【結露対策】結露対策で快適生活を送るために
そろそろ朝カーテンを開けると窓ガラスや窓枠が結露で濡れる季節となりました。
特に寒い日の朝は、結露を見ただけで余計に寒さが増すのではないでしょうか。
結露については『結露って水なんだから、そのままにしておけばその内乾くでしょ?問題ないじゃん』と軽く考える方もいらっしゃるのですが、そんなに甘く考えてはいけません。
結露の放置は、住まいや健康に悪影響を及ぼすことがあります。
とは言え毎朝雑巾やタオルで拭き取るというのは、現実的ではありません。
そこで今回は結露のメカニズムや結露防止の方法についてご紹介します。
◎どうして結露が出来るの?
寒くなると室内の乾燥を防ぐために加湿器を使用しているご家庭も多いようです。
それなのに、なぜ結露が発生してしまうのでしょう。
結露が出来る原因はズバリ、屋内と屋外の温度差です。
冷えたグラスを冷凍庫から取り出すと、霜が降りたようになりますね。
冷凍庫と室温の温度差によって、真っ白な霜が降ります。
また、グラスに冷たい飲み物を注ぐと、グラスの外側に水滴がつきますが、それと同じ現象が住まいの屋内と屋外で起きていると思ってください。
気温が上がると、そこに溶け込むことが可能な水蒸気量も増えます。
例えば室温が20℃の場合ですと、飽和水蒸気量は17.2g/㎥ですが、窓付近の気温が10℃だと飽和水蒸気量は9.39g/㎥になります。
同じ室内でも、場所によって飽和水蒸気量には2倍近い開きが生じてしまうのです。
室内が乾燥気味だったとしても、窓付近の温度が低ければ温度差が生じます。
飽和しきれなくなった水分が『結露』として現れるのです。
◎住まいや健康への影響
結露の放置は、住まいや健康に悪影響を及ぼすことがあると先にお伝えしましたが、具体的にはどのような影響になるのでしょうか。
①建物への影響
窓のパッキン部分にカビが生えていませんか?
雑巾で拭いても、歯ブラシなどの小さなブラシでゴシゴシ擦っても、その黒ずみは取れません。
専用のカビ取り剤が必要になるのですが、時間もお金も掛かる上に思ったような効果を得ることが難しい場合もあり、またカビ取り剤による健康への影響も心配です。
小さなお子様や大切なペット、常に自分以外の人が家に居る状態であれば、気軽にカビ取り剤を使用することも躊躇するでしょう。
②家具やカーテンなど布製品への影響
タンスやテレビボードなどの大型家具は、一度配置すると掃除の度に動かくということはあまり無いでしょう。
窓付近にタンスやテレビボードを置いていると、水分やホコリが溜まります。
裏側にカビが生えたり、シミが出来たりといった経験はありませんか?窓に吊るしたカーテンにもカビが生えやすく、一度カビが生えてしまうと洗濯で根こそぎ落とすのは至難の業です。
③人体への影響
カビは私達の健康面にも悪影響を及ぼします。
喘息や肺炎、その他アレルギーの発症などのリスクが高まるだけではなく、このカビを餌としてダニも増えてしまうのです。
カビだけでなくダニも増えることで、これらの症状が悪化する危険性があります。
家族が健康で暮らすためにも、結露対策は非常に重要課題であると言えるでしょう。
◎結露対策
時間や手間の負担なく結露対策を行うには、『どこに重点を置くか』です。
家族構成や生活スタイル、お部屋の状況によって複数の方法を組み合わせると効果的でしょう。
①室内の湿度を下げる
屋内と屋外の温度差を小さくし、室内の湿度を下げると結露は発生しにくくなります。
乾燥しがちな季節ではありますが、同じ空間の中でも局部的に湿度が高くなっている場合があります。
換気不足や換気扇を使用しないで料理をしたり、浴室のドアを開けっ放しにしたりすると湿度が高くなってしまいます。
