外壁塗装の塗料の正しい選び方は?塗料の種類や重要性についても!
外壁塗装を考える際、塗料の選び方は非常に重要です。
高価な塗料を選べばその分長持ちしますが費用が高くなりますし、低価な塗料を選べば費用は抑えられますが長持ちはしません。
そこで今回は、外壁塗装の塗料の正しい選び方について解説します。
外壁塗装の塗料の選び方は?
まず、外壁塗装の塗料の選び方は1つではありません。
「塗料」と一言で言っても、
- 耐用年数
- 費用
- 遮熱・断熱効果
など、いろいろな基準で判断しなければなりません。
では、外壁塗装の塗料の正しい選び方をいくつかご紹介します。
【選び方】① 耐用年数の長さ
まずは、耐用年数の長さです。
のちにもご紹介しますが、外壁塗装に使う塗料の耐用年数は以下のようなものになっています。
塗料 | 耐用年数 |
---|---|
ウレタン塗料 | 6年~8年 |
シリコン塗料 | 8年〜15年 |
ラジカル塗料 | 12年〜15年 |
フッ素塗料 | 15年〜20年 |
断熱塗料ガイナ | 15年〜20年 |
無機塗料 | 15年以上 |
一度の外壁塗装で長くもたせたい場合は、
- フッ素塗料
- 断熱塗料ガイナ
などがおすすめです。
【選び方】② 工事費用と耐用年数のバランス
続いて、工事費用と耐用年数のバランスです。
先ほどの耐用年数と、こちらの施工価格を比較してみてください。↓
塗料 | 施工価格 |
---|---|
ウレタン塗料 | 1,800〜2,000円/1㎡ |
シリコン塗料 | 2,000〜3,000円/1㎡ |
ラジカル塗料 | 2,500〜3,500円/1㎡ |
フッ素塗料 | 4,000〜5,000円/1㎡ |
断熱塗料ガイナ | 5,000円〜/1㎡ |
無機塗料 | 5,000円〜/1㎡ |
先ほどの耐用年数だけ見ると、
- フッ素塗料
- 断熱塗料ガイナ
がおすすめですが、施工価格の安さだけで見ると、
- ウレタン塗料
- シリコン塗料
がおすすめです。
のちにもご紹介する判断材料を加味して一番合う外壁塗装の塗料を選びましょう。
【選び方】③ 断熱・遮熱効果
続いて、断熱・遮熱効果です。
断熱・遮熱効果に関しては、
- ウレタン塗料
- シリコン塗料
- ラジカル塗料
- フッ素塗料
- 無機塗料
の5つはほとんど一緒です。
ただ、断熱・遮熱効果に特化した「断熱塗料ガイナ」は他の5つと比較しても群を抜いて効果が高いです。そのため、断熱・遮熱効果だけを見るなら「断熱塗料ガイナ」一択でしょう。
【選び方】④ 塗装工事の価格
続いて、塗装工事の価格です。
先ほどもありましたが、こちらの表をご覧ください。↓
塗料 | 施工価格 |
---|---|
ウレタン塗料 | 1,800〜2,000円/1㎡ |
シリコン塗料 | 2,000〜3,000円/1㎡ |
ラジカル塗料 | 2,500〜3,500円/1㎡ |
フッ素塗料 | 4,000〜5,000円/1㎡ |
断熱塗料ガイナ | 5,000円〜/1㎡ |
無機塗料 | 5,000円〜/1㎡ |
価格だけ見ると、
- ウレタン塗料
- シリコン塗料
がおすすめですが、耐用年数に関しては乏しいものがあります。
【選び方】⑤ 外壁材との相性
続いて、外壁材との相性です。
外壁にはいろいろな種類があり、
- モルタル
- サイディング
など、家によってどんな外壁材が使われているのかはバラバラです。そのため、使用したい塗料と外壁材の相性がいいかをまずは調べなければなりません。
【選び方】⑥ 成分
続いて、成分です。
外壁塗装の塗料で言うところの成分とは、
- 油性塗料
- 水性塗料
の2つが挙げられます。
基本的に油性塗料は匂いがきついので、水性塗料を採用したほうがいいといえます。また、DIY塗装の場合でも水性塗料が使われています。
【選び方】⑦ 配色
続いて、配色です。
外壁の色によってその家のイメージがガラッと変わることがあります。
色の種類 | その色からイメージされるもの | その色がもつイメージ |
---|---|---|
赤色 | 太陽、血、口紅、リンゴ | 熱い、派手、情熱的、危険 |
オレンジ | みかん、太陽、夕日、かぼちゃ | 暖かい、陽気、楽しい、派手 |
黄色 | 光、太陽、タンポポ、レモン | 明るい、派手、目立つ、注意 |
緑 | 草、木、葉、森林、自然 | 若々しい、さわやか、安全、平和 |
青 | 空、海、水、湖 | さわやか、澄んだ、寒い、静かな |
紫 | ブドウ、スミレ、ラベンダー、着物 | 高貴な、大人っぽい、おしゃれ、上品 |
ピンク | 桃、桜、春、赤ちゃん | 女性的な、柔らかい、甘い、かわいい |
茶色 | 木、秋、チョコレート、レンガ、落ち葉 | 落ち着いた、地味な、渋い、大人っぽい |
白 | 雪、雲、アイスクリーム、もち、ドレス | 純粋、清潔、きれい、軽い |
灰色 | ねずみ、曇、コンクリート、冬 | 大人っぽい、おしゃれ、上品な、高貴 |
黒 | 闇、夜、髪の毛、カラス、墨 | 暗い、重い、シック、高級 |
これらのイメージを見て自分の家に沿った配色をすべきでしょう。
外壁塗装で使用される塗料の種類は?
