の高い塗料も増えているので、機能性に優れた塗料を選ぶと、より軒天の強度が増します。
カバー工法
いまある素材を下地として利用できるときは、カバー工法を用いた修理を行うのが一般的です。
費用相場は素材にもよりますが、1㎡あたり8,000円前後です。軒天を剥がさず、上から板を貼りつけるカバー工法は、廃材があまり出ないので費用を抑えられます。
新しい軒天材を貼りつけて補強したら、塗装をして完成です。素材が新しくなるぶん、強度だけでなく見た目もよくなりますが、古い素材が残るので換気効果に影響が及ぶことを覚えておきましょう。
張り替え
大きな穴が空いている、劣化がひどいといった理由でいまある軒天材が使えない場合や、換気効果を上げたい場合は、カバー工法ではなく新たな軒天材への張り替えを行います。
張り替えの費用相場は、1㎡あたり12,000円前後です。
もともとの軒天材を剥がすため費用はかさみますが、屋根内部をしっかり点検し、さまざまな問題を一気に解決できます。
軒天材を一新することで美しい見た目と高い強度を実現し、必要に応じて屋根裏や軒裏などの修繕も可能です。
軒天の修理をどこに頼むかは重要!マルセイテックにご相談を!!
屋根の軒天トラブルは、経年劣化による色あせのような軽度のものから、害獣が住み着くような穴が空いてしまう大きなものまでさまざまです。放置すると雨漏りが起こったり、住宅の基礎に影響したりするため、早急な修理が求められます。
修理をどこに頼むか迷ったら、住宅を建てる際に依頼した工務店や、近くの屋根修理専門業者に相談するのがおすすめです。
相見積もりを取って、費用や対応を比較するのもよいでしょう。
信頼して任せられる業者を見つけ、早期のトラブル解消で住宅をよりよい状態に保ってくださいね。
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