室内の水槽や観葉植物も湿度を上げる原因になりますので、注意が必要です。
また、部屋の温度を上げすぎると相対的に湿度は下がりますが、そこで加湿器などで加湿を行うと室内の水分量は上がる一方です。
適度な換気、換気扇を使用しての料理、暖房の設定温度を上げすぎないことなどが結露対策に効果的です。
②窓の断熱をする
屋根や壁には断熱材が入っていますが、窓には断熱材がなく外気に晒されています。
そのため、結露発生場所のナンバーワンが窓になります。
窓の断熱は、最も効果的な結露対策になります。
a)ウィンドーラジエーター
専門業者の取り付け作業が不要で、手元に届いたらすぐに使用が可能な窓下専用ヒーターです。
手元に届いたらすぐに使用できるという手軽さから、人気が集まっています。
窓から侵入する冷気を防いで暖房効率を上げ、結露を抑制することで窓辺のお手入れが楽になります。
エアコンやヒーターなどのメイン暖房と併用することで、必要以上に設定温度を上げることもなくなりますので、結果的に省エネに繋がります。
子供が触っても火傷しにくい設定になっているので、小さなお子様や室内飼いのペットが居ても安心です。
③結露を取る
窓の結露は速やかに取り除きたいもの。
手間も時間も掛けず、スムーズに取り除くアイテムをご紹介します。
a)結露取りワイパー
飲み終わったペットボトル(280ml~2L)に取り付け、窓ガラスや浴室の壁など、平らな面に出来た結露を下からすくい上げるにとることが出来るのが、結露取りワイパーです。
ペットボトルに溜まった水を捨てるだけ。
お値段もお財布に優しく、お子様も遊び感覚で手伝ってくれるのではないでしょうか。
b)バイオ結露シート
厚みのあるフェルト風起毛素材を窓の下部分に貼るだけで、ぐんぐん吸収してくれるのがバイオ結露シートです。
人体にも環境にも優しいバイオパワーで、カビの発生やカビ特有の臭いも防ぎます。
両面プリントになっていますので、外壁や室内の雰囲気に合わせたシートを貼ると、どこから見てもお洒落になりますね。
c)バイオ結露パネル
先ほどご紹介したバイオ結露シートのパネル版になります。
高さ30cmのため、広い範囲の結露をキャッチします。
このサイズ感を利用して、玄関ドアの結露対策として使用されているご家庭もありますし、窓辺の目隠しをしたい場合も目隠しと結露対策という一石二鳥のパネルになります。
④結露ができないような防止をする
a)結露・UV対策シート
ハイテク繊維のレースシースルーシートで結露を吸収し、発散させます。
弱粘着タイプで窓に簡単に貼ることが出来る上UVカット効果もありますので、季節を問わず1年中役に立つアイテムです。
窓ガラス用とサッシ用の2タイプが販売されています。
b)シリカゲルクッション
窓辺に置くだけで、結露をぐんぐん吸い取ってくれるのが、シリカゲルクッションになります。
1本あたり約500gのシリカゲルが詰まっていますので、その吸水性は抜群です。
また重みもある程度ありますので、窓の隙間風も防ぎます。
結露を吸収して濡れてしまっても、天日干しをすれば繰り返し使用可能ですので、経済的です。
また適度に曲がりますので、出窓や湾曲している窓にもフィットします。
◎まとめ
結露の放置は、住まいのためにも健康のためにも良くありません。
きちんとした対策をすることで、結露の発生しやすい冬の間も快適に過ごすことが出来ます。
まずは窓の様子や湿度をチェックするところから始めてみませんか?
そして今すぐにできる効果的な結露防止対策は『換気』です。
外が寒いとどうしても窓を開けることに抵抗があるでしょうが、2時間に1度、5分程度の換気を心掛けましょう。
換気の際は1カ所だけ窓を開けるのではなく、部屋の対角線上を2カ所(窓と入口ドアなど)開けると、より効果的です。