さて、ここで外壁塗装で使用される塗料の種類について解説をしておきます。
外壁塗装には数多くの塗料が使われますが、以下の8つが代表的です。
【塗料】① アクリル塗料
まずは、アクリル塗料です。
アクリル塗料はあまり利用される塗料ではありませんが、「数年持てばOK」といったレベル感で使われることがあります。また、比較的低価格で塗装することが可能です。
価 格 | 1,000円~1,500円(㎡単価相場) |
耐用年数 | 5~8年程度 |
【塗料】② ウレタン塗料
続いて、ウレタン塗料です。
ウレタン塗料は万能塗料の1つで、木や金属など塗装できない外壁材はありません。また、耐用年数も期待できますので最も利用される塗料として挙げられます。
価 格 | 1,800円~2,500円(㎡単価相場) |
耐用年数 | 7~10年程度 |
【塗料】③ シリコン塗料
続いて、シリコン塗料です。
シリコン塗料は他の塗料と比較して、最も耐用年数が長いことで知られています。ただ、シリコン塗料よりもハイブリッド塗料が登場してしまったため、需要が急激に落ちてしまった塗料でもあります。
価 格 | 2,500円~3,500円(㎡単価相場) |
耐用年数 | 10~13年程度 |
【塗料】④ ラジカル制御型ハイブリッド塗料
続いて、ラジカル制御型ハイブリッド塗料です。
ラジカル制御型ハイブリッド塗料はその名の通り、今までの塗料のいいところを集約したような塗料です。2010年に開発されて以来、ほとんどの業者が取り入れている塗料になります。
価 格 | 3,000円~4,000円(㎡単価相場) |
耐用年数 | 12~15年程度 |
【塗料】⑤ ナノテクノロジー塗料
続いて、ナノテクノロジー塗料です。
ナノテクノロジー塗料は21世紀塗料と言われており、低汚染で環境に配慮されている塗料です。基本的にツヤなしのマットな仕上がりになります。
価 格 | 2,500円~5,500円(㎡単価相場) |
耐用年数 | 12~15年程度 |
【塗料】⑥ アクリル100%(ピュアアクリル)塗料
続いて、アクリル100%(ピュアアクリル)塗料です。
アクリル100%(ピュアアクリル)塗料はアクリル塗料から不純物を100%取り除いた塗料です。アクリル塗料の悪い部分を排除していますので比較的採用率が高い塗料になります。
価 格 | 3,800円~4,500円(㎡単価相場) |
耐用年数 | 13~15年超 |
【塗料】⑦ フッ素塗料
続いて、フッ素塗料です。
フッ素塗料は高価ではありますが、容易に塗り替えができず耐用年数が期待されるような場所に塗装する時に採用されます。スカイツリーの塗装にも使われている実績のある塗料です。
価 格 | 3,500円~5,000円(㎡単価相場) |
耐用年数 | 13~15年超 |
【塗料】⑧ 無機系ハイブリッド
最後は、無機系ハイブリッドです。
無機系ハイブリッドは耐用年数に優れており、高耐久の塗料です。ハイブリッドという名前から分かる通り、無機と有機のいいところを合算した塗料になります。
価 格 | 4,000円~5,500円(㎡単価相場) |
耐用年数 | 15~20年超 |
外壁塗装の塗料の重要性は?
以上でご紹介してきた外壁塗装の塗料を見て「どれにしようか迷ったから業者にお任せしたい!」と考える人も多いのではないでしょうか。
最終的にそのように判断したのであれば大丈夫ですが、外壁塗装の塗料の重要性について理解をしておいたほうがいいかもしれません。
塗料代は外壁塗装費用の20%を占める
これだけ知っておけばOKです。
外壁塗装の費用の内訳として、
- 塗料:20%
- 施工費用:30%
- 足場費用:20%
- 利益:30%
となっており、外壁塗装の塗料だけ見ても20%を占めています。
非常に重要な部分を占めていますので、業者にお任せをする前に自分でどんな外壁塗装の塗料がいいかを考えてみましょう。
まとめ
外壁塗装の塗料の正しい選び方は、どこを基準と取るかによって変わってきます。
一見すると面倒な作業に見えますが、外壁塗装の塗料は費用の20%を占める大きな材料になります。そのため、一度は外壁塗装の塗料を選ぶ姿勢を大事にしたほうがいいかもしれません。