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ペンキ1缶で塗れる面積はどれくらい?必要なペンキの量の目安は

ペンキ1缶で塗れる面積はどれくらい?必要なペンキの量の目安は

外壁塗装に必要なペンキが「1缶で塗れる面積ってどれくらいなんだろう?」という疑問を抱く人も少なくないでしょう。ペンキ1缶で塗れる面積がわかれば、外壁塗装に必要なペンキの缶の数も計算できます。

 

今回は、ペンキ1缶で塗れる面積や、ペンキの価格相場などを紹介します。

 

 

 

ペンキ1缶に入っている量

「ペンキ1缶」といわれて、どれくらいの大きさの缶を想像するでしょうか?ペンキでお絵描きをする様子を描いたイラストなどでは、バケツサイズで手で持てるような缶が登場するのが一般的ですが、外壁塗装の「ペンキ1缶」は、直方体の形をした一斗缶を指します。

 

一斗缶の容量は18リットルで、入っている塗料は15kgです。15kgなら1人でも持ち運び可能で、現場作業を想定した重さ設定になっています。

 

最近は、円筒形をした「ペール缶」が塗料の容器に用いられることも増えてきました。ペール缶はさまざまな大きさがあり、10~19リットルまで容量も幅広くあります。塗料を入れるためのペール缶は、18リットル、20リットルのものが多いです。

 

 

 

ペンキ1缶で塗れる面積は?

ペンキ1缶は、一斗缶に入っている15kgを指すのが一般的であることがわかりましたが、15kgのペンキで塗れる面積はどれくらいなのでしょうか。

100~150㎡が一般的

ペンキ1缶で塗れる面積は、100~150㎡ほどだといわれています。これは上塗り塗料を1度塗りした場合の面積の目安ですが、下塗り剤として用いられる塗料も、塗れる面積は上塗り塗料とほぼ同じです。

 

 

工程によって塗布量が変わる

下塗りの際に用いられるさび止めやシーラーは1度塗りが基本ですが、上塗り用の塗料の基本は2度塗りです。もし外壁の面積が150㎡でも、2回塗らなければいけないので1缶では足りません。

 

 

外壁の状態や素材でも塗布量は変わる

外壁が劣化していると、壁面に吸収される塗料の量が多くなるため、二度塗りではなく上塗りを3回行わなければならないこともあります。塗る回数が増えれば、当然必要なペンキの量は多くなります。

 

また、面積が同じでも外壁の素材が異なると、使うペンキの量が変わることもあるため、注意が必要です。たとえば、金属やサイディングなどのツルツルした外壁よりも、凹凸のある外壁のほうが表面積が大きくなるので、必要なペンキの量は増えます。

 

 

ペンキの種類によって塗れる面積は異なる場合も

ペンキ1缶で塗れる平均的な面積は100~150㎡ですが、ペンキの種類によってはこれよりも少ない面積しか濡れないものも存在します。50~60㎡ほどしか塗れない塗料の場合、100㎡の外壁を塗装するためには1度塗るだけで2缶、基本は二度塗りなので4缶以上必要ということになります。

 

 

 

外壁塗装に必要なペンキ量の目安(120㎡を塗る場合)

ここからは120㎡の外壁を塗ると仮定して、外壁塗装に必要なペンキ量を具体的に計算してみましょう。

 

 

規定塗布量をチェック

使用するペンキがどれくらい塗れるのかを示す「規定塗布量」は、メーカーサイトなどで調べられます。「使用量」というところに規定塗布量が記されているので、チェックしてみてください。

 

 

必要な塗料の量を計算

塗装する外壁の面積と規定塗布量がわかると、必要な塗料の量を計算できます。計算方法は「外壁の面積」×「塗布回数」×「規定塗布量」です。

 

たとえば塗布回数が2度塗りで2回、規定塗布量が「0.11~0.17kg/㎡(1㎡あたりを塗るのに必要なペンキの量)」だった場合、前述の計算式に当てはめると「120×2×0.11~0.17」で、「26.4~40.8kg」という数字が導き出せます。

 

一斗缶に入っているペンキの量は15㎏なので、必要なペンキは2~3缶だということがわかります。外壁塗装はさらに、下塗りや中塗りのためのシーラーや塗料も必要です。それぞれの規定塗布量を調べると、前述の計算式に当てはめて必要なペンキ量がわかり、合計で何缶購入しなければならないかも明らかになるでしょう。

 

 

 

ペンキ1缶あたりの価格相場は?

