遮熱塗料は効果なし?効果がないといわれる理由とメリットを解説!
遮熱塗料は効果なし?効果がないといわれる理由とメリットを解説!
遮熱塗料は、日光の熱を防いで室内の温度が上昇しないよう対策するといわれています。夏場に重宝する塗料といわれていますが、実際にメリットはあるのでしょうか。
情報のなかには、遮熱塗料は効果なしといわれている口コミがあります。実際に遮熱塗料は効果がないのでしょうか。
今回は遮熱塗料が効果なしといわれている理由や、利用するメリットについて詳しく解説します。
■遮熱塗料は効果なしといわれる理由■
遮熱塗料は効果なしと噂がありますが、なぜ効果がないといわれているのでしょうか。理由はさまざまありますが、遮熱塗料の特性によって効果の噂が出ているようです。
遮熱塗料は効果なしといわれる理由としては、下記の通りになります。
- 耐用年数やグレードで性能が変わる
- 遮熱効果の性能がそこまで高くない
- 断熱効果があるわけではない
- 塗り直しが求められる
- 塗料の塗りムラがある
- 塗膜が汚れれば効果は下がる
遮熱塗料は効果なしといわれている理由とは、どのようなことなのか詳しく解説します。
耐用年数やグレードで性能が変わる
遮熱塗料の効果は耐用年数やグレードによって、大きく性能が変わります。そのため、塗料の種類の違いで、効果がないと感じられる人がいるかもしれません。
細かい耐用年数は商品によっても異なりますが、主に下記のような違いがあります。
- アクリル系:6年
- ウレタン系:8年~10年
- シリコン系:10年~15年
- フッ素系:15年~20年以上
耐用年数が短い塗料は、性能が低い傾向があり、何度も定期的に塗り直しが要求されます。このように、塗料の種類によって性能が低いと感じられるものがあるため、効果がないと感じる人がいるのかもしれません。
遮熱効果の性能がそこまで高くない
遮熱塗料は日光からの熱を反射する力が60~80%程度といわれており、単体では遮熱効果が低いとされています。そのため、より性能を高めるために、遮熱シートや断熱材を用いるケースが多いです。
組み合わせによっては、遮熱効果が高くなることもあるので、夏場の暑い季節で室温が高くならないためにも、遮熱効果が高い組み合わせを検討しましょう。
断熱効果があるわけではない
遮熱塗料はあくまでも日光を反射させるための塗料です。完全に熱伝導を抑えるわけではありません。
例えば、遮熱塗料は屋外からの熱の侵入を抑える効果がありますが、断熱材は熱の伝導率を低下させ、室内の温度が外気温で高くならないように抑える効果があります。
このように、外気温からの熱を防ぐなら、遮熱塗料よりも断熱材のほうが効果は高いでしょう。塗料や素材の特性によって、得られる効果は異なります。より理想的な住まいを実現するためにも、断熱効果が高い塗料や素材を選ぶことが大切です。
塗り直しが求められる
遮熱塗料は耐用年数が比較的短いものが多いため、塗り直しが求められます。この塗り直しをしていないことから、性能が落ちて効果がないと感じる人も多いかもしれません。
遮熱効果を維持するためにも、塗り直しは定期的に行う必要があります。また、遮熱塗料は一般的な塗料よりもコストがかかるため、費用が高く付く可能性があるでしょう。
遮熱塗料を行うときは、どれくらいの費用がかかるのか事前に見積もりを取得しておくことをおすすめします。
塗料の塗りムラがある
遮熱塗料は比較的塗りにくい塗料です。そのため、業者に依頼しても、職人によっては塗りムラが生じる恐れがあるでしょう。
塗りムラが生じた場合、遮熱効果もムラが出て正しい効果が出ない可能性があります。その結果、効果がないと感じてしまうかもしれません。
遮熱塗料を利用するなら、確かな腕を持っている職人に依頼して相談したほうが良いでしょう。
塗膜が汚れれば効果は下がる
遮熱塗料の表面が汚れれば、遮熱効果は下がっていきます。基本的に外壁に遮熱塗料は塗るため、雨風にさらされやすい環境にあるのが特徴です。
徐々に汚れていくと、遮熱塗料の遮熱効果は下がります。汚れが付着した場合は、定期的に汚れを落とすなどして、効果を最大限高めることが肝心です。
■遮熱塗料を利用するメリット■
遮熱塗料は効果なしと噂がありますが、実際に利用するメリットとは、どのようなことが考えられるでしょう。遮熱塗料を利用するメリットについて、詳しく解説します。
- 屋根の温度上昇を抑制する
- ヒートアイランド現象を抑制する
- 電気代節約に繋がる
遮熱塗料を利用するメリットについて、詳しく解説します。
屋根の温度上昇を抑制する
遮熱塗料を屋根に塗装すれば、表面温度を15℃~20℃ほど低下させることが可能です。夏場でも屋根の表面温度を7℃~8℃ほどは抑えられます。
屋根の温度上昇を抑えることができれば、室内温度の上昇も抑えることが可能です。その結果、室内を快適な温度に保つことができます。
夏場に快適な温度で過ごしたいのであれば、効果的な塗料といえるでしょう。
ヒートアイランド現象を抑制する
