【外壁塗装】ローラー塗装と吹き付け塗装、どちらを選ぶのが正解？！

「そろそろ我が家の外壁塗装をと調べてみたら、ローラー塗装と吹き付け塗装が出てきた・・・一体どちらが良いんだろう？？？」

「一番長持ちする塗装方法は何なんだろう？」

せっかく外壁塗装をして綺麗で安全な我が家にと思ったのに、出鼻をくじかれたような気持ちになってしまう方がいらっしゃるようです。

そこで今回は、外壁塗装で使用される塗装方法の種類、メリットやデメリットなど、様々な角度から詳しくご紹介します。

◎外壁塗装の種類

外壁塗装の主な工法として、ローラーに塗料を含ませて塗装を行う「ローラー塗装（手塗り）」、専用の機械を使って塗料を外壁に吹き付ける「吹き付け塗装」、手の入りにくいような細かい部分を塗る「刷毛塗り」の３種類があります。

昔は吹き付け塗装が主流でしたが、現在の住宅外壁塗装の多くがローラーでの塗装です。

刷毛塗りは、ローラーや吹き付けでの塗装が難しい部分の塗装を行うために使用される場合が多く、ローラー塗装や吹き付け塗装と併用されることが殆どです。

①ローラーによる塗装

スポンジや毛で出来ている塗装用のローラーに、塗料を含ませて塗装を進めて行きます。

次でご紹介する吹き付け塗装と比べ塗料が飛び散りにくく、隣家との距離が近い場合でも対応可能なことから普及したと言われています。

道具を使用して「職人の手」で直接塗装を行うため、「手塗り」と呼ばれることも増えています。

ローラーでの塗装は外壁や屋根の面積が広い箇所に塗装を施す場合でも、比較的スピーディに塗装することが可能です。

②吹き付けによる塗装

吹き付け機械によって塗料を直接加圧し、粒子状にしたものを塗装面に吹き付けることで塗装を進めて行きます。

ローラーによる塗装が主流になる少し昔までは、こちらの吹き付け塗装が一般的でした。

吹き付け機械による塗装は、ローラー塗装と比べて数倍早く塗装ができると言われていますが、その特長をうまく活用して、現在でもビルなど大規模な建物の塗り替え工事には、こちらの吹き付け塗装が選ばれることがあります。

③刷毛による塗装

小さな「刷毛」を使用して塗装を進めて行きます。

ローラー塗装や吹き付け塗装と比べて小回りが効くため、狭い場所の塗装に向いていると言えます。

逆に言い換えると、広い面の塗装には向いていません。

ローラー塗装や吹き付け塗装よりも職人の経験・技術に左右されますので、その仕上がりには大きな差が出やすいと言えます。

昔は刷毛１本で塗装を行っていたのですから、その時代の職人には本当に頭が下がります。

◎ローラー塗装のメリット・デメリット

《メリット》

①風などの影響による塗料の飛散量が少ないため、塗料が無駄になりにくく養生の手間も掛からない

②均等に塗ることが出来るので、塗りムラが発生しづらい

③塗料の付き（付着）が強い

④毛足の長いローラーを使うことで凹凸のある壁面にも対応することが出来る

⑤職人の作業中の態勢が安定しやすいため、高い場所の塗装も安全に行うことが出来る

⑥他の塗装方法と比べて厚塗りが出来る

《デメリット》

①仕上がりが画一的になりやすく、個性が出にくい

②吹き付け塗装と比べて施工時間が掛かる

③ローラーが入らない細かい部分の塗装には向かない

④雨戸など複雑な形状の塗装には向かない

⑤塗装場所や塗装を行う部材によって、様々な種類のローラーが必要となる場合がある

⑥職人の技術が低かったり、質の悪いローラーを使って塗装を行ったりすると、ローラーの毛が外壁に付着したまま残ってしまう場合がある

◎吹き付け塗装のメリット・デメリット

《メリット》

①ローラー塗装や刷毛塗りと比べて、施工時間が圧倒的に短くなる

②工事費用のコストダウンが期待出来る

③塗料に細かい石を混ぜることによって、個性的な仕上がりに出来る

《デメリット》

①塗料を粒子状にして吹き付けるため飛び散りやすく、それだけ塗料を多く使用しなくてはならなくなる

②飛び散った塗料が風に流されやすいため、作業可能な日が限られる

③塗料が飛び散ることから養生の手間も多くなり、住宅密集地では使いづらい

④塗料の付き（付着）が弱い

⑤現在吹き付け塗装に対応可能の業者が少なくなっている

⑥塗装時に機械から出る騒音が近隣トラブルになる場合がある

◎刷毛塗装のメリット・デメリット

《メリット》

①最も丁寧な仕上がりにすることが出来る

②エアコン室外機や給湯器の裏側、デコボコした雨戸など、小さな面の塗装が得意

③手塗りのため塗料の付き（付着）が強い

④タッチアップなど部分的な補修にも向いている

《デメリット》

①広い面の塗装を行うには効率が悪く時間が掛かってしまう

②仕上がりが塗装職人の経験と腕によって大きく左右される

◎ローラー塗装と吹き付け塗装ではどちらが良いのか

外壁塗装を専門とする業者によって、ローラー塗装を得意とする業者が居れば吹き付け塗装を得意とする業者もいるでしょう。

ローラー塗装を得意とする業者であれば「ローラーを使って手塗り塗装を行うことで、厚い塗膜で耐久性の高い外壁塗装が出来ますよ」と言うでしょう。

吹き付け塗装を得意とする業者であれば「吹き付け塗装によって塗膜の厚みが均一に仕上がりますので、次の外壁塗り替えまでの期間を長くすることが出来ますよ」と言うでしょう。

これは、どちらも正解です。

施工手順をしっかりと守った外壁塗装であれば、ローラー塗装でも吹き付け塗装でも、その仕上がりや耐用年数にはさほど差が生じないのです。

それよりも重要なのは、塗料の希釈率を守ったり、乾燥時間を守ったりといった、品質の高い塗装を行う業者選びと言えるでしょう。

◎まとめ

外壁塗装では、ローラーを使用する手塗りローラー塗装、専用の機械を使用する吹き付け塗装、刷毛を使用する刷毛塗装とあり、道具によって分けられるということが分かりました。

一概にどの工法が優れているというわけはなく、外壁材や立地、住環境、隣家との距離、塗装を行う箇所に応じて、柔軟な対応をしてくれる業者に依頼するのが一番良いのではないでしょうか。

面倒に感じるかもしれませんが、少なくとも２～３社から相見積もりを取るのが望ましいと思います。

最近では一括見積などのサイトも存在しますので、活用されると良いでしょう。