ペンキ1缶で100㎡以上塗れても、何度も塗る、いろいろな塗料を塗る必要があるので1缶で外壁塗装を完了することはできません。1缶あたりの価格相場も把握しておくと、費用面での不安も解消できるでしょう。

 

 

下塗り塗料の価格相場

下塗り塗料1缶あたりの価格相場は、種類によって以下のようになっています。すべて税抜きで、()は120㎡の外壁に必要な缶数です。

 

  • カチオン系シーラー:7,500~11,500円(1~1.5缶)
  • 弱溶剤エポキシ系シーラー:8,500~13,000円(1~2缶)
  • 微弾性フィラー:2,800~6,500円(4~9缶)
  • 弾性フィラー:3,000~7,000円(4~9缶)
  • 水性エポキシサフェーサー:5,000~9,000円(1.5~3缶)
  • 溶剤エポキシサフェーサー:9,000~12000円(1.5~3缶)
  • エポキシ無機系シーラー:11,500~20,000円(1~1.6缶)
  • エポキシさび止め:7,500~14,000円(1~1.5缶)

 

価格も必要なペンキ量だけでなく、使用する外壁や下塗りによる効果や役割も異なります。

 

 

上塗り塗料の価格相場

上塗り用の塗料も、使用される材料によって価格相場が変わります。

下塗り用の塗料と同様に、税抜き価格を表記しました。また、必要な缶数はどれも2.5缶前後で多くても3缶ほどですので、()には期待耐用年数を記しています。

 

  • 外壁アクリル系塗料:5,000~9,000円(4~6年)
  • 外壁ウレタン系塗料:8,000~24,000円(8~10年)
  • 外壁シリコン系塗料:9,500~30,000円(10~13年)
  • 外壁ラジカル制御塗料:14,000~26,000円(13~15年)
  • 外壁ラジカル制御シリコン塗料:14,500~20,000円(14~16年)
  • 外壁フッ素系塗料:34,000円~53,000円(15~20年)
  • 外壁有機無機複合塗料:45,000円~65,000円(20年以上)

 

アクリル系塗料の最も安いものと、有機無機複合塗料の高価なものでは、価格に10倍以上の差があります。

しかし期待耐用年数にも大きな差があるので、「安価なペンキを定期的に塗りなおす」のか、「高価なペンキで長持ちさせるのか」は、好みで選ぶとよいでしょう。

 

 

 

規定の量や希釈をしないで塗るとどうなる?

塗料そのものは粘度が高いので、薄めて(希釈)使用するケースが多いです。どれくらい希釈するかはメーカーごとに決まっており、一般的には5~10%ほどとなっています。規定範囲内で希釈するのは、塗料の伸びをよくしてきれいに塗れるというメリットにつながりますが、「ペンキが高いからより薄めて塗ろう」などと考えている場合は注意が必要です。

 

規定量以上に薄めてしまうと、塗膜が白く見える「白化」という現象が起こったり、仕上がりにつや感がなくなったりします。また、塗装の途中で塗料が流れ、きれいに塗れないこともあります。塗料が本来持つ耐久性も軽減してしまうので、自分で外壁塗装を行う場合は規定量以上に希釈をしないことを意識しましょう。

 

また、業者に依頼する場合も、外壁の面積に対してペンキの量が少ない場合は必要以上に薄めている可能性があります。見積もり書に記載されたメーカーの希釈量や塗布回数を確認し、前述した「外壁の面積」×「塗布回数」×「規定塗布量」の式に当てはめて、本当に正しい希釈をしているかを確かめることも、忘れてはいけません。

 

 

 

ペンキ1缶で塗れる面積は種類などで異なる!迷ったら専門業者に相談を

ペンキ1缶とは15kg入る一斗缶を指し、1缶で塗れる面積の平均は、100~150㎡です。しかし、ペンキは二度塗りするのが基本で、下塗りなどの作業も欠かせません。1缶で外壁塗装を完了することはできませんので、注意しましょう。

 

迷ったら、専門業者に相談するのも1つの方法です。外壁塗装を検討する際は、正しいペンキの希釈や塗布回数、塗布量などを守り、美しい外壁を実現してくれる業者を選びましょう。

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