遮熱塗料で屋根の温度上昇を抑えることができれば、ヒートアイランド現象を抑制できます。ヒートアイランド現象は、都市部の気温が周辺よりも高くなる現象を指しており、建物の高層化が原因といわれている現象です。
熱がこもりやすい状態なので、室内や周辺環境の温度が高くなります。遮熱塗料なら、建物に熱がこもるような状態が避けられるので、ヒートアイランド対策に繋がるでしょう。
電気代節約に繋がる
遮熱塗料を使って室内の温度上昇を抑えることができれば、エアコンなどの空調を使う頻度が少なくなります。その結果、電気代節約に繋がるでしょう。
特に夏場の暑い日は、エアコンによる電力消費が激しくなります。しかし、遮熱塗料をうまく活用すれば、室内温度の上昇が抑えられるので、エアコンの使用頻度も抑えられるでしょう。
■遮熱塗料の効果を高める方法■
遮熱塗料の効果を高めるためには、いくつか方法があります。効果を高める方法を実践すれば、今以上に遮熱効果が高くなり、快適な室温を維持することができるでしょう。
遮熱塗料の効果を高める方法は、下記の通りです。
- 日射反射率が高い遮熱塗料を選択する
- JIS規格の評価が高い遮熱塗料を選択する
- できるだけ明るい色で外壁塗装する
- 遮熱シートと併用する
遮熱塗料の効果を高める方法について、詳しく解説します。
日射反射率が高い遮熱塗料を選択する
遮熱塗料の効果を高めるなら、日射反射率が高い遮熱塗料を選択する方法があります。日射反射率とは、太陽光に含まれている近赤外線を反射する割合のことです。日射反射率が高い遮熱塗料ほど、熱を遮る効果が高く、省エネ効果が最大限に活かせます。
日射反射率は、メーカーによって異なるので、事前に確認してから選択することが大切です。
JIS規格の評価が高い遮熱塗料を選択する
遮熱塗料には、JIS規格と呼ばれる日本塗料工業会が定めた規格があります。熱星を1~3にランク付けしており、日塗工ホームページで登録商品と、遮熱性能を確認することが可能です。
ただし、JIS規格は2018年に定められたので、登録件数はそれほど多くありません。できるだけ評価の高い遮熱塗料を選ぶことは大切ですが、登録されていない塗料も性能が高いものがあります。
あくまでも、JIS規格は参考にしておき、性能が高いかどうかは実際の評価を確認して利用するか検討してみてください。
できるだけ明るい色で外壁塗装する
遮熱塗料の効果を最大限活かす方法として、できるだけ明るい色の塗料を選択する方法があります。日光を反射してくれる色を選択すれば、遮熱効果は高くすることが可能です。
日光を反射してくれる色としては、白が該当します。反射率は塗料のカタログやパンフレットから確認できるので、事前に確認しておきましょう。
遮熱シートと併用する
遮熱塗料だけじゃなく、遮熱シートも使用しましょう。遮熱シートは、熱の伝導率を抑える効果があります。シートなので、塗料のような塗りムラがなく、均等に効果を得ることが可能です。
遮熱塗料と併用して使えば、遮熱効果を最大限にプラスできます。ただし、併用すれば、それだけ費用がかかるので、慎重に検討することが大切です。
■遮熱塗料と遮熱シートを併用するメリット■
遮熱塗料と遮熱シートを併用すれば、より高い遮熱効果が得られます。具体的に、併用するメリットとは、どのようなことが考えられるでしょうか。
遮熱塗料と遮熱シートを併用するメリットとしては、下記の通りです。
- 塗りムラが発生しない
- 雨漏り防止効果が期待できる
- 高い反射率が実現できる
遮熱塗料と遮熱シートを併用するメリットについて、詳しく解説します。
塗りムラが発生しない
遮熱塗料は職人の技術によっては、塗りムラが発生します。そのため、均一に効果が発揮されず、人によっては効果なしと思ってしまう人もいるでしょう。
しかし、遮熱シートと併用して使えば、ムラが発生せず均一の効果が発揮されます。より遮熱効果を付与したいなら、遮熱塗料と遮熱シートを併用するのがおすすめです。
雨漏り防止効果が期待できる
遮熱シートは遮熱効果だけでなく、雨漏り対策にも使えます。実際に雨漏りや雨音が解消できたという人もいるので、雨漏り防止対策として利用するのもおすすめです。
高い反射率が実現できる
遮熱塗料と遮熱シートを併用すれば、日光の反射率が高くなります。室内への影響が軽減できるので、夏場も涼しい環境を作り出すことが可能です。
遮熱塗料だけでは、十分な反射率が実現できない可能性があります。しかし、遮熱シートと併用すれば、反射率を向上させ、室内環境を快適な温度に仕上げられる可能性があるでしょう。
■遮熱塗料が効果なしといわれる理由を理解しよう■
遮熱塗料や性能の違いや塗りムラなどが原因で、効果なしと噂が流れているようです。しかし、実際には遮熱効果はあり、遮熱シートと併用すれば、高い遮熱効果が期待できます。
しかし、遮熱塗料は一般的な塗料と比べて、費用が高くつくでしょう。より高い遮熱効果を実現したいなら、遮熱塗料を利用したほうが懸命です。
今回紹介した遮熱塗料の特性を理解したうえで、住宅に利用するのか検討しましょう。
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